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『劇場版プリキュア』を楽しもう!
104
:
makiray
:2017/07/31(月) 22:33:12
Quartet Branche (4/16)
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「あれぇ?」
それは、妙に高い声を上げた。
青白い顔。
ギョロリと大きな目。
そして、高い鼻。
辺りは雪が積もっている。だが、積もっているのはその区画だけだった。直径 5m ほどの円の外側には明るい緑色の芝が広がっている。
「…。
あなたは、誰」
その雪に体を横たえていた ほのかが目を覚ます。ほのかは、自分の体をさするより先に、舞を揺り起こした。ふたりは、それを睨みつけた。
「僕は、烏天狗」
「烏天狗…?」
本で見た「烏天狗」とは違うような気がする。だが、本人がそう言っているのだから、そうなのだろう。それに、後ろに黒い体を横たえているのは、あの狛犬だ。自分たちに害を加えるものであることは間違いがない。
「そぉんな怖い顔しないでよぉ」
烏天狗は体をくねらせながら言った。
「僕は、きれいなものや、可愛いものが大好きなんだ。
今はね、白いものがマイブーム」
本を取り出す烏天狗。
「それでぇ、これを参考にしてみたんだ」
「それは…」
烏天狗が手にしているのは「プリキュア教科書」だった。
「君は、雪城ほのか、キュアホワイトでしょ?」
ほのかは無言で睨み返した。
「で、君は美翔舞、キュアイーグレット」
舞の瞳にも同じ敵意がこもっている。
「でもおかしいなぁ、白くないんだよなぁ。これじゃコレクションの意味がないよ…」
「コレクション?」
「そういうこと…」
「せっかく、君たちのために雪を用意したんだよ。
白い雪の絨毯の上に白いプリキュアが勢揃いしたらきっときれいだろうなぁ…。
って思ったのに。
なんで白くないの?!」
(プリキュアをコレクション?)
「ねぇ、変身してよ。
白いプリキュアに」
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