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念を使わせてみよう小説スレッド

1081:2004/11/28(日) 00:43



「子供をいたぶるのは、そこまでにしておいたらどうだ?」
 突然、僕の後ろから男の声がした。
 いや、僕はこの声を知っている。
 この声は、この人は、
「フーンさん…」
 掠れた声で、僕は何とかその言葉を絞り出した。
 痛みなんかどうでもいいが、失血によって意識が朦朧とするのだけはどうしようもない。
 気を抜いたら今にも気絶してしまいそうだ。
「君の着信があったから嫌な予感がして来てみれば、
 ふん、かなり面倒な事になっているみたいだな」
 拳銃を持った両腕をダラリと下げたまま、フーンさんが涼しい顔で侍を見据える。
「…今日は客人の多い日だ。
 一応聞いておこう、貴殿の名は?」
 戦闘不能になった僕としぇりーちゃんには目もくれず、侍がフーンさんに訊ねた。
「扶雲一郎(ふうん いちろう)。
 しがないフリーのハンターさ」
 肩をすくめ、フーンさんが答える。
「承知した。 拙者は…」
「そっちは別に名乗らなくていい。
 どうせそこで倒れている坊やとお嬢ちゃんに既に名乗っているだろうし、何より―――」
 フーンさんが口に煙草を咥え、ライターで火を点けた。
「この煙草を吸い終える頃には死んでいる男の名前なぞ、
 聞くだけ無駄というものだ」


               〜続く〜


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