気に入ったモノを貼り付けたり書いたりするスレ

764：akagi：2004/05/09(日) 00:46: 今日俺は2001年6月に開催されたK-1 WORLD GPメルボルン大会以来の
激しく胸を締め付けるような屈辱感と吐き気をもよおすような後悔にうちひかれなが
控え室に向けて花道を歩いていた。マイケル・マクドナルドに１RでKO負けしたあの日、
俺はK-1ファイターとして築き上げてきたプライドが一瞬にして砕け散った事を実感し、
そのやり場の無い怒りの矛先をただひたすら自分にむけるようにもがいていた。

そして今日、起きてはいけない事が再び起きてしまった。
言い訳だけはするなとどんなに自分に言い聞かせても、次から次へと心の中に
山本戦以降の二ヵ月半の間の自分の映像が去来する。
世界最強を決める世界最大のトーナメントに自分は優勝候補として乗り込んできたのではなかったのか…。
そんな厳しい弱肉強食、牙と牙のぶつけ合い、爪で敵の生身を引き裂くような、
そんな戦いの場に自ら望んで出てきたはずなのに…。世界の猛者達が
そのリングを目指して血のあせをかいている間、俺は一体何をしていたのか…。

やはり自分を過大評価していたに違いない。俺ならできると思い込んで慢心したに違いない。
敵を見くびったに違いない。体だけは時間の許す限りいじめてきたはずだ。

時間の許す限り・・・・・？

馬鹿野朗！！お前は映画を撮っていただろう！
アンディとの話を思い出して、こういう結果にだけはならぬよう気を引き締めていたはずじゃなかったのか…。
今日、お前は花道で何人がお前のために涙を流してくれたかを見ただろう。

一から出直しだ。思えば今日俺がここにいるのは、マイケルにKOされた事がきっかけだったんだ。
あそこで一から出直して決心して藤田和之戦に踏み出したんだ。
初心に戻らなくては…。一格闘家に戻ろう。少なくとも俳優をやろうなんて事は後で考えよう。
格闘家でいられるのは今しかないんだから。

これからの事を試合後じっくり話し合った。5月23日のPRIDE武士道～其の参～への参戦を
ミスター・サカキバラに直訴した。出直し、そしてランデルマンにできるだけリベンジさせてほしいと。
こんな道半ばで終わってたまるか。待ってろ、ヒョ－ドル、ノゲイラ。
お前たちの尻尾に必ずもう一度追いついてやる。今年の大晦日までに…。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミルコ・クロコップ

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