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『プリキュアシリーズ』ファンの集い!2
195
:
makiray
:2016/12/25(日) 00:16:22
メリークリスマス。
ドキプリ組のパーティで、4スレお借りします。
贈りもの (1)
------------
コンコン、と窓をたたく音がする。
「あ、まこぴー」
「どうしたんだろう、入ってくればいいのに」
「…。
鍵がかかっていませんか?」
「あ!」
マナが慌ててドアに駆け寄った。カチャ、という音とともにロックを外す。
「何をやっているのですか、あなたは」
「ごめーん、お店が休みだと思ってたらつい」
「あたし、参加してもいいのかしら」
ドア口に戻ってきた真琴が怒った様子もなく言った。
「お待ちしておりましたー」
クリスマス。
多くの人が、パーティをしよう、と考えるが、この五人についてはそうはいかなかった。
マナの家はレストラン、クリスマスは書き入れ時である。
六花の父は相変わらず海外で写真撮影、母は「クリスマスにも病院にいる子供たちのそばにいてあげたい」と自発的当直。
ありすは様々な企業や団体に呼ばれたり呼んだりする。
真琴はイベントに正月番組の撮影。
辛うじて支障がなさそうなのは亜久里だけだったが、彼女の場合は、祖母と一緒にいるだけで十分にうれしいし、マナたちの事情が分かっているので、自分から言い出すこともなかった。
そんな彼女たちを見かねたのか、マナの父が、クリスマス明けは休業にするから店とキッチンを自由に使っていい、と提案、12/26 のクリスマスパーティとなった。学校はすでに冬休み、午後から準備を始め、真琴が仕事を終えたら開始、という予定だったのだが、マナはうっかり店の入り口に鍵をかけてしまったのだった。
飾り付けられたテーブルに全員がそろう。
「メリー・クリスマース!!」
「お腹空いたー」
「撮影、大変だったの?」
「出る方もスタッフさんもバタバタで」
「でも、これくらいの時間に来られてよかったですわ」
「まだ続くんでしょ?」
「30 日まではね」
「大晦日の国民的歌番組への出演依頼が来ないのが不思議ですわね」
「断られると思ってるみたい」
「あー、アーティスティックな方に路線変更したもんね」
「まこぴー、やっぱり出たいの?」
「…。
正直、大晦日くらいは休みたい。元旦からライブだし」
「お体には気を付けてくださいね」
「じゃ、まこぴーにチキン、もう一つ」
「そんなに食べられないわよ」
大皿が二つほど片付くと、プレゼント交換会になった。持ち寄ったプレゼントを、真琴の歌に合わせて順番に隣に手渡していく。それが終わったところで手にするプレゼントが決まる。
「何でしょうか――お茶碗。これは、亜久里ちゃんですわね」
ありすが手にしているのは深い青に釉薬が流れる上品な茶碗であった。
「お気に召すといいのですけど」
「うれしいですわ」
「あたしは…文庫本? 六花ね」
真琴は袋から本を取り出した。
「はーい」
「あ、童話なんだ。面白そう。ありがとう」
「いえいえ」
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