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念を使わせてみよう小説スレッド
109
:
1
:2004/11/29(月) 02:13
〜十八話〜
「残念だが、その煙草を吸い終える事は叶わぬよ」
侍が刀を十字に交差させ、フーンさんを睨む。
「その前に、貴様は死ぬのだからな!」
斬りかかる侍。
さっき僕がつけた腹の傷の影響か、その動作は以前と比べて多少劣るが、
それでもなお目で追うのがやっとの速さだった。
「ふーん」
フーンさんが銃を侍に向けて待ち構える。
駄目だ、フーンさん。
その侍は、拳銃なんかじゃ倒せない!
「そのような鉛玉で、拙者が仕留められるか!」
侍が刀を振り上げる。
「お生憎様。 こいつはただの銃じゃない」
フーンさんが落ち着いた表情のまま引き金を絞り―――
「!!!」
侍が驚愕に顔を歪ませた。
フーンさんが、今まさに自身の頭に振り下ろされんとしていた刀を、
その刀身を狙撃する事で弾き返したからだ。
「なッ!?」
信じられない、といった顔つきのまま、侍が続けざまの剣撃を放つ。
しかしその全ては同様にフーンさんの銃撃によって阻まれた。
「くッ!」
銃撃を受けた時の衝撃に耐え切れず、侍の左手の脇差が弾き飛ばされる。
脇差は回転しながら宙を舞い、僕の目の前の床に突き刺さった。
「…!
この威力、念の銃弾か…!」
「言っただろう? ただの銃じゃない」
侍は落とした刀を拾おうとはしない。
そんな事をすれば、その隙に撃ち殺されるのは明白だからだ。
「しかし、ならば受けずにかわせばいいまでの事!」
侍が再びフーンさんに突進する。
フーンさんはそこ目掛けて銃弾を放つが、侍は身を屈めてそれをかわす。
それと同時に、身を屈めた体勢から斬り上げる形でフーンさんに斬りつける。
「ちッ!」
銃弾で弾く間は無い為、フーンさんはその一撃を拳銃の銃身で受け止めた。
しかし筋力では侍の方に分があったようで、フーンさんは衝撃を受け止めきれず大きく仰け反る。
「はあッ!」
侍がそこにすかさず刀を突き出す。
体をよじる事で、フーンさんは何とかその突きを回避。
刀がフーンさんの横顔を掠め、そこに赤い線が走った。
「喰らえ!」
身を反らしつつも、フーンさんが左手の拳銃で侍に銃弾を撃ち込む。
しかし既にその場所には侍の姿は無く、
神業のような身のこなしでフーンさんの背後に回った侍が、
後ろから横一文字に刀を振り抜いた。
しかし後ろを向かないままの姿勢で、フーンさんが拳銃でその斬撃を防御する。
そのまま馬のように後ろ蹴りを叩き込み、強引に侍との距離を離した。
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