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企画もの【バトル・ロワイアル】新・総合検討会議2

218神鬼軍師の本領(3/30) ◆VnfocaQoW2:2010/08/14(土) 03:32:30

紗霧は震える声でケイブリスを見上げていた。
恭也は合わぬ歯の根を打ち鳴らしていた。
野武彦は年甲斐も無く周囲に当り散らしていた。
ユリーシャは目を伏せランスにしがみ付いていた。
現れは各々違えども、五戦士のうち四人もが、
臆病風に吹かれていた。

その身の竦みを見て、笑う者、二人。

「ぐぅえふぇふぇ!」

当然、一人はケイブリスである。
六本の腕を大きく広げ、その巨躯を誇示し、威圧している。
夜空に遠吠えの如き哄笑を響かせている。

「がははは! 何だ恭也、口ほどにも無いな!
 そんな情けない姿、知佳ちゃんが見たら愛想をつかすぞ?」

もう一人とはランスである。
有り余る勇気と無根拠な自信で、怯える仲間を笑い飛ばしている。
斧を八双に構え、臨戦態勢でケイブリスに対峙している。

「おらっ、恭也、ジジイ! 俺様に続け〜〜!!」

吶喊の号令は、そのランスより下された。
威勢のいい掛け声に、しかし誰もが唱和しなかった。誰もが後を追わなかった。
三歩走って振り返るランスの口許がへの字に折れ曲がる。

「逃げましょう、月夜御名さん」
「……そうしましょう」
「うむ、三十六計なんとやらじゃ!」


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