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念を使わせてみよう小説スレッド
160
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1
:2004/12/08(水) 23:46
殺す、というのはどういう事か。
それを簡単に説明するなら、矢張り『奪う』という言葉に集約されるのだろう。
だがそれは、殺す相手の命を奪うという事だけではない。
その殺した人の家族、友達、恋人。
その人達からも、その殺した人を永久に奪ってしまうのだ。
そこからは何も生まれない。
ただ、空虚な喪失感だけが残される。
殺す事からは憎しみや悲しみが生まれる、という人もいるかもしれないが、厳密には違う。
憎しみや悲しみは喪失感から生まれるのであって、殺す事自体から直接生まれるのではない。
殺す事からは何も生まれない。
それでも殺さずにはいられない人は、きっと何も手に入れられないのだろう。
だから、僕は、あの人に何かを分けてあげようと思ったんだと思う。
だから、好きになったんだと思う。
自分は、何一つ本物など持ってやしないというのに。
偽物しか、持ってやしないというのに。
何も持ってやしないというのに。
それでも僕は、あの人に何かを遺してあげたかった。
…夢の中で、僕はそんな風に考えていた。
「―――――」
僕は目を開けた。
えっと…ここはどこだ?
天国か?
地獄か?
いや、この天井には見覚えがある。
ここは…
「目が覚めたか」
白黒頭にツギハギの顔。
モラックジャック先生だ。
やっぱり、ここはモラックジャック診療所だったか。
「…全く。
この短期間にここまで担ぎ込まれて来た患者は、君が初めてだ。
経営者の立場からすれば、儲かるから別にいいのだが、
医者としての立場から言わせて貰えば、もっと体を大事にしたまえ」
そうか。
そういやこの2週間かそこらで、計3回もここに来たんだったな。
で、僕をここに連れて来たのはやっぱり…
「起きたのか、少年」
ドアを開けて、狐さんが入って来た。
良かった。
僕をここまで運んで、書置きを残してさようならなんて展開ではなかったらしい。
「…先生。 こいつと二人で話がしたいんだけど、いいかな」
狐さんがモラックジャック先生に聞いた。
「…仕方が無い。 手短にしておけよ」
話が分かる人なのか、空気が読める人なのか、モラックジャック先生はあっさり部屋から出て行った。
そういえば前から気になっていたのだけれど、
ここには『アッチョンブリケ』が口癖の少女はいないのだろうか?
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