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航空用ヘッドセット図鑑 掲示板 - パイロット 航空管制官 ヘッドセット 掲示板

762図鑑作者S:2010/01/11(月) 21:04:57
類似コールサインによるエラー解消へ
以下の記事は人間のミスをおかしやすい特性についてわかりやすく語っています。
今年3月、大阪空港の滑走路で航空機が誤侵入した事案は、2機の出発機のコールサインが、類似したことが原因の一つと思われます。当時、2本の平行滑走路の片方に待機する航空機と、もう一方の滑走路に待機する航空機が同一航空会社の便であったこと。また、無線呼出符号の数字が、1機が3桁と他方が2桁の数字で2桁が全く同じ数字で区別が付きにくい便名でした。幸い、大事に至らなかったものの、状況によっては事故に発展します。平成17年に実施した「管制業務監査」によると管制官がおかすエラーの中で、便名等の数字に係る間違いがトップを占めており、その原因としては、年々航空交通量の増大が挙げられています。現在、航空管制の現場では、類似コールサインの解消を目的として、ハード・ソフトの両面から工夫を凝らし、試行運用が実施されています。例えば、航空便名にアルファベットや数字の「0」を付加したり、発音方法としてコールサインを区切って発音する、ある桁にストレスを付けて混同を減らす等の試みです。

ユーロコントロールの調査によれば、類似コールサインにより発生するエラーの原因にヒューマンエラーが、大きく関与していると指摘しています。まず、?管制官のアクセント(34%)、?管制官の話す速度(28%)、?パイロットの注意力散漫(25%)、?パイロットの思い込み(22%)、?パイロットの疲労(20%)を要因に挙げています。

  管制官は飛行計画が記された運航票やレーダー画面上に表示されたターゲットのデータブロック上の7文字以下で構成されるコールサインを視覚で認識し、無線電話を介し意図する航空機のコールサインを呼び出すことにより交信を始めます。人間の行動は、人が生来持つ特性と人間を取り巻く環境の相互作用により行動が決定するといわれています。類似したコールサイン等があると、人は視覚的あるいは聴覚的な認知的特性の混同が起きやすくエラーをおかします。人は外の物理的刺激をそのまま理解しているのではなく、見たいものを見、聞きたいものを聞く特性を持っているからです。曖昧な情報があると、前後の刺激からその曖昧な情報を勝手に解釈してしまうのです。しかも認知は環境の影響を非常に受けや易くなります。視覚については、レーダー上で移動するデータブロックでは、「1」と「I」、「2」と「Z」、「3」や「6」と「8」や「9」の判別が困難になりますし、聴覚では、英語の「2」と「3」、「5」と「9」の聞き分けが困難になります。パイロットの場合、もうじき、管制官から離陸許可を受ける、あるいはもうすぐ降下指示があるはずと期待聴取(wishful hearing)という人間の基本的特性が現れます。

http://www.airsafety-atc.org/index.php/pages/topics

http://www.bbweb-arena.com/users/d928hide/




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