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企画もの【バトル・ロワイアル】新・総合検討会議

65名無しさん@初回限定:2005/08/07(日) 14:44:54
(二日目 PM5:00 本拠地・管制室)

 辺り一面機械に包まれた部屋。
 そこに大きな影が一つ招かれるようにして入ってきた。
「ありがとう、良く来てくれた」
 そう言った彼女の前には巨大な影の主である魔獣が対峙していた。
 しかめっ面で辺りを見回し、「ケッ」と言うと彼は用件を切り出した。
「俺様をわざわざ引き戻したんだ。それ相応の理由がなくちゃ納得しないぜ?」
 魔獣ケイブリスの気がビリビリと場を振るわせる。
 なるほど、気の弱い者が奴の姿を見れば発狂して止まないだろう。
 機械である自分でさえ、場に漂う異質な気が体の表面から感じ取れて仕方がない。
 所詮、解析能力から来る危険信号が反応を出しているものだ。そう理解はしているが、この魔獣の凶悪さは異常だ。
 よくザドゥが易々と通したものだ。と思ったが、今ではその理由も良く解る。
 通さざるを得なかったのだ。
 戦えば自分とてタダではすまないと気づいたのだろう。
(これは予想以上に慎重に扱わねばいけないようだな……。特に機嫌に関しては……)
 こんな奴に礼も何もない。
 本来の智機の性格から考えれば、そう言いたい処だが、これから動いてもらいたい共謀者にもなるのだ。
 奴が納得して『私のために』動いてもらうよう働きかけねば。
 
「では、まず主題から始めよう」
 空中に高く持ち上げられた椅子の上から、見下すようにして智機はケイブリスへと語りかける。
「フン……」
 その様子が酷く気に入らないケイブリス。それも智機の計算の内だ。
 見た目とはいえ、このようにして奴との間に上下という差を作る。
 こうする事で『私の方が上』という印象を無意識の内に与えつけるのだ。
 頭の悪そうな魔獣だ。気にいらなさそうな顔はしているが、特に深くは考えていないのだろう。
 交渉を有利に進める上での彼女なりの演出と言えた。
 先のアズライトに対して持ちかけた時のように。




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