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念を使わせてみよう小説スレッド

1761:2004/12/21(火) 01:57

「…と、こんな事してる場合じゃねえな」
「だね」
 5分程経ってから、僕達はどちらともなくお互いから体を離した。
 そう、こんな事してる場合じゃない。
 試験会場らしき公民館についたのはいいが、
 いくらその中を探せど、ハンター試験会場らしき場所は見当たらないのだ。
 その間にも、刻々と試験開始時間は近づいている。
「おい、お前。
 本当にここで合ってるんだろうな!?」
「その筈なんだけど…」
 やっぱり狐さんは嘘を教えたのだろうか?
 狐だけに、化かされてしまったのかもしれない(しつこいようだけど、ここ笑い所!)。
「ん?」
 と、僕は狐さんから渡された試験会場の場所の載ったメモ用紙の端に、
 何か書かれているのに気がついた。
「え〜と、『試験会場に着いたら、受付の人に「関東裸会の催しはどこですか?」、と訊ねるように』、だって」
 これはうっかりしていた。
 メモにこんな事が書かれていたとは、すっかり見落としていた。
「おいおいお前、そんな大事な事見落としてんなよ!
 危うく試験に間に合わなくなる所だったじゃねえか!」
「ごめんごめん。
 ま、でもまだギリギリ間に合うよ」
 本当に際どい所だったが、時間に遅刻して脱落という不様な真似だけはせずに済んだようだ。
「ったく、本当にしょうがねえなあゴルァ。
 そんなんでこれからの試験大丈夫なのか?」
 はあ、とギコが溜息をつく。
「まあ何とかなるさ。
 それに、元々ハンターになろうと思ってた訳じゃないんだし」
「じゃあ何でハンター試験なんて受けようと思ったんだよ?」
「とある人との、口喧嘩のなれの果てみたいなもんさ」
 あわよくば、「合格したら何でも言う事聞いてやる」との約束を利用して、
 むふふな欲望を叶える為というのもあるけれど。
「訳分かんねー。
 何だ?
 その口喧嘩の相手が、お前に試験会場まで教えた年上ツルペタ和服美人俺女か?」
「そうだよ」
 そして名前は外法狐という。
「もしかして、そいつがお前の言ってた恋人ってやつか?」
「そう」
 正確には友達上恋人未満、なのだろうけれど。
「しっかし、そいつよくハンター試験会場なんて知ってるな。
 もしかして、そいつハンターか何かなのか?」
「うん」
 さっきから相槌しか打っていない僕。
「はん、年上ツルペタ和服美人俺女でハンターねえ…
 こいつあ益々、俺の知ってる姉御とそっくりだぜ」
「姉御?」
「ん、ああ。
 俺の所属する組織っつーか、集団っつーか、家族っつーかの先輩でな、
 お前の言う奴に似てるのが居るんだよ。
 まあ年上で貧乳って時点で、俺のストライクゾーン外なんだがな」
「あっそ」
 年上や貧乳の良さが分からないとは、つくづく度し難い野郎だ。
「ま、そいつの前で貧乳だのおばさんだのとは言えないし、言うつもりも無いがね」
「どうしてだ?」
「殺される」
 一瞬の間も開けず、ギコは即答した。
「悪いが、あれと斬った張ったやらかすのはこの俺でも御免被るね。
 あんなん相手にしたら、命がいくつあっても足りやしねえ」
 心底恐れる口調で、ギコは言う。
「その人はそんなに強いのか?」
「ああ、強い。
 いや、強いなんてもんじゃねえ。
 ありゃあもう存在自体が反則だぜ。
 怪物や怪獣なんて言葉も、あれの前では可愛らしい。
 あれは、正真正銘の化物だ。
 例えるなら、ファイアーボールを5発当てても死なないクッパだ」
「へえ」
 そりゃまるで、狐さんみたいな人だな。
 でも…
「まあ、それでも僕の知ってる人の方が強いだろうけどね」
 あの人なら、狐さんなら、
 ファイアーボールを5発当てても死なないクッパだろうが、
 ベホマの通用しないゾーマだろうが、
 鼻で笑いながら超克してみせるだろう。
「いや、いやいやいやいやいや!
 お前それはありえねーぞ!?
 お前はあいつに会った事がねえから、そんな事が言えるんだって!」
「そっちこそ、あの人の事を知らないからそう言えるんだ」
「ああ!?
 てめえ俺の言う事が信用出来ねえ、っつーのかゴルァ!?」
「君こそ人の話を聞くつもりが無いみたいだね」
 こうして僕達は、再び口論を始めるのだった。


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