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企画もの【バトル・ロワイアル】新・総合検討会議2

811終末の過ごし方 〜高町恭也〜(3/5) ◆29ZH4ztR.E:2012/03/14(水) 23:56:08
 
  「なんかなー、なんか、恥ずかしいよね、えへ」
  「だが、悪くない」

  この距離感のなんという気恥ずかしさ。
  うちの子たちとは当たり前にしているスキンシップよりも幾分軽い触れあい。
  だというのに。
  相手を意識している。付き合っている。
  それだけでこれほどまでに皮膚感覚が鋭敏になるものなのか?

  「あのね、恭也さん。これ…… 渡しておくね」

  知佳が俺の手を取った。
  その余りの柔らかさに、暖かさに。
  俺の心拍数が跳ね上がる。
  が、その跳ね上がった心拍数は、握らされた物がなんであるか
  理解した瞬間、さらに跳ね上がった。

  「知佳…… 昨晩、君は自分の体質のことを、包み隠さず話してくれたな?」
  「うん。やっぱり恭也さんにはもう隠し事、したくなかったし……」
  「今、知佳の力は強制休眠に入っている。エンジェルブレスによる
   回復能力も使えない。そうだったな?」
  「うん。光合成できないね」
  「それなのに、何故これがここにある。何故飲んでいない?」

  手渡されたのは、一粒の世色癌。
  昨晩、重篤な知佳を癒すために必要だと渡した二粒の内の一つだ。

  「一粒でも十分効果はあったから。
   ね、今もこうして縁側に座ってお茶を飲める程度には」


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