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念を使わせてみよう小説スレッド
170
:
1
:2004/12/15(水) 00:42
「…じゃあ、『強い』ってのはどういう事なんですか?」
僕は狐さんに聞いた。
「『強い』か…
それは多分、己の生き様を貫くという事なんだろうな。
ま、全部師匠の受け売りだけどね」
「師匠?」
始めて聞いた。
狐さんにも師匠がいたんだ。
「ん、ああ。
外法狸(げほう たぬき)っていう名前でね。
…十年くらい前に、死んじまったけどな」
狐さんが悲しそうな顔を見せる。
どうやら、聞いてはいけない過去だったようだ。
「ご、ごめんなさい」
僕はいたたまれなくなって頭を下げた。
「いいよ。 君の気にする事じゃない。
もう、ずっと昔の話だ」
狐さんが苦笑する。
そういえば、僕は狐さんの事について何も知らない。
今はハンターで生計を立てているって事や、凄く強いって事は知ってるが、
それ以前の事については何も知らないのだ。
「そういえば、狐さんってどこの出身なんですか?」
ふと、僕は狐さんについてもっと知りたくなった。
勿論、さっきの師匠のように、聞いてはいけない過去もあるのだろうけれど。
まあ出身地を聞くくらいなら大丈夫だろう。
「……」
狐さんがあからさまに顔を曇らせる。
げげ、またしても地雷を踏んでしまったのか!?
「…東京、って事になるのかな、一応」
狐さんが呟くように言う。
「あ、あの。
狐さんが答えたくないのなら別に…」
「いや、いいよ。
そういや、君には俺の事何も教えてなかったからさ。
少し話しておくのも、悪くない」
狐さんが大きく息をつく。
そして、まるで遠くを見つめるかのようにその視線を泳がせた。
「…東京の地下に、非公式の都市が存在するって言ったら信じるか?」
「?
それはどこぞの少年ガンガンで連載中の漫画ですか?」
「ま、普通はそういう反応をするわな。
だけど、これは嘘じゃない。
今俺達のいるこの都市の真下には、確かに存在するんだよ。
地獄の釜の底、この世の最底辺(ボトム)、『地下魔街(アンダーグラウンド)』がな」
地下都市だって?
余りにも突拍子が無さ過ぎて、俄かには信じ難い。
でも、狐さんの目は嘘を言っているふうには見えなかった。
「そこではありあらゆる悪徳が横行している。
人身売買、麻薬取引、生体実験、改造手術、暴行殺人、それらが日常茶飯事さ。
文字通り、表の世界の塵が押し込められる掃き溜めだ。
俺は、そんな場所で生まれた」
「じ、じゃあ、どうやってそんな所から地上に出てこれたんですか!?」
地下都市など、こうやって狐さんから聞くまでは全然知らなかった。
そんな公になっていないような場所、入るのはともかく出るのはそう簡単にいくとは思えない。
まあ狐さんの実力なら、強引に暴力で突破出来るかもしれないが。
「…俺の師匠のお陰さ。
師匠が、俺を地下から出してくれただけでなく、
生き方や戦い方まで教えてくれた。
俺がハンターになったのも、師匠の影響かな」
狐さんの師匠。
外法狸といったか。
それは、狐さんにとってとても大切な人だったのだろう。
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