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念を使わせてみよう小説スレッド
179
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1
:2004/12/22(水) 01:03
〜三十一話〜
静かに音を立てながら、エレベーターはゆっくりと下に移動していった。
しかし移動を始めてからかれこれ5分が経とうというのに、
エレベーターは止まる気配を見せない。
まさか、このまま地球の裏側まで行くんじゃねえだろうな。
「……」
ふとギコの横顔を見ると、何やら暗い顔をしていた。
「どうした、気分でも悪いのか?」
僕はギコにそう言った。
「…いや、何でもねえ。
ただ、地下にはいい思い出が無くってな」
地下にいい思い出が無いって、生き埋めにでもされた経験があるのか?
「そう。
ならいいけど…」
これ以上深く探るのも失礼なので、僕はそこでその質問を止めた。
誰にだって一つや二つくらい、言いたくない過去はあるだろうから。
「そういえばさ」
僕は質問を変える事にした。
「その竹刀袋の中って、何が入ってるんだ?」
始めてギコにあった時から、気になっていた事だった。
まさか、本当に竹刀が入っているだけな訳ではあるまい。
「ん、ああ。
今見せてやるよ」
ギコが竹刀袋の入れ口を開ける。
その中から出てきたのは、一本の日本刀だった。
「これは物心つく前から常に、俺の傍らにあった刀だ。
言ってみりゃあ俺の腕の延長みたいなものさ」
自慢げに日本刀を見せびらかすギコ。
「…さいですか。
で、君はそんな物騒なものを常に携帯してるのか?」
「おうよ」
銃刀法違反で捕まれ、この通り魔。
「そんなもの持ち歩いて何するつもりなんだよ…」
「殺す」
ギコは即座に返答した。
刀を何に使うか。
そんなの、決まっている。
殺す為だ。
一切合切、殺す為に他ならない。
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