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念を使わせてみよう小説スレッド
133
:
1
:2004/12/04(土) 01:40
@ @ @
タカラギコと外法狐がどんな状況に陥っているかなど露も知らないまま、
しぇりーは夜の街で山吹萌奈香を探し回っていた。
とはいえ今現在タカラギコ達の目の前にいる山吹萌奈香を見つけるなど出来る筈も無く、
一向に手がかりすら掴めないまましぇりーは聞き込みを続ける。
「…ふう」
正に骨折り損のくたびれもうけと言うのが相応しい作業に疲れたのか、
しぇりーはビルの壁にもたれかかって大きく息をつく。
そしてかわいい柄の財布から小銭を取り出すと、近くの自動販売機でオレンジジュースを買い、
蓋を開けて喉に流し込んだ。
ジュースの糖分がしぇりーの疲労を和らげ、水分が喉の渇きを潤す。
ほう、と一息ついた所で、しぇりーは再び人探しに戻ろうともたれていた壁から背を離した。
「ぎゃあああああああああああ!」
その時、しぇりーのもたれていた壁の後ろの方から、断末魔らしき叫び声が聞こえてきた。
悲鳴!?
しぇりーが声のした方向に振り向く。
声の大きさからして、そう離れてはいない。
位置的には路地裏の奥の方か。
「…どうしましょうかね〜」
しぇりーは少し考え込んだ。
ただの喧嘩にしては、あの叫び声は異常過ぎる。
もしかしたら、『冥界の支配者』の死体人形による殺人かもしれない。
ならば、どうする。
狐さんに連絡を入れて、彼女がここに来るのを待つべきか。
いや、そんな悠長な事をしていては、この絶好の機会を逃してしまう。
一人というのは心細い気がしないでもないが、
自分とて伊達に『禍つ名』である『人吊』の一員ではない。
死体人形の一体二体など、物の数では無い筈だ。
ならば、取るべき行動は一つ…!
「…しぇりー、行っきま〜す」
掛け声で自分を鼓舞し、しぇりーは俊敏な動きで路地裏の中へと潜り込んで行った。
漂ってくる血の匂い。
どうやら、ついさっき誰かが殺されたのは間違い無いようだ。
進むにつれ、血の匂いはどんどん濃くなっていく。
やれやれ、人を探してみれば、思わぬ事態に遭遇したものだ。
でも、もしかしたらこれで何かの手がかりが見つかるかもしれない。
そんな風に考えながら、しぇりーは『穴開きの満月(フライングドーナッツ)』を両手に握って突き進んだ。
「……!」
角を曲がった所で、しぇりーは殺人現場を目撃した。
輪切りにされた、二十台前半と思しき男性の死体。
そこに佇む、恐らく犯人であろう人影。
暗くて、その顔をはっきり見る事は出来ない。
!?
コンマ一秒にも満たない時間の中、しぇりーの脳裏を一つの疑問がよぎる。
輪切り?
輪切りだって!?
ありえない。
どうしてこの男性は、輪切りになって死んでいるのだ!?
「!!」
犯人が、しぇりーに気が付き勢いよくそちらに顔を向けた。
それに呼応するかのように雲間から月が顔を出し、犯人の顔を露にする。
「―――――!」
しぇりーはその顔を見て驚愕した。
「―――」
しぇりーが犯人に何か言おうとしたが、それが命取りとなった。
既に殺し合いは始まってしまっているというのに、
その目の前の事態による思考の混乱は死神のキスも同然だった。
「―――」
しぇりーが我に返った時には、もう遅かった。
鋭利な刃物がしぇりーの両腕を切り落とし、
続けざまに彼女の小柄な胸に深々と突き刺さる。
「―――あ」
犯人がしぇりーの胸から刃物を引き抜くと、しぇりーはそのまま地面に崩れ落ちるのであった。
〜続く〜
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