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念を使わせてみよう小説スレッド

1271:2004/12/03(金) 01:19


 !!!!!!!


 外法狐を中心として、辺りに突風が巻き起こった。
 いや、突風という表現は少し正しくない。
 正確に言えば、外法狐の気が、猛烈な勢いで周囲に迸ったのである。
「!?」
 その圧力に圧され、マララーが情けなく尻餅をつく。
 近くにいた通行人に至っては、その気に当てられて残らず失神した。
「てめえは、許さねえ…
 お師匠様を愚弄した罪、その命で償わせてやる…」
 外法狐を包んでいた炎は、先程の現象で残らず吹き飛んでいた。
 しかも、着ていた和服こそ黒焦げになっているものの、
 外法狐本人の素肌には、殆ど火傷の跡は見受けられない。
 『不死身の肉体(ナインライヴス)』によって炎の熱など大幅に遮断され、
 更には治癒力の強化によって火傷が治療されたからである。
 まさしくそれは、不死身そのものの所業であった。
「ま、待て!
 動けば、他の奴等を道連れに…」
「やってみろ。
 出来るもんならな」
 マララーの制止に構わず、外法狐はゆっくりとマララーに歩み寄り始めた。
「まあ、出来る筈も無いけどな。
 もうお前の『自然発火能力(パイロキネシス)』とやらは、使えないんだから」
 外法狐が自信たっぷりに呟く。
 事実、外法狐が目前まで迫ろうとしているのに、マララーは炎を起こしていない。
「手品の種はこうだ。
 多分お前の先天能力は変化系。
 だが気(オーラ)を直接炎に変えるんじゃない。
 着火、炎上能力の高い性質を持つ気に変えているんだ。
 その気を周囲広域に撒布、そして都合のいい時に気で火種をつけて炎上。
 以上が、お前の『自然発火能力』の正体。
 そう、お前の能力は、見たものを燃やすなんて高尚なもんじゃねえ。
 三流手品師のペテン技さ」
 マララーの驚愕の表情が、その外法狐の推理が正しい事を物語っていた。
「この俺が、ただ黙ってお前にいいようにやられてたとでも思っていたのか?
 俺は考えていたんだよ。
 お前みたいな下種野郎を、確実に始末出来る方法をな…!」
 外法狐は、もうすぐそこまでの位置にまでマララーに近づいていた。
「う、うおおおおおおおおおおお!」
 マララーが振り向き、背中を見せて脱兎の如く逃走を図る。
「逃がすかよ」
 それを外法狐は許さない。
 一足飛びでマララーに追いつき、体を沈めて回し蹴りでマララーの足を払う。
 足払い。
 だがその威力は最早技の域など超えており、
 マララーの脚部が足払いを受けた部分から残らず爆散するように吹き飛ぶ。
 外法狐の蹴りが、マララーの足の肉と骨を完膚なきまでに粉砕しつくしたのだ。
 その破壊力の前には、防御など意味を成さない。
 どこであろうと、その攻撃が当たった部分を確実に破壊する。
 そこまでの力を、外法狐は有していた。
「ひ、ひいああああああああああああああああああああああああ!!!」
 足を失った為マララーは逃げる事が出来なくなり、
 最後っ屁とばかりに懐から抜き出した拳銃で外法狐を撃つ。
 しかし弾丸は外法狐に着弾すると同時に、まるで銀玉鉄砲のように全て弾き返された。
「まさか、そんな玩具でこの俺を殺せるなんて思ってたんじゃないだろうな」
 弾丸を避けようともしないまま、外法狐が笑った。
 頭に当たっても、腹に当たっても、胸に当たっても、腕に当たっても、足に当たっても、
 弾丸は外法狐に傷一つつける事すら出来ない。
「ひいい!ひい!ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」
 やがて拳銃の弾丸は尽きた。
 が、それでもマララーは空になった拳銃を外法狐に向け、引き金を引き続ける。
 それが、マララーに出来る最後で唯一の抵抗だった。


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