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企画もの【バトル・ロワイアル】新・総合検討会議

58より鋭く、深く(4) ◆98ZwrBkTNw:2005/08/05(金) 05:14:15

「もし、あなたが最後の一人になった時…」
「叶える願いは…よく考えてから、口にした方がいいと思う」
   
「・・・・・・・・・・・・・・・」

「?」
「どうして…どうして……わたしに話し掛けたの?」
「昨夜、あなたはわたしに心を閉ざさないでと伝えた」
「…………」
「言ってる意味がよく判らなかったけれど、印象に残った」
「………」
「だから気になった」

透子の姿が徐々に薄らいでいく。

「あなたは昨夜…“愛を知る人に、悪い人など居るはずがない”とも言った」
「…………」
「わたしは……」
 透子は神から受け取ったロケットを握り締め、自らの能力が住んでいた世界に
どういう影響を与ええるかを思い出しながら、この島に来る前にその事を知った人が
どういう反応をしたかを思い出しながら言った。

「……逆だと思う」

そう言い、透子は知佳の前からすっと姿を消した。
 
       *      *      *

「・・・・・・・・・・・・」
 知佳はしばし、茫然自失だった。
 我に返ったのは、遠くから何かが噴出される音を聞いてからだった。
 今の知佳にその音源を探す気はなかった。
 自分が甘かったことと、透子とも戦わなければならない現実が堪えたからだ。
 彼女は今、自分の身の回りしか気が回らなかった。
 「……何か、しなきゃ…」
 知佳はそう呟くと立ち上がり、目の前にある手帳を拾いに行こうと歩き始めた。
 歩く少女の周囲には微弱だが電気が漏電しているように、ぱちぱちと小さな音が響き渡る。
 透子が去ったからか、知佳の身体には虹色のオーラと翅が具現している。
 
 それはさっきまで比べて色は黒っぽくなっていた。


              ↓




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