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千鶴ちゃんの一日【ギャグですw】

1斎藤 一Λ:2011/01/19(水) 12:45:21 ID:eik9YyUc
新撰組の壬生屯所・・・

意気揚々と鼻歌交じりで洗濯物を干している千鶴ちゃんの姿があった・・・

巡察に同行する事を許されてから、早や一週間・・・

その間に池田屋事件に巻き込まれたりしながらも、逞しく生きる彼女であるw

「洗濯物終わり〜♪」

何故、意気揚々なのかって?

今日は三番隊、斎藤さんの巡察に同行する予定なのだが、その帰りの道に、美味しいあんみつ屋さんがあるらしいw

巡察は遊びじゃないんだってばw

「そろそろ巡察に出るぞ?」

部屋に戻る途中で、斎藤さんの声が掛った。

さあ巡察である。

「今日こそ父様の手掛かりを・・・(それと美味しいあんみつ)」

そう思いながら三番隊に同道して屯所を出た瞬間であった・・・

「やあ千鶴。元気だったか?」

咄嗟の声に千鶴ちゃんが振り向くと、そこには呑気に笑う網道の姿が・・・

おっさん、あんた行方不明じゃなかったのかい!

「と・・父さま!!」

驚く千鶴ちゃん。

そりゃ無理も無い。京都中を探し回って見つからなかった父親が、あっさりそこにいるんだからw

「網道さん!あんた生きて・・・」

「あ、こりゃどうも斎藤さん。娘がお世話になっております」

斎藤さんの言葉を遮り、ペコリとお辞儀をする網道さん。

「あ、ご丁寧にどうも・・・」

釣られてお辞儀をしてしまう斎藤さん。

ちょっと違うんじゃない!?

肝心の千鶴ちゃんと言えば、口をパクパクさせて驚いている。

2斎藤 一Λ:2011/01/19(水) 12:45:55 ID:eik9YyUc
「いやあ、娘がお世話になっていると聞いて、一度お礼にと思ったのですが、私も忙しくて中々・・・」

そんな事言ってる場面じゃねーだろw

「今日はお礼の印として、これを持ってきました」

と、木箱を斎藤さんに差し出す網道さん。

中には赤い液体の入った小瓶がぎっしり・・・

コレって、もしかしてアレ・・・?

「わざわざご丁寧にありがとうございます」

受け取ってしまう斎藤さん。

そんな場合じゃないでしょ!ww

「私も忙しいので、これで失礼いたします。千鶴、元気でな」

ペコリと軽くお辞儀をすると、脱兎の如く駆け出す網道さんw

「あ!父さま!待って!!」

ハッと正気に戻って、慌てて追いかける千鶴ちゃんだが、網道さんの走りはとてつもなく速い。

屯所から東へ100m離れた八百屋さんまで9.15秒の世界記録(未公認)で駆け抜けると、どこかへ消えてしまった。

「父さま〜〜〜!」

50mほど走ったところで崩れ落ちる千鶴ちゃん・・・

ま、無理もないだろう。

「はぁ・・・・・・・」

肩をがっくりと落としながら屯所に戻る千鶴ちゃん。

するとそこには例の小瓶を見ながら指を銜えている斎藤さんの姿が・・・

「な!何をしてるんですか!?斎藤さん!!」

「いや咽喉が渇いたので・・・」

いくら咽喉が渇いたと言っても、それはジュースじゃないw

飲めばどうなるか分かってるでしょうが!?

「ダ、ダメです!」

咄嗟に斎藤さんから木箱を奪い取る千鶴ちゃん。

そりゃそうだ。こんな物をやたらとバラ撒くわけにはいかない。

「土方さんに渡してきます」

それだけ言うと、巡察そっちのけで屯所の中へ入って行ってしまった。

斎藤さんはと言うと・・・

「(途中でジュースでも買って飲むか・・・)三番隊出動!}

と、千鶴ちゃんを置いて巡察へ出て行った。

その夜、千鶴ちゃんから受け取った変若水の小瓶を、こっそりと懐へしまう土方さんの姿があった・・・

(ああ・・第一期の最終回に出てきたアレね・・・)

千鶴ちゃんの一日、その1・・・完

3斎藤 一Λ:2011/01/20(木) 17:11:07 ID:eik9YyUc
【第7話桎梏の運命より】

「異常なし〜♪♪」

今日も元気に巡察に同行する千鶴ちゃん。

今日の担当は三番隊の斎藤さん。

そう、千鶴ちゃんの頭の中は、巡察終了後のあんみつでいっぱいだw

あんみつ屋まで残り50mの所まで来た時、喧騒が聞こえてきた。

「やめなさいよ!みっともない!」

「はぁ?何だ?テメエは・・・俺たち勤皇の志士に意見するってのか?」

「最低ね・・・あんた達・・・」

千鶴ちゃんがふと見ると、黄色い着物の女の子と子供が、浪人3人組に絡まれている。

「テメエ、何て言いやがった!もういっぺん言ってみろ!!」

浪人は今にも女の子に掴みかかりそうだ。

「あななたち、何故女子供に暴力を振るおうとするのですか!」

正義感の強い千鶴ちゃんが、男たち3人の前に立ちはだかった!

でも勝てるの・・・!?

「(やれやれ・・俺の出番か・・・)」

そう思いながら斎藤さんが駆け付けようとした瞬間だった・・・

千鶴ちゃんの小太刀が一閃、0.1秒の速さで浪人3人の髷を斬り落とした。

え〜ウソ〜マジで〜と、思うかもしれないが、これは現実である。

鬼の能力と納得するしかない。

斎藤さんも(夢でも見ているに違いない)と、納得しちゃってるw

「大丈夫?お千ちゃん」

「うん、ありがとう。千鶴ちゃん」

微笑ましい光景だが・・・

ちょっと待て!初対面なのに、何故お互いの名前を知っている??

「気をつけなきゃダメだよ、お千ちゃん。最近あんなの多いから」

「うん、分かった。千鶴ちゃん。」

これも鬼の能力と納得するしかない。

斎藤さんも、多分納得している。

「あ、助けてもらったお礼に、そこのあんみつ屋さんで御馳走するわ。千鶴ちゃん」

「ありがとう、お千ちゃん。でも私、隊務がまだ・・・」

そう言いながら、チラリと斎藤さんを見る千鶴ちゃん。

女の子の秘密兵器であるw

「(やれやれ)行って来い・・・副長には俺から言っておく・・・」

「はい!ありがとうございます!」

斎藤さんの許可が下りた〜さあ、あんみつだ!

喜び勇んで駆け出す千鶴ちゃんだが・・・・・・・・

「え〜〜〜〜〜!!」

あんみつ屋さんの戸は閉じられ、「本日臨時休業」の張り紙が・・・

世の中はシビアで残酷である・・・

千鶴ちゃんは半べそを掻きながら、屯所へと帰っていった・・・・

4斎藤 一Λ:2011/01/20(木) 17:22:14 ID:eik9YyUc
屯所へ帰ると、平助君が待っていた。

涙目の千鶴を見て心配そうにしている。

「どうしたんだよ?千鶴泣いてるのか?」

「ううん・・何でもない・・平助くん」

「そっか、元気だせよ。今日はいい話があるからさ」

ニヤリと笑う平助君。一体何が・・・?

「千鶴って、乙女糸屋のあんみつ大好きだったろ?」

「うんうん!」

千鶴ちゃんの顔が明るくなる。

「近藤さんが隊士全員分と言って、買い占めてきちゃったんだって」

すると臨時休業の原因は・・・

「そ・・そうなんだ・・・平助くん」

「千鶴の分が三つあるってさ」

「わぁ〜〜!」

一挙に明るくなる千鶴ちゃん・・・

女の子は現金なものである・・・・


千鶴ちゃんの一日その2・・・・・完

5斎藤 一Λ:2011/01/30(日) 04:33:42 ID:eik9YyUc

「今日も何も無くて良かったね、平助君」

「ああ、そうだな。千鶴」

今日は八番隊の巡察に同道している千鶴ちゃんだ。

帰り道にあんみつ屋さんは無いが、年が近い平助君との巡察はそれはそれで楽しい。

っと・・巡察は遊びではない、断じてw

「明日は非番だから、どこかへ行かないか?千鶴」

「あ・・うん・・そうだね、平助君」

微笑ましい会話だが、ひょっとして、さりげないデートの誘い?

と、そんな会話をしながら、八番隊が三丁目のコンビニの前に来た時である・・・

(ここで「え?コンビニ?」などとツッコミを入れてはいけないw)

向こうから作務衣を着た長身の男が歩いてきた・・・

「お久しぶりです。お元気でしたか?」

平助君の前まで来ると、ペコリと頭を下げる男・・・

そう・・天霧九寿その人であるが・・・

「あ〜!!おっさん!!」

素っ頓狂な声を上げる平助君だが、いきなりおっさん呼ばわりは失礼なんじゃない??

実際、天霧さんの眉が、微かにピクリと上がってるw

「何しに来たんだよ、おっさん!またやる気か!」

だからおっさんは失礼かと・・・

あ・・斎藤さんが名前を伝え忘れたに違いないww

「わ・・私の名前は、天霧九寿だ・・・」

肩を震わす天霧さん。

青少年とは言い難いが、おっさんと呼ぶには微妙な年頃だw

「その天霧が何しに来たんだよ!」

憤り立つ平助君・・・

ま、無理も無い。池田屋でコテンパンにやられちゃったんだからww

「待て、私に戦う意思は無い・・・」

さすがは大人の天霧さん。あくまでも冷静だw

「今日はこれを渡しに来ました・・・」

手紙(?)を差し出す天霧さん。これは・・・?

「何だよ?果たし状か?」

平助君が受け取ろうとしたが、天霧さんは渡してくれない・・・

おっさん呼ばわりされて、意地悪でも?ww

「いえ、これはそちらの彼女に渡してくれとのこと」

「え〜私に??」

どうやら千鶴ちゃん宛てらしい・・・

怖々と受け取る千鶴ちゃん。

6斎藤 一Λ:2011/01/30(日) 04:35:38 ID:eik9YyUc

「確かに渡しましたよ。それでは私はこれで失礼します」

と、ペコリとお辞儀をして帰っていく天霧さんだが・・・

「風間も自分で渡せばいいものを・・何故私が・・・」

何やら小声でブツブツ言っているのが聞こえてきた。

するとこの手紙は・・・?

「何が書いてあるんだろ?」

手紙を開けてみる千鶴ちゃんだが、時間が経つに連れて、表情は驚きの表情に、顔は真っ赤に変化していく・・・

これって?もしかして・・・?

「何だよ千鶴。何が書いてあるんだよ?」

千鶴の変化を見て、手紙を覗きこむ平助君。

他人宛ての手紙を覗くのは、ちょっと失礼なんじゃない?w

「あ〜!これ風間からの恋文じゃん!」

思わず大声を上げてしまう平助君だが、大衆の面前で手紙の内容を叫ぶのはどうかと思うんだけど?ww

「な・・何でも無いですぅ〜〜!!」

そう叫ぶと千鶴ちゃんは手紙をビリビリに破き、スタスタと歩いて行ってしまった。

気持は分かるけど、町中にゴミを散らかすのはどうかと?ww

「あ、待てよ。千鶴」

平助君も千鶴の後を追って屯所に帰っていった。

破られた手紙はコンビニの店員が後で掃除したに違いないw

(やはりツッコミは無しの方向でw)

その夜、屯所の自分の部屋で、微かに微笑む千鶴ちゃんの姿があった・・・

ま、悪い気はしないんだろうねw

千鶴ちゃんの一日その3・・・完

7斎藤 一Λ:2011/02/08(火) 08:47:43 ID:eik9YyUc

「不逞浪士の影無し〜♪」

今日も元気に巡察に同行している千鶴ちゃんだw

「そうだな。今日は平穏だったな」

「はい、原田さん」

そう、今日の巡察は十番隊の原田さん。

やはり帰り道にあんみつ屋さんは無いが、ジョークで笑わせてくれる原田さんとの巡察は、それで楽しいw

っと・・・いつもながら巡察は遊びでは無い。断じて・・・

十番隊が五丁目の郵便局の角を曲がった直後だった・・・

(この時代に郵便局?などと気にしてはいけないw現にあるんだからw)

「よぉ・・久しぶりだな、原田」

待ち受けていた男が唐突に声を・・・

「テメぇ!不知火!!」

ナレーションを遮り、槍を繰り出す原田さん・・・(解説御苦労さまw)

「ま!待て!原田!今日は戦いに来たんじゃねぇ!!」

繰り出された槍を間一髪で避ける不知火さん。

そう言えば自慢の銃を構えて無い・・・無くしたの??

「戦いに来たんじゃねぇだと・・・・?」

「ああ・・そうだ。ほら銃も持ってねぇだろ?」

両手を広げて見せる不知火さん。

いくら鬼と言っても、武器無しで原田さんと戦うのはきついだろうね、確かにw

「なら何の用だ?不知火」

千鶴ちゃんと言えば、二人のやり取りをハラハラしながら見ている。

「ああ・・今日はそこの嬢ちゃんに用があってきた・・・」

「千鶴に・・・?」

以前にも同じようなシチュエーションがあったような気がするんだけど??

「風間からなんだが・・・・・・・」

懐から手紙を取り出し、歯切れが悪そうに渡す不知火さんw

風間からの手紙って、やはりアレ??

「はい・・・・」

恐る恐る受け取る千鶴ちゃん・・・

脳裏にあの日の出来事が・・・w

8斎藤 一Λ:2011/02/09(水) 00:12:05 ID:eik9YyUc

「・・・・・・!?・・・・!!」

手紙を開いてみる千鶴ちゃんだが、僅かに読んだだけで顔が真っ赤に・・・

やっぱりこれはアレだよねw

「何が書いてあるんだ?」

「な・何でもありません!」

覗きこもうとする原田さんを制し、千鶴ちゃんは手紙を懐に押し込んだw

そりゃ見られたくないよねww乙女の秘密だものw

「確かに渡したぜ、風間からの手紙・・・」

不知火さんはバツが悪そうだwそりゃねww

「風間のパシリ御苦労w」

からかう原田さんwこんな時はそっとしておいた方がいいような気がするんだけど?w

「パ・パシリ言うな!原田!!」

「あん?パシリそのものじゃねぇーか?不知火」

ま、確かにそうなんだけどねww

「アレでも鬼の頭領なんで、逆らうわけにいかねーんだよ・・・」

原田さんの傍に寄り、ヒソヒソ声で話す不知火さんw

「そうか・・鬼も大変なんだな・・・うちも鬼の頭領ならぬ鬼の副長がいるしな・・・」

「原田んとこもか・・・下は大変だよな、やっぱり・・・」

顔を真っ赤にしている千鶴ちゃんを尻目に、二人で何やら会話を始めてしまった・・・

十番隊の他の隊士もボーっと突っ立っているw

「そうかそうか・・今日は飲み明かそうぜ、不知火」

「おう三丁目にいい店があるんだ、そこで飲もう、原田」

何やら下っ端同士、意気投合してしまったらしい・・・・

まだ敵同士のはずなんだけど、一時休戦ってことでOK?

「あの・・原田さん?」

「と・・土方さんに遅くなると言っておいてくれ、千鶴。不知火と飲んで来るからよ」

「あ・・はい・・・・・・・」

いいのか?それで??ww

「十番隊も解散。各自屯所へ帰るように」

それだけ言うと、原田さんは不知火さんと肩を組んで飲みに行ってしまった・・・

う〜ん・・いいんだろうか??

その日の夜・・・

屯所の自分の部屋で、手紙を読みながら微笑む千鶴ちゃんの姿があった・・・

恋文なんてもらったら、やっぱ悪い気はしないよねw

また、その日の深夜、土方さんにこってりと絞られた原田さんの姿がww


千鶴ちゃんの一日その4・・・完

9斎藤 一Λ:2011/02/10(木) 18:40:26 ID:eik9YyUc

「お洗濯〜♪今日も綺麗にお洗濯〜♪」

屯所で鼻歌交じりに洗濯している千鶴ちゃん。

今日もご機嫌だ。

なぜご機嫌なのかって?

このあとは非番で、お千ちゃんと遊びに行くらしい。

「あんみつ〜♪お団子〜♪お煎餅〜♪」

どうやら食べ歩きに行くらしいw

でもあんまり食べ過ぎると、太っちゃうから気をつけようねw

「お洗濯終わり〜〜♪」

さあ、あとはお千ちゃんが来るのを待つばかりだ。

っと、着替えようと自分の部屋の障子を開けた千鶴ちゃんだが・・・

「あ、洗濯終わったの?千鶴ちゃん」

何とそこには呑気にお茶を啜っているお千ちゃんの姿が・・・

新撰組の屯所って、やたらと入れないと思うんだけど?

ま、風間が侵入出来たんだから、鬼の能力と納得する事にしようww

「来てたんだ?お千ちゃん」

「うん、今日は暇だったから早めに来たの」

働いてる様子とかは無いのに、忙しいとかあるのか?

と、思ったりもするが、本人が暇と言うんだから、暇なんだろうねw

「すぐに着替えるから待っててね、お千ちゃん」

「うん、今日は美味しい団子屋さんだよ、千鶴ちゃん」

千鶴ちゃんの目はもうキラキラだww

「行って来ま〜す!」

着替えが終わると、すぐに今日の町へと飛び出していったw

さあ、美味しいお団子だw

10斎藤 一Λ:2011/02/10(木) 20:20:09 ID:eik9YyUc

「あ〜美味しかった〜♪」

「でしょ?ここのお店最高だから」

団子屋さんに着くと、二人で5皿も注文し、完食してしまった。

甘いものは別腹とは良く言うんだけどねww

「さあ、次はあんみつ屋さんだよ、千鶴ちゃん」

「うん、すごく楽しみ〜お千ちゃん」

ひょっとして、まだ食べるの??

そんな二人が楽しく話しながら、あんみつ屋さんの前まで来た時だった・・・

「やい親父!俺たち誇り高き勤皇の志士に金を払えだと?」

何やら浪人風の男と、店の主人が揉めているらしい・・・

「あ〜〜〜〜!」

「やだぁ〜!ちょっとぉ〜〜〜!」

二人が覗きこむと、店の中はもう滅茶苦茶で、地面には大量のあんみつが落ちているw

もうあんみつを注文できそうにない・・・

「楽しみにしてたのに・・・・・・・・・・」

がっくりと肩を落とす千鶴ちゃん。

「私・・キレた・・・・千鶴ちゃん・・・」

お千ちゃんは物凄い形相だ・・怖いよぉ・・・

「私も・・・お千ちゃん・・・」

二人して店を滅茶苦茶にしたであろう浪人の元へ歩いて行く・・・・・・・

「何だぁ?てめえらは・・・・」

訝しがる浪人だが、次の瞬間、千鶴ちゃんの小太刀が一閃!

0.01秒の早業で、浪人を褌だけの姿に変えてしまったw

「ひっ!!」

怯んだ男の腕をお千ちゃんが掴み、軽々と投げ飛ばした。

向かい側の葬儀屋さんに飛び込んだ浪人は、そのまま棺桶に収まりノビてしまったw

まだ死んでないんだけどねww

「大丈夫ですか?」

二人で店の主人を助け起こし、お店の片づけを手伝おうとしていた時だった・・・

「やい、てめえら!よくも我が同士を!!」

二軒先にあるバーガーショップから、さっきの浪人の仲間と思われる男たちがゾロゾロと出てきた。

その数二十人・・・ちょっとヤバくない?

(何故バーガーショップ?というツッコミは無しの方向でw)

そして10分後・・・

「暴れたからお腹空いちゃったね、千鶴ちゃん」

「うん、お千ちゃん」

相手の男たちは?

うわ・・全員向かいの葬儀屋さんの棺桶の中でノビてる・・・w

乙女の怒り爆発だww

「次のお煎餅やさんへ行こ、千鶴しゃん」

「うん、お千ちゃん」

周りの騒ぎを余所に、手をつないで駆け出す二人だった・・・

その夜屯所では・・・

「長州志士の拠点として内偵を進めていた四丁目のバーガーショップですが、正体不明の二人組によって壊滅させられたそうです」

と、土方さんに報告する山崎さんの姿があった・・・ww

千鶴ちゃんの一日その5・・・完

11斎藤 一Λ:2011/04/26(火) 03:28:10 ID:eik9YyUc

「父さまの手掛かりは今日も無し・・・はぁ・・・」

ため息をつきながら、一人で四丁目を歩いている千鶴ちゃんの姿があった。

どうやら今日は一人での探索らしい。

え?土方さんが単独行動を許可するわけが無いって?

いや、現にこうして一人でいるんだから、許可されたに違いないw

「ふぅ・・・・・・・」

ため息は落胆に変わり、トボトボ歩いていた時だった・・・

「薬〜薬はいらんかね。擦り傷、切り傷、打ち身に捻挫、腹痛、腰痛、何でもござれ〜」

背後から近づいてくる声があった。

何やら丸坊主のおっさんが、リヤカーを引いて薬の行商をやっているらしい。

「薬〜薬のご用命は雪村堂へ〜」

え?雪村堂・・・?

千鶴ちゃんもそう思ったに違いない。

声にも聞き覚えがあったんだろう(無ければおかしいってw)ハッと振り向くと・・・

「と・・父様・・・!?」

そう、綱道さんがリヤカーを引いて、薬の行商を行っているのだw

あんたって人は、一体・・・・?ww

「おお千鶴、元気だったか?」

呑気に微笑む綱道さん。

呑気に笑ってる場合じゃないってば!w

「い・・いったい何をしてるんです??こんな所で・・・」

詰め寄る千鶴ちゃん。そりゃねw

「いや、実は研究費が底をついてしまってのう。こうして薬を売って稼いでいるというわけだ」

倒幕派って、もしかしてビンボー?

いや、昔も今も薬の開発にはお金が掛るに違いないw

「お、そうだ。ちょうどいいから、手伝っておくれ、千鶴」

「え?手伝いですか??父様」

「うむ、こういった商売には看板娘がおらんとな」

と、言うと、綱道さんは何やらリアカーの中の箱を、ゴソゴソと探し始めた。

12斎藤 一Λ:2011/04/27(水) 08:53:58 ID:eik9YyUc

「これに着替えて手伝っておくれ」

そう言うと、綱道さんは何やら見慣れない衣装を箱から取り出した。

「え・・・?」

戸惑う千鶴ちゃん。

いくら何でも、天下の横道で女の子が着替えるのはちょっと・・・

「ほれ、さっさと・・・」

そう言うと、綱道さんは勝手に千鶴ちゃんの着替えを始めてしまった!?

ちょっとまずいんじゃ・・・・

「ほれ終わりじゃ」

・・・・!?・・・・!!

鬼の能力の成せる技としか言いようが無いが、僅か数秒で着替えを終えてしまった。

「な・・何ですか??この衣装は・・・父様・・・?」

その千鶴ちゃんの衣装はと言うと・・・

頭にウサギの耳がひょこりと付いていて、着用しているのは肩まで露わになり、素足むき出しの黒い衣装だ。

さらにお尻の部分にはフワフワの丸い物まで付いている。

これって・・・・?

「おっと、これを忘れておった」

さらに綱堂さんは、千鶴ちゃんの足に、膝上まである網目模様のモノを履かせた。

「ワシが考案した”兎娘衣装”じゃ。似合っておるぞ、千鶴」

バニーガールなんじゃないの??これ??

いや、この時代にバニーガールなんてあるはずがない。

単なる偶然だろうww

「父様・・これは・・・」

「さあ、看板娘も出来た事だし、営業再開じゃ!」

千鶴ちゃんの言葉を遮り、リアカーを引き出す綱道さんw

仕方が無く、兎娘衣装で手伝う千鶴ちゃんである。

「薬はいかがですか〜雪村堂のお薬〜♪」

千鶴ちゃんの看板娘効果もあったのだろう。

薬は飛ぶように売れ、瞬く間に完売となった。

(ドサクサ紛れに、綱道さんが赤い液体の小瓶を売っていたのは内緒であるw)

「これで当面の研究費が稼げたぞ。ありがとうな、千鶴」

「はい、父様のお役に立てて嬉しいです♪」

って、千鶴ちゃん。何か忘れて無い?

「今日はありがとうな、千鶴。それでは元気でな」

「はい、父様もお元気で」

立ち去ろうとする綱道さんだが・・・

千鶴ちゃん、肝心な事を忘れてるって!!

「あ!!父様!!待って!!」

ナレーションに気付いたかどうかは知らないが、慌てて綱道さんを呼びとめる千鶴ちゃんだが・・・

もはやそこには綱道さんの姿は無く、リアカーの土煙が残っているだけだった。

そう、綱道さんの走りはとてつもなく速いのだw(その1参照)

「ああ・・父様・・・」

がっくりと肩を落とす千鶴ちゃん。

っと、ちなみにもう一つ忘れてる事があるんだけど、気づいてる?

13斎藤 一Λ:2011/04/27(水) 09:14:13 ID:eik9YyUc

その夜、見廻りの隊士の目を盗み、屯所の裏口からコソコソと忍びこむ千鶴ちゃんの姿があった。

「(誰かに見つからないようにしなくちゃ)」

その千鶴ちゃんが、部屋の前まで来た時だった・・・

「おい!キサマ、何をしている!!」

あっさりと土方さんに見つかってしまった。

さすがは鬼の副長であるw

「見慣れない怪しい奴だな、何者だ?」

千鶴ちゃんなんだけどね、それww

「ご・・ごめんなさい・・土方さん・・・」

「その声は千鶴・・!? それは・・・・」

月明かりに照らし出された千鶴ちゃんの姿を見て、驚く土方さん。

そう、兎娘衣装のままなのだw

だから何か忘れてるって言ったのにww

「あの・・この服は事情があって・・・・・」

「もういい!他の隊士に見つからないように部屋で着替えろ!」

そう言うと、土方さんは顔を押さえ、自分の部屋へ戻っていった。

「ふぅ・・・」

自分の部屋へ入り、着替えて一息ついた千鶴ちゃんである。

そして土方さんはと言うと・・・・・・

自室で鼻血を止めていたw

たぶんこの時から千鶴ちゃんを女性として意識し始めたに違いないww


千鶴ちゃんの1日  その6・・・完

14斎藤 一Λ:2011/12/15(木) 11:56:59 ID:KOUFrX8E

「何かあったんだろ・・・?」

幹部会議に呼び出され、いそいそと会議室に向かう千鶴ちゃんであるw

そして会議室の前まで来た時・・・

「まったく私という者がありながら・・・ブツブツ・・・」

いきなり会議室の襖が開き、中から出てきたのは伊東さんである。

何やらブツブツと・・・・・

「フン!しっかりおやりなさいな」

千鶴ちゃんに気が付くと、何やら捨て台詞を吐いてどこかへ行ってしまった。

会議中だというのに困ったおっさんだw

「???・・あ、失礼します!」

首を傾げながら会議室に入っていく千鶴ちゃん。

中にはいつもの面々と、島田さんや山崎さんもいる。

「まあ、おかけなさい」

いつもニコニコの山南さんだが、この笑顔に裏があるように感じるのは気のせい?ww

「は、はい」

千鶴ちゃんが腰掛けると、さっそく近藤さんの話が始まった。

「実はだな、雪村君・・・6丁目に西洋衣料を扱う店が新規開店したんだが・・・」

「はい、そのお店が・・・?」

「その店が長州藩の拠点ではないかと言う疑いがあってな・・・」

「長州藩の・・・・?」

何となく近藤さんの言葉の歯切れが悪そうなのは、気のせい・・・?

「その店を偵察したいんだが、ちと問題があってな・・・」

「問題・・・???」

「うむ・・・・」

やはり歯切れが悪そうな近藤さんである。

こんな時は・・・

「そのお店なんですが、武手都倶(ブティック)と言って、女性の衣料専門店なんです、雪村君」

字が違うだろーが!というツッコミは無しにして、やはり山南さんの助言であるw

「うむ、そんな訳で、迂闊に偵察できんのだ・・・」

歯切れが悪かったのは、そーゆーわけねw

「伊東さんが偵察に志願してくださったんだが・・・さすがにこれは局長命令で辞退していただいた・・・」

なるほど、それで伊東さんの機嫌が・・・w

でも正しい判断かと・・・あのおっさんにやらせた日には、何が起こるか・・・www

「総司か平助を女装させようかとも考えたんだが、やはり無理が・・・」

そりゃそうでしょw 似合うかもしれないけどwww

「僕は一君を推薦したんだけどねw」

おどけてみせる沖田さん。

やはり無理がある気が・・・おっと、斎藤さんが睨んでるw

15斎藤 一Λ:2011/12/26(月) 11:36:30 ID:KOUFrX8E

「うむ・・そこで雪村君に女装して、偵察に出てもらおうと思ってな・・・」

千鶴ちゃんの場合は「女装」じゃない!とツッコミが入りそうな場面なのだが、ここはあえてスルーの方向でww

「あ、はい。私でお役に立てるなら女装して・・・」

そこまで話したところで間違い(?)に気がつく千鶴ちゃんw

ま、隊では男の子扱いなんだから、仕方が無いけどねw

「うむ、承知してくれるか、雪村君。っと・・着付けは・・・」

「以前と同じく、祇園の君菊さんに頼めば宜しいかと?」

やはり山南さんの助言は的確である。

もしかしたら近藤さんとナイスコンビかもしれないw

「店に入って何も買わないと怪しまれるからな。ここに二両用意したから。中で好きに買い物をしてくれ。」

「え?いいんですか?近藤さん」

「うむ、今回の任務の報酬と考えてくれ」

顔が綻ぶ千鶴ちゃん。

二両も買い物ができるなんて、嬉しいよね、やっぱ。

「それでは各自行動に移してくれ」

さあ、千鶴ちゃんのスパイ大作戦の始まりだ!ww

16<士道不覚悟により粛清>:<士道不覚悟により粛清>
<士道不覚悟により粛清>

17斎藤 一Λ:2013/02/04(月) 21:47:18 ID:W/b277/w

「ここがそのお店ね・・・?」

1時間後、ブティックの前に立つ千鶴ちゃんの姿があった。

完璧な女装(?)で、どこから見ても女の子であるw(女装ではないが、やはりスルーの方向でw)

「きゃ〜買っちゃった♪」

「すごかったね」

店の中からは、買い物を終えた京娘が、ニコニコ笑いながら出てきた。

かなり人気のお店らしい。

幕末の京都にブティックがあったとの記述は、どの歴史書にも載っていないが、現実にあるんだから、たぶん記載漏れだろうw

「こ、こんにちは・・・」

恐る恐る入ってみた千鶴ちゃんであったが・・・

「きゃ〜可愛い♪」

やはり女の子である。

あっという間に洋服に目を奪われてしまったw

任務なんだから、忘れちゃダメだってばw

「っと・・・任務を忘れちゃダメだよね」

ナレーションの声が聞こえたかは定かではないが、思い出したようだw

「店員に長州訛りの人は・・・いないかな?」

そうそう、その調子で頑張らないと。

「怪しい浪人の出入りは・・・?」

と、注意深く観察していた千鶴ちゃんであったが・・・・・・

「やだ、このリボン可愛い〜♪ え?この服、スケスケ・・・」

何だかんだ言っても、やはり女の子である。

次第に洋服に心が・・・

任務忘れちゃダメだってばw

「えっと・・これが5分で・・・こっちが1両・・・あれが・・・」

あ〜もう計算まで始めちゃってるw

「全部で三両・・・足りない・・・えっと・・どれを・・・」

だから任務なんだってば・・・あ、聞いてないw

その時、周りがざわめきだした。

どうやらカリスマ店員の登場らしいw

18<士道不覚悟により粛清>:<士道不覚悟により粛清>
<士道不覚悟により粛清>

19斎藤 一Λ:2013/05/31(金) 18:09:21 ID:twKdtKVQ

「きゃ〜・・・様よ」

「いつ見ても凛々しい〜♪」

店の奥から出てきた店員に、京娘の心はすっかり動かされてるw

で、千鶴ちゃんは・・・?

「えっと・・・これは決まりだし・・こっちをやめると・・・」

あ〜まだ計算してるよ、この人w

「お客様、何かお悩みでしょうか?」

そんな千鶴ちゃんに、カリスマ店員が話しかけてきた。

ふと顔を上げる千鶴ちゃんだが・・・・・・

「えっと、これ・・・え?鏡??」

そう、見上げた「そこ」には、自分と全く同じ顔が・・・

「げ!千鶴・・・・・・」

「え!?・・・薫・・・・」

鏡と見間違うのも無理はないw

現れたのは千鶴ちゃんの双子の兄、南雲 薫ちゃん(女装バージョン)だww

てことは・・この店は土佐藩の・・・・

「な・・何で千鶴がここにいるんだよ?」

小声で囁く薫ちゃん。

「はは〜ん・・薫がいるってことは、ここは土佐藩の・・・むぐ!」

慌てて千鶴ちゃんの口を塞ぐと・・・

「皆様、少々失礼いたしますね」

ニコリと笑って挨拶すると、そのまま千鶴ちゃんを店の奥へと連れて行ったしまったw

そりゃ聞かれたくない話だよねw

20斎藤 一Λ:2013/11/09(土) 20:19:28 ID:RYMiRaVE

「いくら妹だからといって、ここの事喋ったら・・・」

店の奥で凄む薫ちゃんだが・・・

「ふぅ〜ん・・やっぱ知られたくないんだ?」

あれ?千鶴ちゃんは意外とあっさりしてる・・・何で??

「当たり前だ!喋ったら殺す!」

こ・・怖いよ薫ちゃん・・・・

あれ?千鶴ちゃんはまだ余裕の表情なんだけど・・・・???

「ふぅ〜ん・・・へぇ・・喋られると困るんだ。へぇ〜」

不敵な(ある意味不気味なw)笑みを浮かべる千鶴ちゃん・・・

なんだかこっちのほうが怖い・・・

「な・・何考えてんだ!いいか?喋ったら・・・」

「じゃあ、これ全部で2両にマケてくれる?」

さっきまで品定めをしていた洋服を見せる千鶴ちゃん。

これって?w

「えっと・・これが1両で・・こっちが・・・」

悲しき店員の性だろうかw

計算を始めてしまう薫ちゃんであるw

「おい!これ全部で3両5分じゃないか!いくら何でも・・・」

睨みつける薫ちゃんだが・・・

「ふぅ〜ん・・マケてくれないんだ・・・?ふ〜ん・・・」

ますます不敵な笑みを浮かべる千鶴ちゃん・・・

こ・・怖い・・・w

「当たり前だろ!どこの世界に半額近くまでマケる店があるんだよ!?」

「でもマケてくれるんでしょ?」

ニコニコ笑いながら迫る千鶴ちゃん・・・

この笑顔って、絶対に裏があるでしょ?w

「テメエ!何考えて・・・」

「私が喋るとまずいんだよね?マケてくれる?」

おいおいwそれって裏取引じゃあ・・・・w

「こ・・この・・・・」

言葉を失っていく薫ちゃんw

「マ・ケ・て・くれるよね?」

最後通告とばかりに、薫ちゃんの顔を覗き込む千鶴ちゃんw

女の子って、やっぱ魔物だよねw

「くっ・・・」

項垂れる薫ちゃんw

この勝負、千鶴ちゃんの勝ちだw

そして半時後・・・

洋服の詰まった袋を抱え、ニコニコしながらブティックを出てくる千鶴ちゃんの姿があったw

そして・・・

「あのお店は長州藩とは何の関係もないお店でした」

と、ニコニコと報告する千鶴ちゃんであった・・・

それでいいの!?

ま・・嘘はついてないんだけどねw

「ルンルン♪」

その夜・・姿見の前で、洋服を着てニコニコする千鶴ちゃんの姿があったw


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