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今日読んだ本の感想

7Mr.名無しさん:2009/09/12(土) 13:22:21
マネー金融システムの闇の超起源 

                                  R.D.ウィリング


(主に旧約)聖書に隠されたマネーの暗号を読み解いている本。
イエスの言葉を集めた新約聖書と、もっと規範的なことを述べた旧約聖書というのは、同じ聖書といっても全然違う。
このウィリングの本を読むと、そのカラクリが見える。

この本では旧約聖書の世界である紀元前6世紀の頃のエジプトや今のパレスチナの地域での「マネー革命」について驚愕すべき聖書解釈が述べられている。
マネーというのは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教などの主流の11の宗教と並ぶ、12番目の宗教であると。
そして、この宗教は他の宗教の教義に取り入り、その宗教を内部から改変していくと述べている。

重要なのは、古代文明にあった巨大な神殿の聖職者たちの意識革命でしょう。
それまでは物々交換で行われた経済。神殿の聖職者が、古典的な天秤をつかって交換のレートを決めていた。
商取引における貸方・借方もマネーを介さず、具体的な物どうしの貸借関係として神殿の聖職者が粘土板に刻んでいったという時代がありました。
ところが、この聖職者達は、貸し借りの関係の記録の簡便性を求め、マネーという媒介物を生み出していったとされます。
ここで神殿で行われた商行為が神殿の外でも行われるようになった。

また、マネーが生まれた後、収穫した10分の1の農作物を年貢として納めていた「10分の1税」のあり方にも変化が起き、
神殿に対しては、単に流通するマネーで納めるのではなく、神殿だけで通用する「神殿のマネー」に変換したうえで納めることを求められるようになったという。
これが外為市場の始まりだそうだ。

こういう記述が、旧約聖書のレビ記や民数記を始めとする旧約聖書に巧妙に暗号のように潜り込まされている。
イエス・キリストが十字架にかけられたのは、この種の神殿の聖職者が新しく生み出したマネーという債務に対する反対運動を行ったからだといいます。
「債務の免除」を訴えるイエスの教団は、モロク神(バアル神、マモンの神ともいう)を崇拝する神殿を支配する「銀行家」たちの怒りを買った、という解釈。
宗教改革を行ったルターは強硬な反ユダヤ主義者でしたが、利子に対する反発も表した人物でした。
これに対して、ジャン・カルヴァン、ユグノー教徒、ユダヤ人のグループは、金融=利子を正当化する方向で動いていた。
このグループがアムステルダムやロンドン・シティに移住していって、近代資本主義の創始者となる。(ウェーバーの解釈というよりも、これはゾンバルトの解釈)

ウィリングは、旧約聖書には、このレビ人の神殿の聖職者の中から、独自のマネーの秘術(当時は、電卓もなかった。金利の計算は秘術だったと考えても不思議ではない)を身につけた、
特別な聖職者たち273人のグループが出現し、この秘術は後に十字軍の後にヨーロッパに伝わり、
やがてイングランド銀行やロンドンのシティに集まるユダヤ金融の流れに結実するという分析を行っています。
テンプル騎士団が見つけた「聖杯」も、単なる杯ではなく、このマネーの秘術だったと見ているようです。テンプル騎士団は銀行制度を発達させたわけですから、これはあり得ることです。

また、ウィリングは、「割引現在価値」についての概念を聖書の創世記の「ヨセフの売買」を題材に論じており、聖書に対する違った視点を与えてくれる。


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