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念を使わせてみよう小説スレッド

1991:2005/01/02(日) 00:10

「一人でお花畑に行くなっつーの」
 考え込む僕に、ギコが声を掛けて現実に引き戻す。
「ああ、すまない…
 でももしかしたら、ここで引き返した方がいいのかもしれない。
 何か、凄く嫌な予感がする」
 漠然とした、しかし必ず『何か』が起きる事だけは確実な、予感。
「ここまで来て何言ってんだよ。
 心配すんなって。
 ハンター試験で何が起こるんだとしても、
 死ぬ前にギブアップすりゃいい話だ。
 向こうだって、なるべく人死には出したくねえだろうからな」
 ギコが笑う。
 僕は、笑えなかった。
 まあでも、今更心配してた所でどうにかなる話でもないか。
 最悪の場合でも、ギコの言う通りギブアップをすればいいんだし。
 用心するには越した事は無いだろうが、
 無闇矢鱈に不安がってても物事は快方には向かわないだろう。
 なので、気にするのはここで終了する事にしておく。
「そーいやーさあ」
 ギコが話題を変えた。
「お前、彼女いるとか言ってたよな」
「うん。 それがどうした?」
「お前年上好きって言ってたろ。
 やっぱ彼女も年上なの?」
「そうだけど」
「そいつ幾つ?」
「25歳って言ってた」
「お前は?」
「16」
「お前それ、9も上じゃねえか!
 そんなババアのどこがいいんだ!?」
 狐さんが聞いてたら確実に殺されるであろう台詞を吐くギコ。
「でも来月の12日で僕の誕生日が来るから、
 そうなったら8歳差になる」
「それでも相当な年齢差だろ。
 俺には信じられねえな。
 お前も男なら女子中学生とかを好きになるべきだぞ?」
 余計なお世話だ。
 未成年強制猥褻罪で極刑になっとけ、この犯罪者予備軍め。
「で、どうなのよ」
 ギコが訊ねる。
「どうなの、ってどういう意味だよ?」
「そいつとはどこまで行った訳かって聞いてんだよ?
 A?B?C?」
 ギコが興味津々といった風に目を輝かせる。
「愚問もいい所だね
 もう夜になったら凄いよ。
 口に出しては言えないようなプレイをバンバンだよバンバン」
 嘘をついた。
 本当はろくに手すら握っていない。
「ちっくしょ〜!
 羨ましいなあ、おい!
 殺す! お前絶対近いうちに殺す!」
 ギコが悔しがる。
 ざまあみろ。
 でもギコが悔しがったところで、僕と狐さんの関係がより親密になる訳でもない。
 そんな虚しさが、僕の胸を去来した。
 あ、窓から富士山が見える。
 凄いなあ。
 大きいなあ。
 もうどうでもいいや


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