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138
:
名無しモンクさん
:2005/05/25(水) 15:34:01
六年前に離婚した元妻が、一人暮らしのアパートで焼身自殺したのは三年前の夏だった。
鬱病で処方されていた薬を数百錠飲み、風呂場を内側から完全に目張りしバスタブの
中で日記や手紙、ぬいぐるみに灯油をかけ火をはなったらしい。
熱さで飛び上がったのであろう、風呂場の床に不自然な格好で横たわった
変わり果てた姿を見つけたのは(推定)三日後のことだった。
死因は火傷によるショック死か一酸化炭素中毒だろうということだったが、
密室における自殺に間違いないので希望しなければ解剖はしないという。
クリーニング業者に清掃を依頼したが、断られてしまい仕方なく自分で掃除した。
灯油の刺激臭と腐敗臭が混じった臭いはどんなに線香を焚いても薄れることなく、
空っぽの胃袋から胃液を吐きながら、たわしで床をこすり続けた。
表皮が焼けて流れ出した体液がタイルに粘りついてなかなかとれない。
どうにか見た目解らないくらい汚れを落としたころに、自分が参ってしまった。
アルコール位しか口に出来ないしほとんど眠る事が出来なかったから...。
一週間後位にアパートへの浴室に行くと、
落とした筈の汚れの所タイルの目地にそって、まるで血の様な赤紫の黴が生えていた。
どうにか異臭が消えた頃大工の友人に壁を張り替えてもらい、
煤けただけの天井は自分で浴室塗料を塗りまくり、黴キラーを一ダース程使って、
大家に弁償金と共に返したのは一ヶ月後の事だった。
死に魅入られた奴はなかなか立ち止まることが出来ないのだろう。
俺も止める事が出来なかった。
残される者達の事を考える余裕も無いだろう。
でも願わくば後始末する人の事も考えてくれ。
焼死は醜い、子供に最後のお別れもさせられなかった、あまりにも酷い顔で...。
三年前のあの時から俺の心は凍り付いたままだ。
今はいつか自分にも訪れるであろう死を心待ちにしながら残された三人の子供達を育てている。
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