[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
念を使わせてみよう小説スレッド
171
:
1
:2004/12/15(水) 00:43
「…ごめん。
つまらない話聞かせちまったな」
狐さんが悲しそうに笑う。
「そんな事、ないです」
きっと今話した事なんか、狐さんの過去のほんの一部に過ぎないのだろう。
僕の想像など及びもつかないような苦労を、狐さんはしてきたのだろう。
僕には何も出来なかった。
ただ話を聞くしか、狐さんにしてあげられなかった。
僕は、少しでも狐さんの力になってあげたかった。
エゴなのかもしれない。
独り善がりなのかもしれない。
でも僕は、狐さんの力になりたかったんだ。
「…ごめんな」
もう一度、狐さんは僕に謝った。
「君がこんなに俺の事を想ってくれているのに、俺は君に何もしてやれない。
…抱かれてやる事すら、出来ないんだ」
抱かれれば、殺してしまうから。
絶対に、殺してしまうから。
「…僕は」
僕は、言った。
「僕は、あなたを抱きたいから、あなたを好きになったんじゃないです」
好きだから抱きたいという式は成り立っても、その逆は成立しない。
不可逆。
「……」
「……」
いかん、会話が止まった。
何とかして、再び流れを取り戻さなくては。
「そ、そういえば狐さん。
ハンターの仕事って儲かるんですか?」
「ん、えーと…
まあ、個人の腕次第だな。
俺みたいな高給取りもいれば、初任給を貰う前にくたばる奴もいる」
つまりは、完全出来高制という事か。
「ハンターになるのって、難しいんですか?」
「まあ、そうだな。
ハンター試験ってのを受けて、それに合格すれば免許が発行されるんだが、
倍率は軽く100倍を超える。
場合によっちゃあ、四桁に上る事もザラじゃねえ」
おいおい。
国家Ⅰ種でも、そこまでいかねえぞ。
「ま、そんな試験を俺は一発で合格したんだけどな。
流石俺。
かわいくて強くて、しかも心まで美しい」
「うるせえ四捨五入したら30歳」
禁句である年齢を使ってツッコミを入れてみた。
「君、最近ツッコミに容赦が無くなってきてるぞ…
そうだ。
折角だから腕試しにハンター試験受けてみるか?」
「はい?」
いや、僕はそんなつもりで話を振ったんじゃないんですけど。
「別に嫌ならいいさ。
最悪死人が出るような試験だしな。
素人が手を出した所で、怪我するのがオチだし」
死人が出るような試験を受けさせるつもりだったのかよ、この人。
「…ただ、少年って臆病者だったんだなあ、って思うだけさ」
カチーン。
「いいでしょう、ハンター試験とやらを受けてあげますよ。
ただし、もし合格したら何でも僕の言う事を聞いて貰いますからね!」
「いいよ〜別に。
どうせ君が受かる訳ないし〜」
鼻で笑う狐さん。
「望む所だ!
後でギャフンと言わせてやる!」
こうしていわゆる売り言葉に買い言葉というやつによって、
僕はハンター試験を受ける事になるのだった。
〜続く〜
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板