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企画もの【バトル・ロワイアル】新・総合検討会議
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(二日目 PM5:13)
空は赤み始めていた。
とぼとぼと歩き続けている、灰色のオーラを纏う小柄な少女の上を数羽の鳥が通り過ぎる。
鳥の鳴き声を聞き、少女はふと顔を上げた。
「……」少女――仁村知佳は途方に暮れていた。
折角見つけた利用施設は自分では扱えそうもない。
それに加え、場所を伝えるべき仲間もいなかった。
「…わたしに…できること…ないのかな…」
そう言い、知佳は右手に持った手帳をきゅっと握った。手が震えた。
「(違う…できることが…ないんじゃない…)」
手帳の中身はまだ見ていない。何処と無く不吉な予感がしたからだ。
「(怖いから…何も)」
向こうには病院が見えた。
「(…あそこにいるのかな?)」
逢いたい。けど、それ以上に逢う勇気が今の知佳にはなかった。
知佳は不吉な考えをしないよう、恭也との明るい記憶を呼び起こそうとした。
今日の日中のことはあえて記憶から遠ざけ、病院に来る前のやり取りを無理に思い出した。
あの時、夜中の放送を聞いた時、自分は対してその事に気を止めていなかったんだなと知佳は思う。
いざとなれば自分の力があると思ったから。今にして思えば、それは傲慢に違いなかった。
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