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調べ物したらカキコすれ
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チェレンコフ放射
ほとんどの臨界事故ではいわゆる「青い閃光」が観察されている。
これは臨界状態に達した核物質の周囲の空気が強いX線またはガンマ線(または水中などの特殊な物質の中ではベータ粒子など)の
パルスによって電離されるために生じるものである。この「青い光」についてはしばしばチェレンコフ放射であると誤って認識されること
があるが、実際には別の物理現象である。
チェレンコフ放射は荷電粒子が誘電体の内部をその物質内での光速よりも速く進む時に放射される光である。臨界事故(すなわち
核分裂反応)の過程で生成される荷電粒子はアルファ粒子、ベータ粒子、陽電子と高エネルギーのイオンに限られる。前三者は全
て核分裂反応で生成された不安定な「娘核種」の放射性崩壊によって生じるものであり、後者の高エネルギーイオンは娘核種その
ものである。これらの粒子のうち、空気中を数cm以上にわたって進むことができるのはベータ粒子だけである。空気は非常に密度が
小さい物質であるため、その屈折率(およそ n=1.0002926)は真空の屈折率 (n=1) に比べてごくわずかしか大きくない。従って空気中
の光速度は真空中の光速度 c に比べて約0.03%小さいだけに過ぎない。ゆえに、核分裂生成物の崩壊によって放出されるベータ粒
子がチェレンコフ放射を生じるためには、ベータ粒子は真空中の光速度の 99.97% 以上の速度を持たなければならない。放射性崩壊
によって放出されるベータ粒子のエネルギーは約 20MeV を超えることはなく(14B の崩壊で生じるベータ粒子が 20.6MeV で最もエ
ネルギーが高く、次いで 32Na の 17.9MeV が続く[4])、またベータ粒子が c の 99.97% まで達するのに必要なエネルギーは 20.3 M
eV なので、核分裂の臨界によって空気中でチェレンコフ放射が起きる可能性は実質的にはない。青い閃光の大部分をチェレンコ
フ光が占めるような唯一のケースは、臨界が水中または完全に溶液(再処理プラントの硝酸ウラニルなど)の中で起きた場合で、
このような光を見ることができるのは溶液の容器が開いていたか透明だった場合のみである。
実際には、臨界事故で見られる青い光は空気(ほとんどは酸素と窒素)に含まれる電離した原子(または励起された分子)が基
底状態に戻る際に放出する青いスペクトルの光によるものである。これは空気中の電気の火花や稲妻が青く見える理由と同じである
。チェレンコフ光の色と電離した空気が放射する光の色が全く異なる物理過程によるにもかかわらず非常に似ているのは面
白い一致ではあるが、それ以上のものではない。
また一
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