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024 破都宮 陽天(刃葉破)
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:
ε【サブGK】
:2011/08/14(日) 23:01:52
流血少女参加者の刃葉破です。
キャラクター「破都宮 陽天」のエピソードを追加しましたので、送信します。
破都宮 陰命は望まれない子供だった。
破都宮家では、男が生まれた場合処分を行うことになっている。何故なら、破都宮の男は無能力者か暴走能力者にしかならず、育て上げるメリットはないからだ。
そして、陰命の両親はメリット・デメリットだけで子供の命を奪うことができる、情の無い人間であった。
そんな陰命の命を救ったのは、彼の姉である陽天。
両親の愛の無い教育のせいで感情を失った陽天だったが、弟という家族ができたことで、感情を取り戻し、弟に愛を注ぐようになったのだ。
これを見て、両親は陰命を処分しないことを決める。何故なら、破都宮が求めたのは感情の無い道具ではなく、感情を持つ人間。人間でなければ『神殺し』の領域にたどり着けないからだ。
陽天は陰命の命を救い、陰命は陽天の心を救った。
数年の月日が流れ、陽天は中学2年生、陰命は小学5年生となった。
相変わらず両親からは愛情を注いでもらったことはないが、姉弟はお互いが支えあい精神を安定させていた。
姉である陽天は人に好かれる優しい性格でかつかなりのブラコン少女となり、弟の陰命はどこか冷めた目で世界を見つつも、しっかりとしたシスコン少年になっていた。
まぁ、シスコン少年とはいっても、思春期の少年らしく「べ、別に姉さんのことなんて好きじゃないし! うざいだけだし!」と主張しているのだが。
例えばお風呂に入る時とか。
「風呂沸いたか‥‥。じゃあ、入るかな」
「あー、ミコト君お風呂入るの? じゃあ私も一緒に入るー」
「‥‥いや、さ。姉さんも女の子なんだからさ。弟と一緒に風呂入るってのに恥ずかしいとか思わないの?」
「思わないよ?」
「‥‥何それ。ちょっと姉さんは女性として大事な感覚が欠落してるんじゃないかな」
「そんなことないよ! ミコト君以外だったら一緒にお風呂入りたいと思わないもの」
「えー‥‥あー‥‥」
「それじゃ、一緒にお風呂入ろっか」
「って、ちょ――!? 結局そうなるの‥‥!?」
なんてことは日常茶飯事ではあるし。
例えば夜寝る時とか。
「‥‥あのさ、姉さん」
「何?」
「ここ、俺の部屋で、俺の布団だよね?」
「そうだよ」
「‥‥なんで姉さんが俺の布団に入ってるの」
「一緒に寝たいからに決まってるじゃない」
「‥‥俺、ちょっと別の場所で寝るよ」
「駄目ー!」
立ち去ろうとする陰命の服の裾をしっかり掴む陽天。
「弟は姉と一緒に寝なきゃいけないって、法律で決まってるのよ!」
「そんな法律ないよ!?」
「‥‥ミコト君は、そんなに姉さんと寝たくないの‥‥?」
涙目で陰命を見上げる陽天。陰命は陽天のこの目に弱い。――なんだかんだで姉が大好きだからだ。
「――もう、分かったよ。ほら、そっちつめて」
一緒の布団に入る陰命。つめてと言われた陽天だが、つめるなんてことはせずに陰命をぎゅーっと抱きしめる。
「‥‥はぁ、仕方ないな」
抵抗はしない。どうせ、いつものことだから。
「ねぇねぇ、ミコト君」
「‥‥んー」
「おやすみのちゅー」
「‥‥はいはい」
頬にではなく、唇を重ねる2人。
抵抗はない。何故なら、いつものことだから。
一応、一線はまだ越えていない。彼らにとって、これは「家族の愛」故の行為だからだ。
尤も家族の愛情を親から受けてないので、どこからどこまでが「家族の愛」なのか本人達は理解していないのだが。
そんな彼らに悲劇が訪れるのは、それから3年後。
陽天が高校2年生。陰命が中学2年生の時。
‥‥ちょうど、現在から3年前の出来事である。
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