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念を使わせてみよう小説スレッド

1031:2004/11/26(金) 18:01

「覚悟!!」
 しぇりーの真上から、ギコ侍はしぇりーを串刺しにするべく刀を突き出してきた。
「うッ――あああああ!!」
 反射的に横に転がり、寸前でその攻撃を回避する。
 あとコンマ一秒でも反応が遅れたら、間違いなく床に刀で磔になっていたであろう。
 そして―――
 相手が攻撃を失敗したこの瞬間こそ、最大にして最高のチャンスだった。
「ああああああああ!!」
 叫びながら、右腕の『穴開きの満月』でギコ侍のいる空間を薙ぐ。
「……!」
 ドサリ、と何かが床に落ちる音。
 赤い液体を撒き散らせながら、ギコ侍の左腕が床に転がった。
 攻撃を避けながらという不安定な体勢だった為、
 首や胴体を両断する事は出来なかったが、それでも大きなダメージには間違い無い。

「ッ!」
 回転の勢いを利用し、しぇりーが華麗に立ち上がる。
 ギコ侍は、切り落とされた自分の左腕の傷口を黙ったまま押さえていた。
「…これで、こっちがかなり有利、ですね」
 『穴開きの満月』についた赤い液体を振り払いながら、しぇりーが言った。
 片腕を失う。
 これが戦闘においてどれ程不利な影響を与えるか、それは今更言うまでも無いだろう。
「見事…」
 獰猛な笑みを見せながら、ギコ侍が口を開いた。
 まるで、片腕が落とされた事など微塵も気にしていないかのように。
「…?
 随分な余裕ですね。
 言っておきますが、片腕だからといって油断も容赦もしませ―――」
 そこでしぇりーは、自身の背後より迫る気配に気がついた。
「!!!」
 咄嗟に振り返った時には、遅かった。
 ついさっき、確かに切り落とした筈の左腕が、今、しぇりーに襲い掛かってきたのだ。
「なッ!?」
 何とかかわそうとするも、間に合わない。
 白銀の閃光がしぇりーを捉え、その華奢な左腕へと踊りかかった。
「―――! うああああああああああああああああああああああ!!」
 甲高い悲鳴。
 今度は、逆にしぇりーの左腕が切り落とされた。
 鮮血が迸り、カーペットに真っ赤な染みを残す。
「…!」
 しかし、痛がっている暇はしぇりーには無い。
 虚をつかれた隙をギコ侍が見逃す筈もなく、
 左腕を落としたばかりのしぇりーに何の躊躇も無く斬り掛かる。
「ッ!!」
 しぇりーがそれに気づき、斬撃を避ける為に後ろに跳ぶ。
 だが、ギコ侍の刃はしぇりーを逃さなかった。
 着地するしぇりー。
 それから一拍の間を置いて、右足が太ももの部分から分断された。
「ッ、ああああああああああああああああああああ!!」
 片脚を失った事でバランスを失い、しぇりーが床に転がって絶叫する。
 誰がどう見ても、最早勝負は決していた。


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