レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
企画もの【バトル・ロワイアル】新・総合検討会議
-
巻き上がった土埃がようやく収まる。
ザドゥは辛うじてクレーターを登りきり、難を逃れていた。
脱ごうに脱げなかったスーツはいつの間にか破れ、千切れていた。
「椎名、椎名、応答しろ! 椎名、椎名、応答しろ!」
ザドゥが悲痛な叫びで通信機の向こうへと訴える。
通信機が返すのはザーザーと耳障りなノイズのみ。
(ダメか。ビーコンとやらまで壊れていないといいが……)
通信機能は死んだものの、幸いにしてビーコン機能までは壊れていない。
管制室のレプリカ達がザドゥの位置情報を得ることは可能だ。
しかし、それは既に無意味な機能に成り下がっていた。
ザドゥは知らない。
知る由も無い。
この時、管制室のレプリカ智機達がザドゥを見捨てる決定を下していたということを。
学校から救助に来ていた4機のレプリカが消息を絶ったということを。
「ありゃー、失敗失敗♪」
埋まったクレーターの向こう側から、芹沢が姿を現した。
悪びれた様子もなくてへりと舌を出しながら、ザドゥに向かって歩いてくる。
可愛らしい表情だった。
年齢や性別を超えた人懐っこさがあった。
現在置かれている境遇と、己がやらかしてしまった失態を理解していれば、
到底できない表情だった。
ザドゥの視界がぐらりと揺れる。
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板