[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
念を使わせてみよう小説スレッド
143
:
1
:2004/12/06(月) 00:50
「くっく… 君は本当に興味深い人材だ。 期待以上だ」
愉快そうに、『冥界の支配者』は声を立てて笑った。
「君にはどうやら、一種の才能があるらしい。
いや、きっとある。 私が保障しよう。
君は、自分の周囲に混沌を引き寄せる天才だ。
まさに君は、運命における台風の目だ」
成る程。
それは実に的を射た表現だ。
台風は周りを巻き込んで傷つけるが、中心である台風の目だけは全く風が無い。
災害の中心である自分だけは、傷つかない。
まるで、今回の事件における僕のように。
最悪の卑怯者で偽物な、僕のように。
「どうです、私と手を組みませんか?
色々と行き違いもありましたが、どうやら私と君とは仲良くするべき人間のようだ。
君なら、うまくすれば『妖滅』はおろか『外法狐』にすら匹敵出来るようになる。
君の才能を、こんな所で失うのは惜しい」
『冥界の支配者』がその手を僕に差し出した。
だけど、僕はこの手を握りなどしない。
そんな事をすれば、僕は一生僕を許せなくなるから。
僕が、僕を殺してしまうから。
僕を殺していいのは、僕が傷つけてしまった人だけだ。
だから、僕はこんな所で僕で僕を殺す訳にはいかない!
「寝言は寝てから言え」
吐き捨てるように、僕は告げた。
「そうですか…」
『冥界の支配者』は残念そうに肩を竦め…
「!!!」
気がついたら、僕は勢いよく壁に叩きつけられていた。
『冥界の支配者』の前蹴りが、僕の鳩尾に深くヒットしたのだ。
遅れて腹部にとてつもない痛みが走る。
用心に『劣化複製・不死身の肉体』を発動させていなければ、お腹に大穴が開いていた事だろう。
「アテが外れたみたいですね。
操作系の能力者なら、肉弾戦に弱いとでも?
『禍つ名』の二位、『魔断』であるこの私に、念を覚えたての君が勝てるとでも?」
倒れた僕を『冥界の支配者』が見下ろす。
強い。
『禍つ名』という事で、ある程度の戦闘能力は覚悟していたが、予想以上だ。
だけど、逃げる訳にはいかない。
こいつは、今ここで、僕が殺す。
「どうします?
今ならまだ前言の撤回が有効ですよ?
私の仲間になるというなら、殺しはしません」
ふざけるな。
何度聞かれようと、答えは一緒だ。
口の中に鉄の味が広がる。
血だ。
さっきの前蹴りで、内臓にもダメージがいったらしい。
でも、僕はまだ生きている。
僕はまだ戦える。
「遺言のつもりなら、もっと気の利いた台詞を考えるんだな…!」
口に溜まった血と共にその言葉を吐き出し、僕は立ち上がった。
上等だ。
やってやる。
今まで安全圏にばっかりいたんだ。
この程度の痛み、その代償には丁度いい。
「やれやれ…
どうやら、死ななければ分からないらしい」
『冥界の支配者』がわざとらしく溜息をつく。
それに構わず、僕は奴目掛けて突っ込んでいった。
〜続く〜
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板