したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

企画もの【バトル・ロワイアル】新・総合検討会議2

423それでも、恭也は答えない。(3/8) ◆VnfocaQoW2:2011/01/26(水) 00:45:25
 
表情は穏やかとも言えるほどの無表情であり。
四肢の筋肉はゴムマリの様に弛緩しており。
脈拍呼吸、共に極めて少ない状態である。

この、恭也の容態の急変は、薬品の効能が切れたことを原因としていた。

服用していた鎮痛剤――― モルヒネ混合物。
終末医療の臨床でおなじみのそれは、麻薬でもある。
痛みを和らげる効果にかけては全ての薬品に勝り、
疲労を感じさせにくくする効果もある。
決して、治療効果や回復効果があるわけではない。

つまり、薬のお陰で。
つまり、薬のせいで。
絶対安静にして然るべきの体を、無理やり駆動できたいただけなのである。
高町恭也は。
それを分かって、戦っていたのか。
それと知らずに、戦っていたのか。
意識を失ったままの青年は、どちらとも答えない。

「この状態、ジジイはどう見ます?」
「感染症…… じゃろうな」

熱が出ていれば、まだいい。
免疫系がウィルスを駆除すべく、熾烈な争いを繰り広げている証である。
しかし、傷口がひどく化膿しており、意識すら失っているというのに、
低体温、低生命活動であるということは。
ウィルスに、成す術も無く蹂躙されているということである。
 
 「傷口の洗浄、膿の除去。抗生物質。点滴。……他には?」
 「体温の確保じゃろう」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板