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念を使わせてみよう小説スレッド

1101:2004/11/29(月) 02:13

「…成る程、大きな口を叩くだけはある」
 感心したように口を開く侍。
「しかし、そこまでだ。
 後二度か三度打ち合えば、必ず貴様に一太刀入れる事は出来る」
 確信に満ちた声で、侍は言った。
 確かに僕から見ても、フーンさんの方が押されている事は否定出来ない。
 このままでは、近いうちにフーンさんは殺されてしまう。
「だろうな」
 しかし当事者であるフーンさんは、まるで他人事のようにそっけなく呟いた。
 煙草は未だ、口に咥えたままである。
「だから、こっちも奥の手を使わせて貰う」
 フーンさんがにやりと笑い―――

「『二重殺(ダブルファング)』」

 次の瞬間、何も無い筈の空間から突然銃弾が飛び出した。
「がッ!!」
 予期せぬ不意打ちに、侍が背中にマトモにその銃撃を喰らってしまう。
 何だ、今のは!?
 フーンさんは一体、何をやったんだ!?
「終わりだ、侍(ソードマスター)」
 銃弾を受けて体をぐらつかせた侍に、フーンさんが止めの銃弾を次々に撃ち込みまくる。
 頭が西瓜のように爆ぜて脳漿を撒き散らし、
 体に大穴を開けて肉と血で床に赤黒いアートを描きながら、侍は力無く床に倒れ伏した。
 その体は、もうピクリとも動かない。

「…ギリギリ、間に合ったか」
 フーンさんが僕達の方に向いて言った。
 それは僕達の身を按じての事なのか、
 根元に来る直前まで灰になった煙草の事を言っているのかは定かでないが、
 どっちにしろそんな事はもうあまり僕にとって意味を持たない。
 当然だがフーンさんが戦っている間にも僕は血を流し続けていたので、
 もう意識を保つのも限界に近かったのだ。
「お、おい、寝たら死ぬぞ!?」
 フーンさんが叫ぶが、もう僕の耳には入って来なかった。
 視界が大きく傾き、頬に何かがぶち当たる。
 そしてようやくそれが床であると気づいた時には既に、
 僕の思考回路は真っ暗な闇の中へと落ちていくのだった。


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