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【個】『学生寮 清月館』

1『星見町案内板』:2016/01/24(日) 23:51:17
月面を連想させる『灰色』のレンガで出来た『洋館』。
親元を離れた子供達だけでなく、一般学生もしばしば遊びに来る。
『自立心』、『向上心』を培う為、多くの『家事』は学生自身で行っている。

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                 ミ三ミz、
        ┌──┐         ミ三ミz、                   【鵺鳴川】
        │    │          ┌─┐ ミ三ミz、                 ││
        │    │    ┌──┘┌┘    ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
        └┐┌┘┌─┘    ┌┘                《          ││
  ┌───┘└┐│      ┌┘                   》     ☆  ││
  └──┐    └┘  ┌─┘┌┐    十         《           ││
        │        ┌┘┌─┘│                 》       ┌┘│
      ┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘     【H城】  .///《////    │┌┘
      └─┐      │┌┘│         △       【商店街】      |│
━━━━┓└┐    └┘┌┘               ////《///.┏━━┿┿━━┓
        ┗┓└┐┌──┘    ┏━━━━━━━【星見駅】┛    ││    ┗
          ┗━┿┿━━━━━┛           .: : : :.》.: : :.   ┌┘│
             [_  _]                   【歓楽街】    │┌┘
───────┘└─────┐            .: : : :.》.: :.:   ││
                      └───┐◇      .《.      ││
                【遠州灘】            └───┐  .》       ││      ┌
                                └────┐││┌──┘
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★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
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2常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2016/11/23(水) 23:03:05
「なんですこの標語は!?」

┌――――――――――――――――――┐

   学生自身で『家事』をして、
  『自立心』と『向上心』を培いましょう!

└――――――――――――――――――┘

「できるわけがないッ!!」
「男子学生はソシャゲの課金のため毎日塩パスタと安っい食パンを齧ってるに違いないですよ!」
「女子学生だってダイエットのためと言い張り不規則な食事を続けてるに違いありませんよ!!」

「保護者がいないことにかまけ超だらしない生活してるに違いありません!!!
 許すわけにいかないッ!!!!!!」


「俺は窓から強硬的にお邪魔させていただきますよ!!!!!!!」


 学生寮に怒りの侵入。

3スミシー『ザ・ウィズ』:2016/11/23(水) 23:49:16
>>2

「ウオッ……なんだテメー!?」

          「見ねえ顔だが」

  「なんで窓から入りやがる!??」

見咎めた。
学生っぽく見えないから――ではない。

それを言われてしまえばスミシーだっていたい。

「お邪魔するならよォー・・・
 堂々と正面玄関から来やがれッ」

「絵面が完全に不審者だぜッ、何のつもりか知らねーが」

         ビッ

指さして、それでも続けるなら引き止めたい。
謎の男が絶叫しつつ窓から入ろうとしているのが怖すぎるからだ。

4常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2016/11/24(木) 00:31:32
スミシーが目にした不法侵入者は、二十歳を超えているであろう一人の青年であった。
…男なのに、『メイド服』を着ていた。これは確かに、怖すぎる。

 「俺がここの関係者でないからです」
 「そして、『家政婦』が正面玄関を通るのは無礼にあたるから、」
 「俺は不法侵入をしました」
 
 「…だがこれも溢れる『愛』ゆえですよ!!!」

などと供述しながら窓から這い出ようとしている。

5スミシー『ザ・ウィズ』:2016/11/24(木) 00:43:10
>>4

「ウワッ……」

(こ、この格好! 想像以上にヤバイぜ)

         (どう見ても男だしな)

   ジリ

(変態ってヤツじゃあねえのか〜〜ッ)

気圧されそうになるスミシーだが、
この相手に尻を向けるのもだいぶ怖い。

「窓から入る家政婦もいねぇだろうがよォ」

呆れたもの――というか。

「いやそもそもッ」

    「不法侵入って言いやがったなッ!」

スミシーは……窓からその不審者を外に押し返そうとする。

6常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2016/11/24(木) 00:57:45
  ……グググ


「お、押し戻さないでください!」
「悪意ある不法侵入じゃないんですただちょぴり家事がしたかっただけで」
「裏口の鍵が閉まっていたので仕方なく窓から不法侵入をしただけなんです!!!」


フリフリのメイド服着た変態は、窓枠を掴み歯を食いしばって血走った眼で必死に抵抗している。
   
    
 「その…そうだ!何か身の回りで困っている事は!?
  洗濯はしましたか?お部屋のお掃除をしましょうか!」
 「俺が甘くておいしいアップルパイを焼きましょう!リンゴの季節ですから!!!」


変態の血走った眼には、なにかしらの強い意志が宿っているように見える…

7スミシー『ザ・ウィズ』:2016/11/24(木) 01:05:47
>>6

「客観的に自分を見てみてよォ〜〜!
 不法侵入者に家事させてえやつがいるか!?」

       「いねえだろ多分よォ!」

   グイグイ

なんとか押し返そうとするスミシー。
必死の抵抗も、言い分も、怪しさを増すばかりなのだ。

「別に何も……困っちゃいねえよッ!
 アップルパイは美味そうだがよォォ〜ッ」

(こいつッ!)

その目に宿る、
迸るような熱い意志は――

(こ、こいつの目――!!)


 ・ ・ ・ ・ ・
(完全にマジな野郎だ……
 中に入れてたまるかッ!!!)

         ――めちゃくちゃ怖い。

これはもう、何としても寮に入れるのはまずいだろう。

8常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2016/11/24(木) 01:19:54
>>7
>「不法侵入者に家事させてえやつがいるか!?」
>「いねえだろ多分よォ!」

 「やってみなきゃあ分からないじゃないですかッ!?」
 「それとも俺に若者が自堕落な生活をするのを見過ごせと言うんですか!!え!!?」
 「今日不法侵入せねば、今日若者は洗ってないシーツの上で寝ちゃうでしょう!!」

 スミシーの顔を睨み付けながら変態は叫ぶ。


  「じゃあ聞きますけど、ご主人様は昨日何を食べたんですか!!最後の掃除はいつしましたか!!トイレは綺麗ですか!!」
  「今!すぐ!!ここで!!!思い返してみてくださいッ」

 (彼のいう『ご主人様』とはどうやらスミシーのことのようだ)
 (あとスミシーが昨日の夕餉を思い出す隙を突いて変態は脇を抜けようとする)

9スミシー『ザ・ウィズ』:2016/11/24(木) 01:26:44
>>8

「な、なにィィ〜〜ッ……
 自堕落で悪ィっていうのかッ」

      「いや良くはねえがッ」

心に隙が生まれるスミシー。
いくら変態相手でも、正論は一瞬の隙になる。

(まともっぽいこと言いやがってよォ〜)

「誰がご主人様だッボケ!
 昨日の晩飯くらい覚えてるぜ」

         「カレー」

   「コンビニのサラダッ」

(……あとなんかホットスナックも買ったか?)

           「……」

覚えている――つもりだったが、どうにも一つ抜けている。

「…………アッ! てめえ何隙を突いてやがるッ!」

それを思い出すための思考もまた当然、隙に成る。
変態は――スミシーを振り切ることができるかもしれないッ!

10常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2016/11/24(木) 01:44:30
>>9
  ダダダダァ―――ッ

「ありがとうございますご主人様!」
メイド服の男はスミシーの横を素早く通り抜け、廊下を駆け抜ける!

「やっと脱出できました、これで俺は………!」

 ガチャ
     ッバァンッ!!

         
      「クイッ○ルワイパーあるんですね、便利です」  
         
                    キュイーッ    

メイド服男は、廊下の掃除用具入れから道具を取り出し、
自分が出てきた窓の掃除を始める……スミシーの真横で。

       「さっき気になっちゃって」
        「ほら見てください、ここホコリが溜まってるでしょう?」

11スミシー『ザ・ウィズ』:2016/11/24(木) 02:06:02
>>10

「あっ待ちやがれ――――」

(なんつー機敏な野郎だッ!
 あの動きにくそうな格好でッ!)

       ダッ

慌てて後を追いかけるスミシー。
しかし時すでに遅し、不法侵入者は家政婦と化した。

「テメ〜ッ、掃除だとッ」

「不法侵入をクリアしたからってッ!
 見逃してもらえるとでも思ってやがるのか」

           チラ

「……確かにほこりが溜まってはいやがるがよォ〜ッ」

スミシーは別に警備の人とかではない。
この男をこの場で捕獲しなくても何かの責任は無い。

         「警備員が来たらッ!
           即捕まるだろうぜ、テメー」

本当に家事をするだけ――でも十分怪しいし、恐ろしく、
絶対的に不法な存在なのだが、力づくという気分でも無くされる。

12常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2016/11/24(木) 02:39:56
>>11
「じゃあ警備員さんが来るまでの間に一通り済ませないとですねー」
「……クソッ住居侵入罪さえ無ければずっと俺はここに居たいのにッ!!クソ!!」

脅しをものともせず、ときたまキレながら、男は丹念に窓を磨いている。
その手つきはなかなか手慣れたものであり、
この変態が『ただのコスプレ女装野郎』ではなく『男メイド』であることを示している…のだろうか


  「ご主人様はこの寮にお住まいなので?俺はここを学生寮って思ってたんですけど」
 「大人なら、ちゃんと学生さんたちの面倒を見てあげてくださいネー」


 「……クソッ!!主人に世話を頼むなんて不覚すぎますよ俺は!!!!クソッ!!!」
 「奉仕したい!!したいのに!!!!!」
 「ご主人様!!俺を雇いませんか!!!????お安くしときますよ!!!!!」

男の必死な姿は、自らがメイドであることへの強い思いを感じさせる…

13スミシー『ザ・ウィズ』:2016/11/24(木) 02:47:20
>>12

「正々堂々雇われてからしやがれッ!
 ここがメイドを雇うかは、知らねえけどよォ〜」

確かに――悪ふざけではないのは分かった。
分かったが、だからなんだというのだ。

真面目にメイド服を着ている怪奇メイド男は、怖い。

       「……俺!?」

「オイ、俺だって一応学生の年だぜ!
 寮生だッ俺も…………雇うわけねえだろ!!」

        「……値段とかの問題じゃねーぞ!」

男の必死の姿には何かを感じずにはいられない。
だが、それは雇いたいという思いではないのもまた確かなのだ。

(マジにとんでもねえ野郎だ)

            コツ
                  コツ

「……ん?」

騒ぎ過ぎたか――こちらに足音が向かってくるのが聞こえた。メイド男に聞こえたかは知らない。

14常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2016/11/24(木) 03:11:34
>>13
「聞こえましたよ、足音です!!俺は警備員と見ましたよ!!」
「あともう少しだけもう少し」
           
    キュッキュッキュッキュッ
        キュキュキュキュキュキュキュキュ
                  …ヨシ!

 「じゃあ俺は離脱しますよ!!」
 
掃除用具を慌てながらロッカーに戻し、綺麗になった窓から外に這い出す男メイド。

   「それとこれ!!」

┌――――――――――――――――┐
 ☆・゚:*:゚ヽ                *:・'゚☆
         常原 ヤマト 

       家政婦やります
 
   電話番号 XXX-XXXX-XXXX
  E-mail *******************.com
 
└――――――――――――――――┘

   
こんな感じの内容の名刺がスミシーの足元に投げられた。

    「俺はいつでも連絡待ってますよ、ご主人様!」

15スミシー『ザ・ウィズ』:2016/11/24(木) 03:27:16
>>14

「警備員の方がまだマシかもだぜ」

学生は容赦がないものだ。
特に――この寮には危険学生が多い。

        「アッ」

  「名刺なんて貰ってもよ――」

           サッ

捨てたままにしておくのも気が悪い。
思わず『それ』を拾うスミシー。

(意外とマトモな書面だぜ。
 常原ヤマト――妙な野郎すぎる)

    (雇う気はさらさら起きねえが)

           キラ

掃除がなされた場所は確かに、綺麗だ。
メイドとしての腕は冗談じゃないんだろう。

「…………二度と侵入するんじゃねえぞッ!」

窓の向こうに声をかけ――その後騒ぎの説明を求められ、困窮した。

16?????『????・?????』:2016/11/26(土) 18:52:02
自室でノンビリしていた>>17であったが、突然何者かによるドアノック!!


 「お掃除に伺いました!!!ご主人様!!!!ご主人様ァ!!!!!!!!!」

17雑賀 華『イッツ・ショウ・タイム』:2016/11/26(土) 22:28:19
>>16

「……?」

「お帰りください」

ガーターベルトをいじりながら答えた。


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