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アルト×シェリルに萌えるスレ138
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「…グレイスさん。シェリルを俺にください」
広い部屋に沈黙が落ちる。
その数秒は、永遠のようだった。
「…ふふっ」
固唾をのんで見守るアルトの前で、グレイスは硬く引き締めていた表情を不意に緩ませ、笑みをこぼした。
それまでの張り詰めた空気が嘘のように、まるでシェリルに向けるような、本当に幸せそうな笑顔が浮かび、アルトは思わずぽかんと口を開ける。
「あ、あの、グレイスさん…?」
ややあって、ようやく一息ついたグレイスが感慨深げにつぶやいた。
「…早いものね。あの天女の男の子が、一人前になって」
言われてアルトはぱっと顔を赤らめる。
そういえばシェリルと初めて会ったあのとき、グレイスも傍にいたのだ。
天才女形時代をこのお義母様にも見られていたことになる。
「スラムで泣いていたあの子が、もうお嫁に行くのね…」
そうつぶやいたグレイスの横顔は、慈愛に満ちた母親の表情だった。
最初こそギャラクシー軍の命を受けてシェリルを拾ったグレイスも、いつしか彼女を実の娘のように愛し、インプラントの支配に背いてまで大切に育ててきたのだ。
しばらくグレイスは遠くを見るような瞳をしていたが、やがて何かを振り切るようにアルトに視線を戻し、一つ一つの言葉を噛みしめるように言った。
「早乙女くん」
「はい」
「その言葉、信じてもいいのね?」
「はい」
アルトの琥珀の瞳がグレイスをまっすぐに見つめ返す。
シェリルとランカの歌を翼に、バジュラクイーンの元へ飛び立ったときのように、その瞳にはもう迷いはなかった。
やがてグレイスは静かに頭を下げた。
「あの子を…シェリルのことを、よろしくお願いします」
「はい!」
アルトは高揚を押さえきれず、迷いなく言い切る。
と、そこでグレイスがにやりと笑って言った。
「でもね、いくら私がいいって言っても、あなたが結婚を申し込むのはシェリルなのよ?あの子が嫌だって言ったら…」
「いやっ、そ、そんなわけが…」
「じゃあ聞くけど、もうあの子には伝えたの?結構大事よ、プロポーズのシチュエーションって」
「…それは、まだ…」
まさかシェリルに振られるなどとは考えてもみなかったアルトが、わかりやすく狼狽える。そんなアルトにグレイスは言った。
「ーねえ。協力してあげましょうか」
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