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エレン「この長い髪を切る頃には」2
618
:
進撃の名無し
:2014/08/21(木) 23:08:39 ID:FTVzlUXI0
ハンジ(エレン)『リヴァイ? あの、大丈夫? その………』
ハンジ先生はこの時、リヴァイ先生が「現実逃避」したとばかり思っていたんだけど。
実際のリヴァイ先生はこの時、既に頭の中で計算を始めていたそうだ。
何の? 決まっているだろ。ハンジ先生の部屋の掃除の段取りだよ。
リヴァイ(ミカサ)『掃除道具をエルヴィンに借りてくる。ここで待っていろ』
ハンジ(エレン)『え?』
リヴァイ(ミカサ)『この規模だとさすがに2〜3時間はかかるな。よし。夜だから出来るだけ音はたてないように気をつけるが、今から掃除させて貰うぞ』
ハンジ(エレン)『えええええ今から?! 今、10時だよ?! それって終わる頃には真夜中だよね?!』
リヴァイ(ミカサ)『この場合は仕方がねえだろ。いいからやらせろ……(ユラリ)』
ハンジ(エレン)『待って待って待って待って! 夜だから! 近所迷惑だから! 音! うるさいって! 明日にしよう! ね? ね?』
リヴァイ(ミカサ)『嫌だ。こんな大物、便利屋のバイトの時以来だ。久々に腕が鳴る。ククク……』
と、ポキポキ拳を鳴らしたそうだ。
ここでリヴァイ先生は「お掃除モード」に完全に切り替わったらしい。
そして本当にここからリヴァイ先生は大掃除を1人で初めてしまって、3時間くらいで何とか足の踏み場を作って、ついでに鍵も見つけてしまったそうだ。
舞台上でもミカサのパーフェクト整理整頓が始まって、そのスゴ技に観客がどよめいた。
引っ越し屋さんがすげえスピードで片付けていく「アレ」を想像して貰えると分かりやすい。
ミカサもこの手の家事スキルはリヴァイ先生と匹敵する。だからこそ、再現できたシーンだった。
リヴァイ(ミカサ)『あ、あった……普通にリビングに落ちていたぞ。ポケットに穴開いていたんじゃないのか?』
ハンジ(エレン)『ん? あ、本当だ。右ポケット穴開いてた。やー面目ない』
リヴァイ(ミカサ)『ハンジ』
ハンジ(エレン)『ん?』
リヴァイ(ミカサ)『お前、自分の仕事の机回りは綺麗にしている癖に、それ以外の場所がてんでダメ過ぎるだろ。特に台所! 生ゴミ何か月分ため込んでいたんだ?』
ハンジ(エレン)『覚えてないです。御免なさい……(再び土下座)』
リヴァイ(ミカサ)『全く……汚いのは自分だけじゃなかったのか。お前、自分にとって興味のない部分は放置し過ぎだろ。本棚の中とかは綺麗なのに……』
そう。ハンジ先生は「机の上」と「本棚」だけはきちんと整理しているという、ちょっと変わった汚女だったのだ。
ハンジ(エレン)『やーそこは、仕事する時に1番使う場所だから綺麗にしておかないと、訳わかんなくなるからね。それ以外は割とどうでもいいというか……』
リヴァイ(ミカサ)『ギャップがあり過ぎるだろ。あー来月から風呂だけじゃなく、部屋掃除も追加させて貰うからな』
ハンジ(エレン)『ええええ?! まるで家政婦みたいじゃないの! 申し訳ないよ!! いいってば! そこまでやらなくて!』
リヴァイ(ミカサ)『人の鍵を無くしかけた奴がどの面下げて断る? ああ?! (ギロリ)』
ハンジ(エレン)『あ、いや、だから……はい。すみません。リヴァイに従います(シュン)』
リヴァイ(ミカサ)『ったく……本当にお前って奴は……』
そしてその日の事を切っ掛けにして、リヴァイ先生は合鍵を作る事にしたそうだ。
1つはエルヴィン先生へ。もう1つはハンジ先生に託す事にしたそうだ。
場転後、リヴァイ先生の部屋で3人が揃って「いいの?」と互いに言い合う。
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