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【場】『 歓楽街 ―星見横丁― 』 その2
1
:
『星見町案内板』
:2020/12/04(金) 19:24:03
星見駅南口に降り立てば、星々よりも眩しいネオンの群れ。
パチンコ店やゲームセンター、紳士の社交場も少なくないが、
裏小路には上品なラウンジや、静かな小料理屋も散見出来る。
---------------------------------------------------------------------------
ミ三ミz、
┌──┐ ミ三ミz、 【鵺鳴川】
│ │ ┌─┐ ミ三ミz、 ││
│ │ ┌──┘┌┘ ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
└┐┌┘┌─┘ ┌┘ 《 ││
┌───┘└┐│ ┌┘ 》 ☆ ││
└──┐ └┘ ┌─┘┌┐ 十 《 ││
│ ┌┘┌─┘│ 》 ┌┘│
┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘ 【H城】 .///《//// │┌┘
└─┐ │┌┘│ △ 【商店街】 |│
━━━━┓└┐ └┘┌┘ ////《///.┏━━┿┿━━┓
┗┓└┐┌──┘ ┏━━━━━━━【星見駅】┛ ││ ┗
┗━┿┿━━━━━┛ .: : : :.》.: : :. ┌┘│
[_ _] 【歓楽街】 │┌┘
───────┘└─────┐ .: : : :.》.: :.: ││
└───┐◇ .《. ││
【遠州灘】 └───┐ .》 ││ ┌
└────┐││┌──┘
└┘└┘
★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
---------------------------------------------------------------------------
619
:
小鍛冶 明『ショットガン・レボルーション』
:2021/09/18(土) 21:14:33
ある夜のことだ。
「……」
パラパラと雨が降ってくる。
雨粒が建物の屋根やらを叩く音が響き始める。
そういう時は大抵雨足が強くなっていくもので、今夜もきっとそうなのだろうと思われた。
その音に混じる音がある。
耳をすませて、聞いてみれば。
タァン
という具合に銃声が聞こえる。
「……」
タァン
また銃声が響く。
「……」
タァン タァン タァン
雑居ビルの裏手、ビルに囲まれた空き地。
雨がそこに佇む少女を濡らしていく。
620
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』
:2021/09/19(日) 18:48:41
>>619
『H城』で用事を済ませ、
他の場所を幾つか回っている内に夜が訪れた。
ちょうど雨が降り始めた時、『銃声』を耳にする。
聞き慣れない音だった。
「――……小鍛冶さん」
だが、その姿には見覚えがあった。
以前、出会った事がある。
一度目は『ハロウィン』で。
二度目は『美術館』で。
どちらも星見街道だった。
「ご無沙汰しています……」
小雨がそぼ降る中、少女に向かって丁寧に頭を下げる。
頭を上げてから、無意識に目で追っていた。
『音の源』を。
621
:
小鍛冶 明『ショットガン・レボルーション』
:2021/09/19(日) 19:32:03
>>620
「あら、どうも」
スタンドの銃を下げる。
それを手でクルクルと回すもののそこに雫は着いていない。
濡れているのは少女だけだ。
「お出かけですか?」
622
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』
:2021/09/19(日) 21:18:36
>>621
目線を上げた時、『ヴィジョン』が視界に入る。
彼女とは二回ほど顔を合わせたが、
それを見たのは初めてだった。
しかし、不思議と意外だとは思わなかった。
「ええ……少し用事があって――」
「今は帰る所だったのですが……」
それから、少女の手元を控えめに見つめた。
「『音』が――聞こえたものですから……」
形は違えど、彼女の持つ『銃』は自分の『それ』と似ている。
623
:
小鍛冶 明『ショットガン・レボルーション』
:2021/09/19(日) 23:44:13
>>622
「あら、見えますか」
「これはこれは」
黒い塊のようになった髪をかきあげる。
額から滑ってきた雫が唇に触れていく。
「そういものなんです、これは」
「あの音も私たちのような人にしか聞こえませんから」
624
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』
:2021/09/20(月) 00:08:43
>>623
雨に濡れた少女を見つめながら、
その言葉に静かな頷きを返す。
彼女が何をしていたかは分からない。
ただ、分かる事もある。
「ええ……存じています」
スゥッ
左手を翳すと、そこに一振りの『ナイフ』が現れる。
少女の『銃』と同じく、本体自身が扱う『器具』のスタンド。
奇妙な偶然だった。
「……私も『同じ』です」
クルン
発現させた『スーサイド・ライフ』を手の中で一回転させる。
625
:
小鍛冶 明『ショットガン・レボルーション』
:2021/09/20(月) 00:12:56
>>624
「……なるほど」
「それはまた、偶然」
くすくすと手を口元に当てて笑う。
もう片方の手はショットガン型のそれをクルクルと器用に回していた。
「……苦労をしますね」
「そういった形のものを持っていると」
626
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』
:2021/09/20(月) 00:28:39
>>625
『スタンド』には様々な能力がある。
ただ、『ヴィジョン』に関しては『人型』が最も多い。
確かに、彼女の言う事には一理あった。
「どのような形でも……『自分の一部』」
「私は――そう思っています……」
事件に遭遇する度に、この『刃』で道を切り開いてきた。
それは、これからも変わらない。
だからこそ、これは『自分自身』なのだと思える。
「……あなたは?」
少女から『ショットガン』に視線を移す。
『スタンド』は精神の象徴。
そうだとするなら、あの『銃』も、
彼女自身の心から生まれたものなのだろう。
627
:
小鍛冶 明『ショットガン・レボルーション』
:2021/09/20(月) 01:10:37
>>626
「これは確かに自分の一部ですわ」
ぴたり、と止まる銃。
まるで兵士がそうするように両の手でそれを保持している。
「ですが、普通ではないでしょう」
「『ショットガン・レボルーション』」
「革命の銃ですから」
628
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』
:2021/09/20(月) 01:33:33
>>627
「『ショットガン・レボルーション』……」
『小鍛冶明』と出会った回数は多くはない。
ただ、自分の見た限りでは、
彼女は心に芯の強さを秘めていると思えた。
これまでの邂逅から、そう感じ取った。
「『スーサイド・ライフ』――」
『左手のナイフ』を下ろし、代わって右手を持ち上げる。
「――『ビー・ハート』」
そこに現れたのは『もう一つのナイフ』。
「……『自傷』と『不殺』の刃です」
両手に携えられた『二本の刃』は、
研ぎ澄まされた光沢を放つ。
「小鍛冶さんに『お話』があります……」
「『革命』を起こしたいのです」
「――……聞いていただけますか?」
『革命』を冠するスタンドを持つ少女に、
真剣な眼差しを向ける。
629
:
小鍛冶 明『ショットガン・レボルーション』
:2021/09/20(月) 01:54:18
>>628
「……」
何を言うべきか一瞬惑う。
その能力の性質から彼女の何を見出すべきなのか。
そして、それを口にするべきなのか。
今はまだ。
「……なんでしょう。革命、とは」
630
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』
:2021/09/20(月) 02:04:50
>>629
少しの間を置いてから、おもむろに口を開く。
「――この町に『危険なスタンド』が存在します……」
「そのスタンドは『夏』になると現れ、
人に取り付いて『夏の風物詩』に変えてしまうのです」
「冗談に思われるかもしれませんが……『事実』です」
「毎年、数人の犠牲者が出ています。
発覚したのは最近ですが、
かなり以前から被害は続いていたようです」
「そのスタンドは『冬の風物詩』を嫌い、
星見町から出る事はありません。
ですので……町全体を『クリスマス』にする事で、
これ以上の犠牲を食い止めたいと考えています」
「……私に『計画』があります。
小鍛冶さんにも『お手伝い』をお願いしたいのです」
そこまで言って話を区切り、少女の言葉を待った。
631
:
小鍛冶 明『ショットガン・レボルーション』
:2021/09/20(月) 02:26:49
>>630
「……なるほど」
言っていることはかなり突拍子もない。
そう思っている。
たとえ小石川が相手であってもかなり疑わしいラインだとも思う。
しかし、スタンド絡みのことはなんでもありだ。
「分かりました」
小鍛治は嘘が嫌いだ。
誤魔化されることも嫌いだ。
だからこれがもしも冗談であればタチが悪いと一蹴するだろうが、いまここでは信じることにした。
「お手伝いしましょう」
632
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』
:2021/09/20(月) 02:42:28
>>631
「――小鍛冶さん……ありがとうございます」
両手の『ナイフ』を解除し、姿勢を正して深く頭を下げる。
自分自身でも、信じてもらえるかどうかは確証がなかった。
しかし、返答を得られた。
その事に大きな感謝の念を抱く。
頭を上げ、再び話を続ける。
「『アロマディフューザー』を『100台』用意しました。
これを町中に配置する事で、
冬らしい『シベリアモミ』の香りを広げるつもりです」
「今は準備を進めている段階ですので……。
実行は、もう少し先になるかと思われます」
「他の方々にもお願いしていますが、
設置と正常に動作している事を確認するための、
見回りを手伝っていただきたいのです」
「お差し支えなければ……
連絡先を教えていただけないでしょうか?」
「予定が決まりましたら、改めてお伝えいたします……」
そう言って、ハンドバッグからスマートフォンを取り出す。
633
:
小鍛冶 明『ショットガン・レボルーション』
:2021/09/20(月) 13:07:18
>>632
「アロマディフューザー」
なるほど。
町中に雪を降らせる手段がある訳でもなし、そういうやり方か。
「連絡先も承知しました」
隅に置かれていたカバンを取り出して、そこからスマートフォンを出す。
「それでは、そのように」
634
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』
:2021/09/20(月) 16:29:10
>>633
「他にはクリスマスの飾り付けや……
クリスマスソングといった方法が考えられているようです」
「……ありがとうございます」
連絡先の交換を滞りなく済ませる。
これで『18人のスタンド使い』が集まった。
予定していた人数は、もうすぐ揃う。
――あと『二人』……。
『献血』の話を聞く限り、
『関寿々芽』が『スタンド使い』だという予想はあった。
ただ、『レミ』が連れてくる一人は不明なため、
まだ数には含めていない。
最低でも残り『二人』は必要だ。
「準備がありますので……本日はこれで失礼します」
「小鍛冶さん――ここでお会い出来た事に感謝いたします」
「それでは……」
スッ
改めて頭を下げ、その場から歩き出す。
夜の街に降る雨に見送られて。
止められる事がなければ、空き地から立ち去るだろう。
635
:
小鍛冶 明『ショットガン・レボルーション』
:2021/09/20(月) 23:21:27
>>634
(……バイト先の本、クリスマスのものを集めておきましょう)
(あの白い本もクリスマスっぽいけれど、あれはダメね……)
「えぇ、さようなら」
雨が降る中、また少女は一人になり、引き金を引いた。
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