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念を使わせてみよう小説スレッド

2041:2005/01/03(月) 02:36





「ご到着、おめでとうございま〜〜〜す!」
 自殺防止の看板の前で僕達をまず出迎えたのは、かおりんの陽気な声だった。
 僕の隣にはげんなりした顔のギコ。
 モラックジャック先生の念能力で傷は塞いだが、
 流れ出てしまった血まではどうしようもないので、
 軽い貧血になってしまっているのだ。
 僕としては巨乳信仰を改めないなら治療はしないと思っていたのだが、
 あのまま死なれても寝覚めが悪いので結局治療する事にした。
 先程からギコが「いつか殺す、いつか殺す」とブツブツ呟いているが、気にしない。
 気にしたら精神衛生上最悪そうなので、無理にでも気にしない。
「あなた達は29番目と30番目で〜す」
 何と。
 あれだけの幸運に恵まれてなお、最下位だというのか。
 それだけ、他の連中が半端じゃないという事なのか。
「そうだ。
 他の―――」
 僕は周りに居る他の受験者を見回した。
 さっき僕とギコを襲った奴は、この中に居るのだ。
 だとすれば、そいつはギコの刀に斬られた事による怪我を負っている筈だ。
 そいつを探せば…
「……!」
 しかし、そんな僕の目論見は不発に終わった。
 受験者の何人かが、刃物で切られたような傷を折っていたり、
 血の滲んだ包帯を巻いていたりしていたからだ。
 これでは、判別のしようが無い。
「くそ、やられたぜ…」
 ギコが舌打ちする。
「まさか、ここまでやるとはな。
 いや、やって当然か」
 一人で納得するギコ。
「どういう事なんだよ?」
「頭悪いなおめー。
 つまりだな、俺達が傷で犯人を判断するのを見越して、
 他の受験者を襲って同じような傷をつけたって事だよ。
 少し考えれば分かるだろうが」
 成る程。
 そういう事か。
 しかしこいつに納得のいく説明をされるのって、何か不愉快だ。
 ギコみたいなキャラは、熱血直情猪突猛進型って決まってるのに。
 お前みたいなのが頭使ってんなよ。
「…お前の言ってた、悪い予感ってのはさっきのか?」
 神妙な顔でギコが僕に質問する。
「いや、多分、違う」
 違う。
 僕悪い予感が正しいのだとすれば、“あんなもの”で済む訳がない。
 もっと、おぞましい事が起こるに決まってる。


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