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企画もの【バトル・ロワイアル】新・総合検討会議2

891夕陽が、罪を、照らす。(21/27) ◆29ZH4ztR.E:2012/08/08(水) 01:51:13
 
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Ⅶ.ただ一つの尊きもの
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「いかんのじゃあ…… 恭也どの、お主は、お主だけは……
 正しくなければならんのじゃあ!
 怒りに任せて人を殺めるなど、あってはならんのじゃあ!」

いち早く加速装置を発動させ、恭也の身柄を浚ったのは魔窟堂野武彦。
神速とは似て非なる科学的な超高速に耐え切れず、恭也の意識は失われている。
野武彦はだくだくと涙を流しながら、意識なき恭也に想いをぶつける。

ユリーシャの哀願。
まひるの指弾。
ランスの大暴れ。
恭也の憤怒。
それらに比肩しうる、魂の叫びであった。

「高町恭也…… もう少し理性の働く男かと思っていたのですがね」

紗霧が醒めた目付きで想いを吐き捨てた。
味方に放たれるにはあまりに冷たき言葉にまひるは反射的に反論しかけたが、
それより先に野武彦が言葉を返していた。

「そうじゃな…… 恭也殿であれば……
 怒りを飲み込んでくれるであろうと、儂も思っておった……
 残念じゃ……」

意外にも、野武彦は紗霧に同意した。
しかし口調にも眼差しにも、紗霧の如く冷ややかなものは無く。
代わりに顕れていたのは憂いと慈愛であった。


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