したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

念を使わせてみよう小説スレッド

1561:2004/12/08(水) 23:45

「んじゃあ、そろそろ帰るよ。
 じゃあな少年。
 多分これで、最後のお別れだ」
 お茶を飲み干し、狐さんは立ち上がった。
「!?
 最後って、どういう事ですか!?」
 僕は慌てて訊ねる。
「言った通りの意味さ。
 俺と君とは、もう会わない方がいい」
「だから、どうしてですか!
 理由を説明して下さい!」
「どういう事も何も、そういう事。
 俺は君とは会わない方がいいし、会いたくない。
 そう思っただけの事さ」
 あっさりと、狐さんはそう告げた。
「…僕が告白したから、ですか」
「……」
 狐さんは何も答えない。
 あの時、狐さんにおんぶしてもらってた時も、狐さんは何も答えてはくれなかった。
 僕が狐さんを今日呼んだもう一つの理由というのは、その答えを聞かせてもらう為だった。
「…迷惑、だったですか」
「ああ、そうだ」
 そうか。
 それなら仕方が無い。
 好意を持ってない相手から告白されても、気持ち悪いだけだろう。
 ましてや僕は偽物。
 そんな僕が受け入れられる筈なんて、なかったのだ。
「…ごめんなさい」
 僕は謝った。
 ここで未練がましく引き下がるなど、醜悪にも程がある。
 振られた以上、潔く引き下がるべきだろう。
「君が謝る必要なんて無いよ。
 本当は俺が謝るべきだ。
 一方的に、もう会わないって我侭言ってるんだからな」
「でも…」
「話はここまでだ。 ここでお別れだ。
 後の事は心配しなくていい。
 面倒事は、こっちで全部後始末しておくからさ。
 じゃあな、少年。
 君と友達でいて、楽しかったよ」
 狐さんが背中を向け、部屋を出ようとする。
 これで、終わりか。
 これでもう、この人とは会えなくなってしまうのか。
 でも多分その方がいいのかもしれない。
 決して想いが伝わる事など無いのなら、いっそ二度と合えなくなる方が諦めがつく。
 だけど、それでも僕は―――


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板