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美琴板なんだし美琴のSS書こうぜw

1美琴大好き:2011/07/30(土) 02:30:17 ID:qOoEjA7U
美琴板発信のSSも乙なものかと

481美琴大好き:2011/12/11(日) 00:22:57 ID:hwdfjUZg
そろそろですか

482美琴大好き:2011/12/13(火) 09:52:16 ID:mt14X1Bs
まだかなあ

483美琴大好き:2011/12/18(日) 20:41:12 ID:ZyqhPnZ.

久しぶりの更新 遅れてすいません



とある電話ボックス

リーダー『もしもし!もしもし!!おい!!ど、どういうことなんだよ!!
は、話とちがうじゃねーかあ!!おい!!聞いてんのかよ!!
こっちは手前の計画に乗ったせいで、大変な目にあってんだぞ!!』


リーダー「奴に味方する連中の人数も事前に聞かされていた情報以上にいて、全然手に負えねえ!!
それにもう、かなりの数の部下がジャッジメントとアンチスキルに検挙されてんだ!!

それでも一千万円の為と思って、撤退せずにテメエの手足となって動いたのによ!

そのうえ、当の御坂美琴のレベルの話がガセネタってのはどういうことなんだよ!!』


リーダー『なあ…おい!!返事してくれよ!!このままいけば、俺達だって捕まるかもしれねえ…!!
アンタ、高位の能力者なんだろ!?責任持って俺達を……いや…せめて俺だけでも助けてくれよ……

ん、なんだ、てめえは…!今取り込み中なんだ、ひっこんでろ……
…って、お、おい…な、うぎゃあああああ!!!』ぶつ…

ツーツー…


洪庵「…………」


洪庵「(私は………)」


洪庵「(私は……夢でも見ているのかしら……)」

484美琴大好き:2011/12/18(日) 20:53:48 ID:ZyqhPnZ.
洪庵「ようやく……ようやく……悲願が……私の長年の悲願が達成されようって時に…
…一体なにが起こったってのよ……」

よろよろ……

よろめき、電話ボックスの壁によりかかる洪庵…


洪庵「は、はは……ありえない……なんで、なんでよ??
アイツが……御坂美琴が……『超電磁砲』を撃つなんてこと……

レベル1で……何の力もないゴミクズになり下がったあの女に、どうして………!?」



洪庵「………!!、ま、ま、まさか……はめられた!?
御坂美琴の奴、私の罠にかかったふりをして、レベル1であるかのように演じて、犯人の私を油断させようとしたっての…!!!?

いや…違う!!!
数日前に奴が街の不良に絡まれた時、確かにレベル1相当の力しかなかった…

御坂美琴がレベル1になったのは間違いないはずだわ………けど、けど、だったらどうして……!!?)」


コンコン…

(電話ボックスをノックする音)


洪庵「なによ!!うるせえんだよ!!!……今、取り込み中なんだから……!!

……んな!?」


電話ボックスの外で取り囲む数人のジャッジメント達


固法「…洪庵博巳さん……よね?ちょっと、いくつか聞きたいことがあるんだけど、いいかしら??」


……………

485美琴大好き:2011/12/18(日) 20:58:20 ID:ZyqhPnZ.

……………


そのほぼ同時刻……学園都市郊外


リーダー「が……がは…」ドサッ…


一方通行「けっ、電話の会話からしてどうしょうもねえ三下野郎だが……どうもコイツが暴れていたスキルアウト達のリーダーみてえだな…
……ほら、もうこれでいいだろが、クソガキ」


打ち止め「う、うーん……けど、ホントにこの人がオリジナルを落としめようとした犯人なのかな、ってミサカはミサカは疑問を感じてみたり」


一方通行「……そりゃ違うだろうな。コイツはスキルアウト達のリーダーであっても、事件の黒幕じゃねえ。
街でのスキルアウト達の動きから考えて、おそらく能力で学区内の状況を把握しつつ、スキルアウト達に命令を下してた奴がいるはずだ。
おそらくそいつが黒幕だろうな」


打ち止め「って、ことはその真犯人をとっちめてオリジナルを助けてあげないと…、ってミサカはミサカは、チラリとあなたのほうを向いて遠回しにお願いをしてみ…」


一方通行「はン!なーに言ってやがンだ。とっとと帰ンぞクソガキ」

486美琴大好き:2011/12/18(日) 21:07:03 ID:ZyqhPnZ.
打ち止め「ま、またまたァ、そんなこと言って、なんだかんだであなたは…」


一方通行「ふざけンな、これ以上テメエらのわがままに付き合ってらンねーンだよ…

それに……ついさっき空に映った『閃光』を視てなかったのかクソガキ……あの女のどこに助けが必要だってンだァ?」


打ち止め「え、閃光??一体、なんの話?」


御坂妹「…………」


一方通行「……『超電磁砲』に会ったらよく言っておくンだな…糞つまンねえ罠にひっかかるのはテメエの勝手だが、それで大勢の人間を巻き込むンじゃねえ…
…ちったァ、その甘っちょろい性格をどうにかしろ、ってな…

……ほら、とっとと帰ンぞクソガキ」


打ち止め「え、それってどうゆうこと??、ってミサカはミサカは……って、あ、ちょ、待ってよ!!」


御坂妹「……………お姉さま」


………………

487美琴大好き:2011/12/18(日) 21:10:02 ID:ZyqhPnZ.



………学園都市郊外 別の場所では


フレンダ「ねえ…今、空に一瞬見えた閃光って……」


絹旗「初めて見ますが、おそらく『超電磁砲』でしょうね。…
…むろん、レベル1の電撃使いに打てる代物じゃあ超ないはずですけど」


フレンダ「えーー、それじゃ、『超電磁砲』がレベル1なんてガセネタァ?なんだ、つまんないの」


絹旗「ひょっとして滝壺さん、最初からガセネタって超分かってたんじゃないですか?」


滝壺「うん…『超電磁砲』のAIM拡散力場の雰囲気からなんとなく。けど、
ガセネタ、っていうよりは」


麦野「……………、はいはいアンタら……いつまで糞ったれの『超電磁砲』の話なんかしてんのよ。
私はとっととアジトに戻って、仕事の話をしたいんだけど」

488美琴大好き:2011/12/18(日) 21:22:05 ID:ZyqhPnZ.
フレンダ「え、ええ…なによ麦野、急にさ……結局さ、一番麦野が『超電磁砲』のこと、いろいろこだわっていたくせに…」


絹旗「超そのとおりです、ついさっきまで、スキルアウトごときにムキになって
暴れまわっていた人間の言うセリフとは超思いませんよ…」


麦野「はああ?なーに言ってんだテメエら。いつ私がムキになってた、って?わけのわかんないこと言ってんじゃないわよ」


絹旗「ま、別にそれはいいですけど…
…けどまあ、カフェでくつろいだし、スキルアウト相手に準備運動も済んだことだし……そろそろ本業に戻る、というのは私も賛成ですかね」


麦野「そうそう……『超電磁砲』なんてションベン臭いクソガキなんかの話より、私たちはこの都市の闇に潜む、糞ったれ共相手にビジネスにいそしもうじゃないか」


フレンダ「はいはい、わかりましたってば、で?今日の仕事の内容は…」

………

麦野「(けっ……『超電磁砲』の奴…ここでくたばるのかと思ったが…どうやら杞憂 だったようだな…
そうとも…、テメエはいずれこの私がぶっ潰すんだ…
…こんなつまんないことでくたばってもらったら困るんだよ…『第3位』……!!

……………

489美琴大好き:2011/12/18(日) 21:25:20 ID:ZyqhPnZ.
廃ビル敷地内の奥


美琴「な………な……!!」


美琴「な、…ななんで3人がこんなところに…!!?え、…ちょ……??」


黒子・上条「……………」


佐天「え…………ええっと、御坂さん…いろいろと聞きたいことはあるんですけど…

まず…」

美琴に近寄ろうとする佐天


美琴「だ、だめぇぇぇ!!!!」


佐天「…え?」

490美琴大好き:2011/12/18(日) 21:31:44 ID:ZyqhPnZ.
佐天「え?あの……ちょ、ちょっと……御坂……さん…??」


美琴「ちょ……だ、だめ…これいじょう近づかないで佐天さん…これ以上ちかづいたら…」


じりじり……(後ずさりする美琴)


佐天「そ、それってどういう……って、あ!み、御坂さんあぶない!!」


美琴「え?……きゃあ!!」

どんがらがっしゃーーーん!!

背後の地面に置いていた大量のコンビニ袋にひっかかり、倒れる美琴

491美琴大好き:2011/12/18(日) 21:38:16 ID:ZyqhPnZ.
黒子「ちょ、お、お姉さま、大丈夫ですの!?」


美琴「あいたたた……う、うん……私は平気……って、あああああああ!!!」


倒れた美琴の周りに散乱するコンビニ袋の中身…


上条「え…なんだこれ………これって……コンビニに売ってる……スポーツドリンク…??」


佐天「そ…それもこんなにたくさん……一体どうして……?
って、あれ…
このスポーツドリンクって……新発売のゲコ太ストラップ付のやつじゃあ…」


黒子「…………え、……お、お姉さま??」


美琴「……………ちちち違うの3人とも……!!
わ、私だって『大人買い』なんて自分のポリシーに合わないんだけど…!
け、けど、どうしても12種類中最後の1種類はとてつもないレアもので……その……あの…」


佐天「え………」


……………

492美琴大好き:2011/12/18(日) 21:58:31 ID:ZyqhPnZ.
…………………

上条「…………」


黒子「…………」


佐天「…………」


佐天「あ、あのぉ……御坂さん……ひょっとして……今まで携帯が通じなかったのも、帽子をかぶってこん私服姿なのも、こんなヘンピな場所にいたのも…

…ひょっとしてゲコ太ストラップの最後の1種類の為に、ドリンクを大人買いしたことを、周りに知られたくなかったから……??
スキルアウト達から逃げていたわけじゃあなくて……」


上条「……それで、ここなら誰も来ないだろうと思って………こっそり一人でストラップの中身を確認するつもりだったからだったりして……」


美琴「い、いいいいや、違う!!違うんだってばぁぁ!!!ああああの……そ、その……!!」

493美琴大好き:2011/12/18(日) 22:07:17 ID:ZyqhPnZ.
黒子「え……ちょ、ちょ…あ、あの…お、お姉さま…」


美琴「べ、べべべ別に私はこのゲコ太ストラップ、集める気はなかったのよ!?
ちょ、ちょっと流石に『今期』のはデザインが子供向きっぽすぎるし、中学生の私が集めるにしては
ちょいアレかなー、なんて思ってたし!!!

け、けどね、なんか人に貰ったりしてるうちにいつの間にか11種類になってて…
…そ、それだったら、12種類全部集めないと気持ち悪いじゃない!?ね、そ、そう思うでしょ!??」


黒子「い、いや…ちょ、ちょっと待つですの…お、お姉さま……」


美琴「…や、やっぱり最後の一種類をあきらめるのは私の性分にあわないって言うか…
…それが『大人買い』を嫌がる私のポリシーすら曲げた…っていうか………

け、決して別にゲコ太ストラップが欲しかったわけではなく、気持ちの問題で……」


黒子「い、いやあの……」


美琴「あ、あーーーーーーーーーーーもう、しつこいわね!!!分かった、分かったわよ!!

はいはい、ゲコ太ストラップ集めてました!!発売された初日からものすごーーく目ぇつけてました!!!
で、最後のレアモンがなかなか出ないから、痺れを切らしてコンビニをはしごして100本買いました!!
そんで、皆に見つからないように、ここで中身を確認しようとしてましたよ!!ほら、これでいいで…」


黒子「いやいやいやいやいやあぁぁーー!!お姉さま!!!そんなことはどうっっっっでもいいんですの!!!」


美琴「……へ?」

494美琴大好き:2011/12/18(日) 22:16:41 ID:ZyqhPnZ.
黒子「黒子は、いまさらそんなお姉さまの幼児趣味を聞きたいんじゃないんですの!!
そんなことより!!さっきの、スキルアウト達を追い払った『超電磁砲』は一体……!?

今現在、お姉さまはレベル1なはず……それが、一体……、ど、どうして……!???」


美琴「え?あ、あーー、なんだ?そのこと?
そっかそっか……あはは……」


黒子「あ、あはは、じゃないんですの!!お姉さま、一体……!!??」


美琴「その話なんだけどね。
黒子私ね……、能力、元に戻ったみたい」


黒子「……………え?」


美琴「うん、だからさ、『昨日』、レベル5に戻れたみたい」


佐天・上条「…………………え??」


黒子「な、……へ……え??」


美琴「だからずっと言ってたでしょ、『大丈夫』、だって」


佐天・上条・黒子「えええええええええええーーーーーーーーー!!!!??」


黒子「(い、一体……一体………?一体、何が起きたんですの!???お姉さま!!??)」

………

495美琴大好き:2011/12/18(日) 22:19:11 ID:ZyqhPnZ.
…………


とある電話ボックス


洪庵「だから違う、って、さっきから言っているでしょう!?」


固法「けど、確かに検挙したスキルアウトの口から貴方の名前が出てきたわよ。『コウアンヒロミ』にそそのかされてやった、ってね
要するに今回の騒動の黒幕は……」


洪庵「言いがかりだわ!!きっとスキルアウトの連中が私を落としめようとして言ったことよ!!
そもそも、私はこの電話ボックスでずっと友達と電話をしていただけなんだから!」


固法「へえ……けど、それはおかしいわねぇ。
ついさっきまで学区内でハッキングされていた監視モニターの発信元を逆探知してもらったら、ここの電話ボックスがそうらしいんだけど」


洪庵「……!!」


洪庵「(う、初春飾利ぃ…!!私から監視モニターを奪い返し、さらに奪い返した監視モニターを使って状況を把握しつつ…
…同時に逆探知までやってのけていた、っての…!?

そ、そんなバカなことが……!??)」

496美琴大好き:2011/12/18(日) 22:23:27 ID:ZyqhPnZ.
固法「それで…洪庵さん…あなた、今ずっとこの電話ボックスで友達と話していた、っていったわよねえ?一体誰と…」


洪庵「……!ち、違うわ!!そ、そう!!わ、私はついさっきこの電話ボックスに来たばかりなのよ!!
友達とは、携帯電話で会話をしていたんだったわ」


固法「往生際が悪いわねえ……そんな嘘、携帯の履歴や周りにいた人間から聞き込みをすれば簡単に……」


洪庵「ち、違うっていってるでしょうがああ!!わ、私は知らない!!
スキルアウトがこの学区で暴れていたことなんて知らなかったし、この電話ボックスにも今さっき来たばかり!!何にも関係ない!!ないんだから!」


固法「(やれやれ……さて、どうしたものかしらね………ん?)」


固法「(………………あれは……)」


固法「(あんまり好きな『やり方』じゃあないけれど…
…少し、『ゆさぶり』をかけてみようかしらね)」

497美琴大好き:2011/12/18(日) 22:29:32 ID:ZyqhPnZ.
固法「わかったわ洪庵さん…その件については今はこれ以上聞かないわ。
そのかわりに、と言ったらなんなんだけれど………『かばん』の中身をあらためさせていただいてもいいかしら?」


洪庵「な、なんですって…?だ、だれがそんなこと…!!」


固法「嫌なの?ひょっとして何か『人に見られてはいけないもの』でも入っているのかしら?」


洪庵「な、なんですってええ!!誰がそんなものを……!!」


固法「ちょっと失礼」ぐいっ

洪庵が持つカバンを引っ張る固法


洪庵「な、ちょ……や、やめ……!!!」

ばらばら……

その拍子に地面へとこぼれおちる洪庵のカバンの中身


洪庵「………な!」


固法「………」


地面にころがった洪庵の持ち物の中から、カプセル状の錠剤をひろう固法。


固法「…………、これ……確か『サイコダウナー』っていう薬よね?
…服用の仕方によっては、能力値が大幅にダウンしてしまう、でしたっけ??…

…そして今回、御坂さんがレベル1になってしまった原因になった薬だけれど、
これをどうしてあなたが持っているのかしら?」


洪庵「……な……な……!!!」

498美琴大好き:2011/12/18(日) 22:51:50 ID:ZyqhPnZ.
洪庵「……ち、違う!そ、それは自分用よ!自分で服用するために持っていたのよ!

知らないの!?元々サイコダウナー、っていうのは暴走した能力を鎮静するための薬…!!
私は他人に飲ますためではなく、自分の暴走した能力を抑えるために持っていたのよ!!」


固法「……確かに、事前に調べておいたバンクのデータによると、あなたはかつてこの『サイコダウナー』を暴走した能力の鎮静化のために服用していたようだけれど…
…それはもう数年前の話よね。今じゃすっかり能力の暴走化もおさまってて、この薬を服用する理由は……」


洪庵「………!!…ふ、ふ、ふざけるなああああ!!さっきから、何が言いたいのよてめえはよぉぉぉ!!
スキルアウトの件だけじゃなく、御坂美琴をレベル1にした犯人まで、私に仕立て上げようってわけ!?ふざけんじゃないわよ!!!」


固法「……おそらく貴方は、御坂さんが体育の授業に出ている間に、密かにこの『サイコダウナー』を御坂さんのドリンクに投与した……それで…」


洪庵「違う、っていってんでしょうがあああ!!ふざけんなよこの糞女があああ!!さっきから、付け焼刃の知識でこの私を犯人扱いしやがって!!

知らないようだから、教えてやるわ!!あのねえ、『サイコダウナー』っている薬はねえ、製造時期によって薬の形状が違ってんのよ!!
研究者の間では、初期型を通称α、中期型をβ、後期型をγって言って区別している!」


固法「へえ……けどそれが一体なんの関係があるの?」

499美琴大好き:2011/12/18(日) 23:07:47 ID:ZyqhPnZ.
洪庵「はは!!やっぱり素養のない人間は頭の回転が遅くてダメねえ!!
いい!?アンタが今、手に持ってるサイコダウナーのタイプはβ型!!β型なんだよ!!

御坂美琴が誤って服用したっていうのはγ型、って話じゃない!!
わかる!?タイプが違うのよ!!私が今、持っているのと御坂美琴が服用したっていう『サイコダウナー』とでは、タイプがよおお!!」


固法「…………、なるほどね。要するに、あなたが持っていたこのサイコダウナーと
事件に使われたサイコダウナーでは『形状』が違う、ということね」


洪庵「ははは!!そーよ!!
アンタ、どーやら『透視能力』かなんかの能力者で私のカバンをのぞき見て、こんな真似にでたんでしょうけどあてが外れて残念だったわね!!


勝手に人のカバンの中身をのぞき見た上、無理やりカバンを奪おうとしやがって……!!
そのうえ、あたかも人が犯人であるかのような取り調べ…!!

アンタ…、無実の人間にこんなことしといて、ただで済むと思ってんの!?ねええ!?」


固法「そうね……年頃の女の子のカバンの中身を無理やり見ようとするなんて、確かにやりすぎたかもしれないわ…

…それについては謝るわ…」

500美琴大好き:2011/12/18(日) 23:10:28 ID:ZyqhPnZ.
洪庵「あはは!!今さら後悔したっておせーーんだよ!!
このことをジャッジメントの上層部に報告して、アンタなんか除名処分にしてやるわ!!」


洪庵「(くくく……持っていたサイコダウナーがβ型で良かった…
まあ…かつて私が持っていた『γ型』は、御坂美琴のドリンクにすべて入れてしまってもう手元にはないわけだけど……くすくす)」


固法「………まあ、それはそうと洪庵さん。もうひとつ貴方に聞いておきたいことがあるんだけど」


洪庵「はん!なんだってのよ!今さら何言ったって、アンタを許したりは…」


固法「どうして、あなたが、御坂さんの飲んだ『サイコダウナー』のタイプまで知っているのかしら?」


洪庵「…………!!!!……な、…」


固法「御坂さんの飲んだ薬の形状のタイプなんて…ドリンクを分析した一部のジャッジメントならともかく……一般の人は知らないはずなんだけど…」


洪庵「な………な………」


固法「悪いけど、洪庵さん……今回のスキルアウトの件と…御坂さんのレベル1になった事件について…
『ジャッジメント』の支部でもう少し詳しく話を聞かせてもらってもいいかしら…?」


……………

501美琴大好き:2011/12/18(日) 23:11:02 ID:ZyqhPnZ.
今日はここまでで。年内には完結させたいところですが。

502美琴大好き:2011/12/19(月) 09:36:58 ID:Gs1H8EVo
きてた!
乙!!

ミコっちゃんw

503美琴大好き:2011/12/19(月) 12:53:47 ID:sk3TxmvI
乙!!
まさか薬のタイプの下りがコウアンさん逮捕の
伏線だったとは…

504美琴大好き:2011/12/19(月) 16:18:44 ID:Gx3qGFR2
乙!
次回かもしくはその次には完結するかな

505美琴大好き:2011/12/19(月) 20:55:30 ID:bbCsxKKo
乙!
美琴さんwwwこっそり何やってるのか思ったらwww

506美琴大好き:2011/12/20(火) 00:59:07 ID:eJYYaIB6
お疲れさまです。
もう少しで大団円を迎えそうですね。

507koseya:2011/12/23(金) 14:22:37 ID:VSuzs3xU
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508美琴大好き:2011/12/29(木) 00:27:06 ID:sYHNY6dY
翌日…

とある病院


カエル医者「御坂さんには今、病院の別の棟で簡単な『身体測定』を行ってもらっている。
これは、その途中経過のデータなのだが…
…驚いたね。これを視る限り、レベル5に戻った、というのは本当なんだろうね」


黒子「……一体どういうことなんですの?確かに事件が起きた13日前、お姉さまはレベル1にまで能力値を落としてしまったはず……それなのに一体どうして…
…お姉さまに尋ねてみても、『特訓したから』、というだけで真相は分からずじまいなんですの」


カエル医者「……分からずじまいも何も、そのまんまの意味さ」


佐天「そのまんまの意味……?って、まさか……」


カエル医者「そう…御坂さんは、レベル1になってから、この数日間の特訓で、
再びレベル5に返り咲いた。そういうことだろうね」


佐天「え、えええ!?……確かに、御坂さんが熱心に能力の特訓をしていたって話は白井さんから聞いていましたけど、
そんな数日間の特訓だけでレベル1からレベル5になる、なんてことあるんですか……!?」


黒子「そ、そうですわ。お姉さまは元々、レベル1から長い年月をかけて努力を重ねて
レベル1に到達したお方なわけですのに……一体どうして…」

509美琴大好き:2011/12/29(木) 00:48:41 ID:sYHNY6dY
カエル医者「正確には11日間でレベル1からレベル5に到達したようだが……確かにこれは異常なことだ。普通なら、こんなことはありえない。
おそらくこれは、御坂さんだからこそなし得たことだろうね」


佐天「御坂さんだからこそ……?それって一体…」


カエル医者「はっきりとした真相は、本人に聞いてみないと分からないが…
…おそらく御坂さんにははっきりと視えているじゃないかな…

レベル1からレベル5になるまでの明確なルートがね」


黒子「レベル1からレベル5になるまでの…明確なルート、ですって…?一体どういうことなんですの??」


カエル医者「…レベル1から順番に努力を重ねに重ねてレベル5に到達した御坂さんには、
すべて視えていたんだろう。
レベル5に到達するまでに立ちふさがるハードルの飛び越え方や道筋がね。

どのような道筋をたどれば……立ちふさがるハードルをどのように飛び越えればいいのか…
…その『最短ルート』を、彼女は過去の気の遠くなるような努力と研鑽の中で、記憶しているんだろう。

だから、ものの11日間の努力でレベル5に到達した」


黒子「そ、そんなまさか……それじゃお姉さまは、学園都市で7人しか到達していないレベル5になるための道筋を……
レベル1からすべて記憶している…そういうことなんですの!?」

510美琴大好き:2011/12/29(木) 01:03:34 ID:sYHNY6dY
カエル医者「ああ。だがこれはきっと、レベル5の中でも、
唯一能力開発のふもとから頂上までわたり歩いてきた彼女だからこそできる芸当だろうね。

学園都市の歴史の中でも、レベル1から順番にステップアップしていきレベル5に到達したのは御坂さんだけだ」


佐天「そ、そっか……レベル1からレベル5まですべて経験している御坂さんだからこそ、
こんな短い期間でレベル5に元に戻れたんだ……はあ…やっぱり御坂さんはすごいなあ…」


カエル医者「ああ。さらに言ってしまえば、御坂さんはこの数日間で能力を取り戻すことができることも確信していた。
今にして思えば……彼女がレベル1になり、僕のところに診察に来た時…

…心配する我々を尻目に、御坂さんはきっと、こう考えていたのだろう。

『長い長い年月をかけ、血のにじむような努力を重ねて得られた私の能力が、薬を飲んだ程度で失われるはずがない』、ってね。」


黒子「お姉さま……」

511美琴大好き:2011/12/29(木) 01:08:20 ID:sYHNY6dY
カエル医者「とはいえ、流石の彼女もそれなりに苦労はしたらしいね。話に聞く限り、能力を取り戻すまでの11日間は
かなりの時間を特訓に費やしていたらしいからね…

…深夜に寮を抜け出して、寝る間を惜しんで特訓したこともあったらしい」


佐天「え!?そ、そうなんですか、知ってました白井さん?」


黒子「い、いえ……全然気がつかなかったですの…」


カエル医者「どうやら、周りの人間に心配かけていることも分かっていたし…
できるだけ早く能力をとりもどしたかった気持ちはあったようだね?」

512美琴大好き:2011/12/29(木) 01:34:04 ID:sYHNY6dY
佐天「そ、そうなんですか…
…それにしてもまさか、御坂さんがこの一連の事件の間にそんなに努力をかさねていただなんて…
…普段会ってもそんなそぶり全然見せないから気がつかなかったなあ…」

黒子「……………」


カエル医者「まあ、長年気の遠くなるような努力を重ねてきた彼女にとって、
たかだか11日間の特訓なんてなんともないのかもしれないね。

いずれにしても、真相は本人に聞いてみるといいだろうね。
あと一時間ほどで御坂さんの『身体測定』も終わるようだし、病院の待合室で待っているといい」



……………

513美琴大好き:2011/12/29(木) 02:16:01 ID:JyCEgeiQ
病院の待合室で待つ佐天と黒子


佐天「いま、受付の人に聞いてきたんですけど、御坂さんの『身体測定』、あと
10分くらいで終わるそうです」


黒子「そうですの…」


佐天「………いやあ、それにしても今回はまいったなあ…
御坂を助けるつもりが…またしても御坂さんの凄いところを垣間見ることに
なっちゃうなんて。

…それも『レベルアッパー事件』や『ポルターガイスト事件』でみせた
悪い人を能力で倒しちゃうような御坂さんの凄さじゃあなくて……

なんていうか……こう……能力者としてじゃない御坂さんの凄いところを
垣間見た、っていうか……」


黒子「…………」


佐天「………ねえ白井さん。私、今回の事件で御坂さんを見ていて思ったことがあるんですけど」


黒子「…え?」

514美琴大好き:2011/12/29(木) 02:28:01 ID:JyCEgeiQ
佐天「…ひょっとして、御坂さんって今回みたいな事件に慣れっこだったりするんじゃないかなって…」


黒子「慣れっこ、って…それは一体どういうことですの、佐天さん??」


佐天「なんていうか……これも上手く言えないんですけど……誰かの罠に
はまってレベル1になっても、全然動じないで、自分の努力や、能力で解決しちゃう御坂さんを見ていて…

なんだか、御坂さんって、今回の事件以外にも私たちの知らない所で、

ちょくちょくこんな事件に巻き込まれてて、それをこんな感じで
解決しちゃってるのかなあ…って。

今回の事件の犯人の他にも、レベル5の御坂さんのことを妬んだり、恨んだり
してる人もいるだろうし……なんとなくなんですけど、そう思ったんです」


黒子「…………、佐天さん…」





…………


病院の別棟

ドゴォォォォォン!!!

ドゴォォォォォン!!!……


……………

看護婦「……き、… 記録……砲弾初速1129m/sec、連発能力9発/min、着弾分布18.8mm…

……総合評価……レベル5……」



美琴「………、まあ、こんなもんかしらねえ…」


…………

515美琴大好き:2011/12/29(木) 02:28:18 ID:JyCEgeiQ
佐天「…ひょっとして、御坂さんって今回みたいな事件に慣れっこだったりするんじゃないかなって…」


黒子「慣れっこ、って…それは一体どういうことですの、佐天さん??」


佐天「なんていうか……これも上手く言えないんですけど……誰かの罠に
はまってレベル1になっても、全然動じないで、自分の努力や、能力で解決しちゃう御坂さんを見ていて…

なんだか、御坂さんって、今回の事件以外にも私たちの知らない所で、

ちょくちょくこんな事件に巻き込まれてて、それをこんな感じで
解決しちゃってるのかなあ…って。

今回の事件の犯人の他にも、レベル5の御坂さんのことを妬んだり、恨んだり
してる人もいるだろうし……なんとなくなんですけど、そう思ったんです」


黒子「…………、佐天さん…」





…………


病院の別棟

ドゴォォォォォン!!!

ドゴォォォォォン!!!……


……………

看護婦「……き、… 記録……砲弾初速1129m/sec、連発能力9発/min、着弾分布18.8mm…

……総合評価……レベル5……」



美琴「………、まあ、こんなもんかしらねえ…」


…………

516美琴大好き:2011/12/29(木) 02:58:19 ID:JyCEgeiQ

とある病室

カエル医者「……と、まあ、なんにせよ今回、御坂さんにはしっかり反省してもらわないとね?

レベル5に戻ることができたのはおめでたいことだが、結果的に御坂さんの不注意で犯人のつまらない
罠にひっかかったことで、多くの人間が巻き込まれる大事件を引き起こしたわけだからね」


御坂妹「……まったくです。あんなチャチな罠に引っ掛かるなんて小学生以下です、
とミサカは事件を振り返って、姉の注意力のなさにあきれ返ります」


カエル医者「確かに、レベル1の状態から11日間でレベル5に返り咲くなんて芸当、他のレベル5にはできない芸当だろうが…

…そもそも他のレベル5であれば、今回のようなチャチな罠に引っ掛かりレベル1になるなんてことはなかっただろう

普通のレベル5であれば、自分を落としめようとしたり、利用したりする人間に対する警戒心があるだろうからね」


カエル医者「御坂さんには、レベル5としてはその辺の注意力があまりにもなさすぎるね。
よく言えば『お人よし』ともとれるのかもしれないが……それが多くの心ない人間につけいる
隙をあたえていることになっている。


現に『超電磁砲』の能力は多くの心ない研究者に利用されている。
『量産型能力者計画』『絶対能力者進化計画』はその良い例だろうね」

517美琴大好き:2011/12/29(木) 03:23:02 ID:JyCEgeiQ
カエル医者「今回の事件もそうだが、きっと御坂さんは『自分の撒いた種』を
自分自身が努力し、奔走して解決しようとする傾向にあるような気がするね?

それが結果的に、彼女に本来やらなくていいはずの、余計な努力までかかえこませてまているように感じるね。
…まあ、それが努力でレベル5にまで到達した御坂さんらしい、といえば、そうなのかもしれないが…

『お人よし』も大概にしなければ、いずれ身を滅ぼす可能性だってある。今回の事件は、その教訓にしてほしいものだがね」


御坂妹「まったくもってその通りです。『お人よし』な姉のせいで、妹のミサカ達も苦労させられます……けど」


カエル医者「けど……なんだい?」


御坂妹「筋ジストロフィーの患者を助けるために……うっかりDNAマップをわたしちゃうような『お人よし』
だからこそ、ミサカ達は生まれ……そんなミサカ達を助けるためになにふり構わず努力し、奔走する姉だからこそ
ミサカ達は今、生きています。

ミサカは、そんなお姉さまを……」


カエル医者「……やれやれ……事件に巻き込まれた本人がかばうのだから、もう僕は何も言わないよ。
そうだね。確かにそれが、『超電磁砲』の、御坂さんの持ち分なのかもしれないね。

そして、そんな彼女だからこそ、多くの人間が集まってくる…
彼女を助けようと、騒動の渦中にはいりこんだ人たちの数が、それを物語っているよ」


……………

518美琴大好き:2011/12/29(木) 03:33:57 ID:JyCEgeiQ
病院の待合室



電話中の黒子

黒子「ええ……ええ…分かりましたですの。それでは」


佐天「…誰からですか、白井さん?」


黒子「初春からですわ。……さて佐天さん、ワタクシはそろそろ行くんですの」


佐天「え?…白井さん、御坂さんの『身体測定』が終わるの、待たないんですか??」


黒子「ええ、そのつもりだったんですけど、残念ながら、ジャッジメントの仕事が入ってしまったんですの。
そう、今回の事件の後始末をしなければなりませんから」


佐天「え?仕事って……御坂さんもレベル5に戻って、事件はもう解決したんじゃあ…」


黒子「なーに言ってるんですの佐天さん。まだ、今回の事件の犯人の
取り調べ、という重大な仕事が残っているんですのよ」


佐天「え!?ってことは、犯人捕まっていたんですか!??…全然知らなかった…」


黒子「ええ…昨日、お姉さまを狙うスキルアウト達で頭がいっぱいだったワタクシに代わって
固法先輩がしっかり仕事をしてくれましたの」


佐天「へえ…固法先輩が……で、その…犯人って誰だったんですか…やっぱり…」


黒子「ええ…おおかたの予想通り。

……犯人は『洪庵博巳』……

かつて、お姉さまがレベル5になる前に『電撃使い』のエースだった女ですわ」


………

519美琴大好き:2011/12/29(木) 03:34:45 ID:JyCEgeiQ
今日はここまでで。できたら年内に終わらせます。

520koseya:2011/12/29(木) 11:11:22 ID:AEpZKr56
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521美琴大好き:2011/12/29(木) 11:23:08 ID:OTbDXuN6
このサイトまじヤバイっス(^^ゞ
自分、12月でセ○レ3人出来たっス
先輩、マジ!!ヤバイっすから
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522美琴大好き:2011/12/29(木) 14:22:36 ID:VxNVY1tk
乙!!みこっちゃんぱねえwww
次回が最終回かな

523美琴大好き:2011/12/29(木) 19:50:54 ID:eJYYaIB6
乙です
続きを楽しみにしています

524美琴大好き:2011/12/30(金) 01:58:23 ID:TRRsizQY
年内完結か…ここも寂しくなるな
最後まで応援してるんだよ!

525美琴大好き:2011/12/30(金) 23:28:21 ID:pRjnu6YU
ジャッジメント支部


固法「黙っていても有利にはならないわよ?」


洪庵「…………」


初春「そ、そうですよ!洪庵さん、あなたが、御坂さんのスポーツドリンクに『サイコダウナー』を入れたことと、
スキルアウト達を使って襲わせようとしたことはもう分かっているんです!」


固法「そのとおりだわ。今からでも遅くはない……ちゃんと自分の犯した罪を認めて、反省すれば、あなたなら…」


黒子「…………」


洪庵「…………」

526美琴大好き:2011/12/30(金) 23:29:55 ID:pRjnu6YU
洪庵「ふ……ふふ……」


初春「………?」


洪庵「あはははははははは!!!あーーもう、参ったわねえ、分かった、分かったわよ。」
あーーそうよ、確かに私があの御坂美琴のレベルを下げ、スキルアウト達に命令をして
御坂美琴を襲うようにしむけた……これで満足かしらあ??ははは……」


固法「それじゃ、認めるのね…?自分の犯した罪を…」


洪庵「ええ、認めますとも…!けど、犯した罪、だなんて大げさよねえ?だって、御坂美琴の奴、結局無傷でしかも今はレベル5なんでしょお?私がやったことで何の被害も及んでないわけだから…
…こんな風に、3人のジャッジメントに囲まれて取り調べを受けるほどのことはないんじゃないかしらあねえ??」


初春「んな……!な、何を言ってるんですか、あなたは!!自分がどれだけのことをしたか、分かっていないんですか?」

527美琴大好き:2011/12/30(金) 23:32:27 ID:pRjnu6YU
洪庵「べっつにぃ?分かってるわよ??……けど、ホント御坂美琴の奴、参っちゃうわよねえ……まさかこの数日の間で元の能力を取り戻すだなんて…
…『あの薬』を初めて他人に使った時のようには、いかなかったわぁ…

ほんと、やっぱ天下のレベル5様は違うわね!あはは…」


固法「…その言い方、あの薬を他人に使ったのは、今回が初めてじゃない、ってことかしら?」


洪庵「えーー、さーあ、どーかしらねえ??」


初春「な、なんなんですか、さっきから!!あれだけのことをしといて、どうしてさっきから
そんなに笑っていられるんですか!!いい加減に……」


洪庵「あーーーあーーー!!さっきからそろいもそろってうっとおしいわねえ、御坂美琴のミーハーどもがさああ!
でもまあ、仕方ないかあ!大好きな御坂美琴を落としめようとした犯人が捕まったんですもの!!
きっちり取り調べして、御坂美琴に褒めてもらいたいものねえ!」


初春「何を言ってるんですか、あなたは!!今はそんなこと話しているんじゃあ…」


洪庵「うるっさいわねえ!!要はあんたは私にこう言って『負け』を認めて欲しいわけだ!
『たった数日間でレベル1からレベル5に返り咲くなんて、さすがは『超電磁砲』……!
さすがは学園都市に7人しかいないレベル5に一人……素養あふれるレベル5様は違いますね』ってさあ!!

御坂美琴信者のアンタ達は私がこう言えば気がすむわけでしょうが!!ええ!!」」


初春「………んな…!」


初春「(こ、固法先輩……この人……これだけのことをしといて…!!)」


固法「(ええ……全然反省の色がないようね……さて……どうしたものかしらね…)


黒子「(………………)」

528美琴大好き:2011/12/30(金) 23:36:05 ID:pRjnu6YU
黒子「さすがは『御坂美琴』、なんですの」ぼそっ


初春「………え?」


固法「……白井さん?」


洪庵「はああ!?何言ってんのよアンタは……一体どういう…」


黒子「………そんな言い回しをしてお姉さまを、

貴方の言う『素養』あふれる他のレベル5 『ごとき』、と同列に扱うのはやめていただきたいと、そう言っているんですのよ。

あなたが『負け』を認めるというのであれば……

さすがは『御坂美琴』である、と、そう訂正いただけますの?」


初春「白井さん……」


洪庵「……………、」

529美琴大好き:2011/12/31(土) 00:04:53 ID:pRjnu6YU
固法「……、よしなさい白井さん。今は個人的な感情をぶつける場所では……」


洪庵「は!!あー、そっかそっか……流石は白井黒子……やっぱ生粋の『御坂美琴信者』は言うことが違うわねええ!!
あーー、確かに、御坂美琴『ごとき』を、他のレベル5と同等に扱うなんて、私が間違ってたわ!!」


そうねえ……知らないようだから、白井さん!?おもしろい話を教えてあげるわ!!ふふふ…」


黒子「…………」


洪庵「…白井さん…、御坂美琴の奴が元々レベル1だったのはあなたも知っているでしょお?
他のレベル5達は、能力開発を受けた段階からすでに高い能力値を秘めていたのにもかかわず…
…御坂美琴の奴はレベル1だったのよ!!素養のかけらも何もない、レベル1に過ぎなかったんだから!!

そう、『超電磁砲』なんて、そんな勘違い野郎が、何かの間違いを起こしてレベル5にまで到達したにすぎないのよ!!」


洪庵「だから、御坂美琴は一部の研究者の間ではこう呼ばれてる……成りあがりの……偽物のレベル5、ってさあ!!」


初春「(この人……!前に木山先生が話していた話を……)」


黒子「…………」ぎり……


(拳を強く握りしめる黒子)

530美琴大好き:2011/12/31(土) 00:09:58 ID:pRjnu6YU
黒子「…スポーツドリンクに薬を入れたのは……外部の人間による……無差別な犯行であったと……
…お姉さまには………そう伝えることにするんですの……」


洪庵「ええ、なんですって?よく聞えなかったけど??……まあ、それはそうと

確かにそんな御坂美琴のことを他のレベル5と一緒にしたら、他のレベル5に失礼よねえ!!
なんたって、御坂美琴は、かつてレベル1だった偽物のレベル5!!『素養』の何もない、ゴミクズ女なんだか……」

ばきぃ!!


洪庵「がはあっ!!」


洪庵の顔面を思い切り殴り飛ばす黒子

531美琴大好き:2011/12/31(土) 00:18:47 ID:pRjnu6YU
黒子「はあ…はあ…!!」


初春「し、白井さん!!!」


固法「や、やめなさい白井さん!!
取り調べ中の犯人に手を挙げるだなんて…、自分が何をしているのかわかっているの!?」


洪庵「て、てめえ!!!何しやがるのよおお!!!こんなことをしてただで済むとおもって……!!??」


黒子「ふざけるんじゃないんですの!!!
さっきから偽物がなんだの!!素養がなんだの!!
ワタクシは今そんな話をしているんではないんですの!!!」


洪庵「……んな…!!」


黒子「貴方は今回の事件で、『超電磁砲』に負けたわけでも、『レベル5』に負けたわけでもない!!

御坂美琴という一人の人間が持つ、『心』の強さに完膚なきまでに敗北したんですの!!
それをとっとと認めろと、そう言ってるんですのよ、洪庵博巳!!」


洪庵「…………!!」

532美琴大好き:2011/12/31(土) 00:35:24 ID:pRjnu6YU
黒子「貴方にももう分かっているはずですわ……自分がお姉さまと何が劣っているのか……

そう……本当に、劣っているのは『素養』でも『レベル』でもない……人間が最も根底にもつ『心』の強さであることくらい…
…もう気づいているはずですわ!」


固法「……………」


初春「………白井さん…」


洪庵「な……な、何を言って……わ、私は……」


黒子「お姉さまは……」


洪庵「……!?」


黒子「誰かを妬まず…恨まず…落としめようとせず……誰よりも優しく…堅実に…まっとうに…成長を重ねてきた…

…そう、ワタクシにとっては、学園都市の他の誰よりも強く生きてきた御坂美琴お姉さまのことを……

…ロクな努力もせず…ただ、他人をさげすみ、妬み、落としめることしか頭にない、あなたのように『ゴミ野郎』がお姉さまの人生の足をひっぱり…
…お姉さまは本来、受けることのない人の仕打ちに慣れ、本来しなくてもよい余計な努力までかかえこむ……!

…何よりワタクシはそれがゆるせないんですの!!!」


洪庵「…………、ち、違う……わ、私は……私は……!!」

533美琴大好き:2011/12/31(土) 00:48:40 ID:pRjnu6YU
黒子「さあ、とっとと認めるんですの洪庵博巳!!
自分の『負け』を、そしてその『心の弱さ』を!!

レベル1のお姉さまにすら、勝負を挑むことすらできず、
その始末をスキルアウトに依頼したその心の弱さを!!

とっとと無様に認めるんですの!!!
そこまでしてもらわなきゃ、この私の気がすまないんですわ!!」


洪庵「っく…………!!!」


初春「し、白井さん!!」

固法「いい加減にしなさい白井さん!!少しは冷静に……!」


洪庵「………けんな……」


固法「え……?」


洪庵「ふざけんなああああああーーーーーー!!!!!!」


バリバリバリバリバリイイイイイイ!!!!!!!


突然、激しい電撃を放つ洪庵


固法「きゃああああああ!!!!」


……………

534美琴大好き:2011/12/31(土) 00:54:44 ID:pRjnu6YU

…………


…………


黒子「……う、うーん……はっ!!だ、大丈夫ですの、2人とも!!」


初春「は、はい……私はなんとか……固法先輩は…?」


固法「ええ……私は大丈夫……それより、洪庵さんは…!!」


黒子「………、やられましたわ……ジャッジメント支部のどこにもいない…!」


初春「そんな……」


固法「…どうやら電撃で私たちを気絶させた後、外に逃亡したようね……
捕まえた時、憔悴しきってたから拘束の必要もないと思っていたけど…甘かったわ…」


初春「…っていうか……白井さんが頭に血が上ってあんなに煽ったのが良くなかったんじゃあ…」


黒子「あ、あーーーーもう!!そんなこと分かってますのよ初春!!とにかく、早く洪庵を追わないと!
今の奴を野放しにしていたら、何をしでかすか分かんないんですの!!」


………………

535美琴大好き:2011/12/31(土) 01:18:21 ID:pRjnu6YU
…………

…………

とある公園

洪庵「はは!!バカなジャッジメントども!この私を何の拘束もなしに取り調べだなんて…!」


洪庵「素養の足りないカスジャッジメント共から逃げることくらい、私にかかれば簡単に……」


洪庵「………」


洪庵「(……逃げて、どうなるのかしら……今さら、どこにも行くところはない……あれだ
けのことをしといて帰ることができる場所なんて……常盤台中学にも…どこにもない……

いずれジャッジメントかアンチスキルの追ってが来る……それで終わりだわ……)」


洪庵「はは……一体、何をやっているのかしらね……私は……」


洪庵「(…………)」

536美琴大好き:2011/12/31(土) 01:22:25 ID:pRjnu6YU
洪庵「(初めて『あの薬』を他人に使ったのは、中学1年のとき……)



洪庵「(同じ学年の『電撃使い』の子だった……まじめで、努力家で、着実に実力を伸ばしていいた…
…伸び悩み、研究所も解散した当時の私にしてみれば……彼女は何よりも妬ましかった…

…周りは、私と彼女の実力は均衡しているという評価だったが…
私には、彼女は自分のはるか前を行く人間にしか思えなかった。

研究所が解散する前にもらっていた『サイコダウナー』の残りを
ほんの一錠、彼女の飲料にいれたのは、ほんの腹いせのつもりだった……。


別にこんなことで相手のレベルを下げることができるだなんて思っていなかった。
事実、彼女は薬を飲んだ直後はほんの少し調子が崩れた程度で、

レベルが落ち込むようなことにはならなかった…少なくとも私にはそう思えた。


だから、その数日後の、『身体測定』の結果で、私は彼女に勝利したものの……それほど、気が晴れたわけではなかった。


けど、彼女はその『身体測定』の結果がよっぽどショックだったのか……それ以降みるみる能力値が低下し始め、とうとう最後には、自主的に常盤台中学を退学した。

人の心をゆさぶり、人を落としめるなんて………簡単なんだ、と。その時思った。


自分の力が…能力が……これ以上前に進まないというのであれば、…
…『自分の前を行く人間』を落としてしまえばいい……。そう思った。


『自分の前を行く人間』……その人間は、その一年後、常盤台中学に入学し、
再び私の前に立ちはだかることとなった。


学園都市第3位のレベル5。

『超電磁砲』御坂美琴。

『電撃使い』として……はるかに私の前を行く人間。

………

537美琴大好き:2011/12/31(土) 01:37:28 ID:pRjnu6YU
………

ぽつぽつ……

ザアアアアアアアアーーーーー

ずぶぬれになりながら、公園を歩く洪庵博巳


洪庵「………」ぱしゃぱしゃ……


洪庵「(……数日前、奴が私の罠にかかり、レベル5からレベル1になった時も……私の心は晴れなかった……レベル1になろうが……動じず、前向きに進み続ける御坂美琴に、
私は嫉妬し、奴を『陥落』させようと躍起になった……

御坂美琴さえ陥落させれば……私が頂点にたてる……かつて、レベル5候補と呼ばれていたあの時期に戻れるのだと、そう思っていたのに……)」


洪庵「(そう思っていたのに)」


洪庵「…………、

…はは…けっきょく

…陥落していたのは……私だった、ということか………」


洪庵「(自分の努力を忘れ、プライドを捨て…ただ他人に嫉妬し、『薬』を使い他人を落としめるようになり………無様に陥落し続けていたのは私のほうだったと……そういうことか…)」


洪庵「一体……何をやっているのかしらね……私は…」

538美琴大好き:2011/12/31(土) 01:45:43 ID:pRjnu6YU


……………


科学者A『洪庵博巳はもうダメだな』


……………

食蜂『…例え、レベル1であっても、やっぱり御坂さんのことが『怖い』のかしら?
要するに、御坂さんのレベルがいくつであろうが、自分には全く勝つイメージがみえない?
そういうことかしら…?』


……………


黒子「さあ、とっとと認めるんですの洪庵博巳!!
自分の『負け』を、そしてその『心の弱さ』を!!

レベル1のお姉さまにすら、勝負を挑むことすらできず、
その始末をスキルアウトに依頼したその心の弱さを!!

とっとと無様に認めるんですの!!!」


……………


科学者A『奴の時代はもう終わったが、今後、奴以外の誰かが能力開発を行う上で
貴重なデータを残すことができたんだ。

洪庵博巳にしてみれば、後輩の『電撃使い』のお役に立つことができるんだ。

むしろ喜ぶべき幸運な話じゃないか』


……………


……………


洪庵「(……………、)」


洪庵「(くそっ!!くそっ!!……私は……私は……!!)」


?「あ、あれ?……あのぉ…だ、大丈夫ですか…??ずぶ濡れになって…」


洪庵に声を帰る一人の女性


洪庵「………!?……んな……!!!!!」

539美琴大好き:2011/12/31(土) 01:48:52 ID:pRjnu6YU
美琴「……傘もささずにそんな格好で歩いてたら風邪を……
って、良く見たら常盤台中学の制服を着て…

…って、あ、あれ!!あ、あなたは、こ、洪庵さん!?
な、なんで、そんなずぶ濡れになってこんなところに……???」





洪庵「な、……なんで……アンタが…こんなところに……!!!」




ザアァァァーーーーーーーー……

…………

540美琴大好き:2011/12/31(土) 01:49:28 ID:pRjnu6YU
今日はここまで。次回、最終回です。
できたら、明日で終わらせます。

541美琴大好き:2011/12/31(土) 01:52:50 ID:ewOJHoJc
乙にゃんだよ!

542美琴大好き:2011/12/31(土) 02:24:14 ID:lDpc8VTI
黒子▲
最終回正座して待ってる

543美琴大好き:2011/12/31(土) 03:38:11 ID:T6FEdSfs
しょうがないとは言えシリアスシーンでの「ですの」は邪魔だなあ

544美琴大好き:2011/12/31(土) 06:14:42 ID:eJYYaIB6
お疲れさまです。
次回楽しみに待っています。

545美琴大好き:2011/12/31(土) 12:49:33 ID:CWpGT4iI
私ここで結構おいしいおもいしました。
詳細は書けないけど、やり方次第ですね(^O^)
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546koseya:2011/12/31(土) 13:42:09 ID:vuI6mtek
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547美琴大好き:2011/12/31(土) 19:43:39 ID:QMOOmH.Y

………

………

ザアァァァァ――――――

洪庵「は……はは…」


洪庵「(これは……これは何のめぐりあわせ、なのかしらねえ…

ジャッジメント共から逃げてきたかと思えば……まさか…

まさか、御坂美琴に鉢会うことになるなんて……)」


美琴「え、えっとその……洪庵さん…?洪庵博巳さんですよね!?
どうしたんですか、こんなところで傘もささずに…!?とにかく、私の傘に…」


洪庵「黙りなさいよ!!」


美琴「え……?」


洪庵「は……一体……一体どういうつもりなのよ御坂美琴…なんでアンタがこんなところに居るのよ……?
ああそうか……計画がとん挫して、無様に陥落した私を笑いに来た、ってわけ…?

ええ!?そうなんでしょうが!?」

548美琴大好き:2011/12/31(土) 19:45:45 ID:QMOOmH.Y
美琴「え……あ、あの、一体なんの話を……??

…あ、そうだ!…あ、あの洪庵さん……私、あなたにずっと言いたかったことがあるんです!
…そ、その、昔、スキルアウトに襲われたときに助けてくれて…」


洪庵「黙れ、っていってんでしょうが!!しらじらしいわね!!もう分かってんでしょうが!!
アンタのドリンクに『サイコダウナー』を入れ、スキルアウト達にアンタを襲わせた犯人がこの私だ、っていうことくらい!!分かった上で、この私を笑いに来た…

そうなんでしょうがあ!!ええ!!御坂美琴!!」


美琴「………え……?こ、洪庵、さん……?一体、何を言って…?」


洪庵「……御坂美琴………アンタさえ……アンタさえいなければ…
……私は……私は…今頃……!」


洪庵「(私は………)」

549美琴大好き:2011/12/31(土) 19:49:10 ID:QMOOmH.Y
洪庵「………………………、」


美琴「(……一連の事件の犯人が………洪庵さんの……仕業……??)

……え、ええと、洪庵さん…う、嘘です……よね?ま、まさか……『あの』洪庵さんが…
…私にそんな……ことを……するわけが……」


洪庵「……………、なさい…」


美琴「……え?」


洪庵「私と……私と今ここで………戦いなさい、御坂美琴…!!」


……………

550美琴大好き:2011/12/31(土) 19:51:15 ID:QMOOmH.Y
……………

そのころ……
学園都市郊外では


ザァアアアアアア―――


郊外をテレポートで掛ける黒子


黒子「はあ…はあ……くそ……ここにもいないんですの!!」


黒子「(洪庵博巳……一体、どこにいったんですの…!??
くそ……このまま奴を野放しにしていては……)……ん…??」ぷるるるる……


初春『も、もしもし!?し、白井さん!!見つけました!!
洪庵さんの居場所を監視モニターで発見しました!!』


黒子「なんですって!?そ、それで初春!!洪庵は今どこに!?」


初春「だ…第7学区内の公園にいるんです……そ、それで……それで……なぜか…洪庵さんと一緒に……
……御坂さんが……御坂さんが一緒にいるんです!!」


黒子「な、なんですって!!??」


黒子「(洪庵博巳とお姉さまが一緒に………!?
一体……一体どういうことなんですの!??)」

…………

551美琴大好き:2011/12/31(土) 19:58:01 ID:QMOOmH.Y
とある公園

ザアアアア―――…

…………


美琴「さ…さっきから…い、一体……ど、どういうことなんですか……、洪庵さん…?
自分のことを犯人だと言ったかと思えば……突然私と戦いたい、だなんて……一体どういう……???」


洪庵「いいから!!今ここで、私とサシで戦いなさい、っていってるのよ御坂美琴!!

……私は……もう、なんの小細工もしない……!!もう誰にも弱い心だなんて言わせない…!!

能力者として……『電撃使い』として……人間として!!……どちらが勝っているのか……勝負よ、御坂美琴!!」


美琴「な、何を言ってるんですか、洪庵さん!!と、突然そんなことを言われても…
…私は…そんなこと……」


洪庵「…はん…!…なにを…!!何を甘っちょろいことを……御坂美琴!!
そんな甘さを残しているから、周りに付け入られる……それだけの力を持っておきながら、
その甘っちょろさが最高にムカつくのよ!!」


美琴「こ、洪庵さん……どうして……そんな…私は…」


洪庵「(…………)」

552美琴大好き:2011/12/31(土) 20:04:10 ID:QMOOmH.Y
洪庵「……そうそう……そういえば御坂さん…貴方にひとつ言っておきたいことがあるわ…
…今回の事件を通して気づいたことがあるんだけれど…

…あなた、ずいぶんと『くだらない』友達と付き合っているのねえ…」


美琴「……な、なんですって……?」


洪庵「ええと、なんだっけ?そう……初春飾利に佐天涙子、それに白井黒子…

…あなたが最も仲が良いのはこの3人みたいだけれど…
…そろいもそろって『くだらない』連中よねえ……

初春飾利は、電脳空間でしか実力を発揮できない、能力レベルも身体力も底辺のカスジャッジメント…

……佐天涙子はレベル0で、レベルアッパーにまで手を出し、学園都市中に迷惑をかけたクズの一人…」


美琴「んな……洪庵さん……!!あなた…」


洪庵「………、そして白井黒子はあなたのような『偽物のレベル5』を崇拝し、
事件では、頭に血が上り切って何の力も発揮できなかった盲目なゴミクズ…

…ははは!スキルアウト達の動きに放浪される3人を視るのは傑作だったわよ!!

アンタをつぶせないにしても、せめてあの3人くらい、ぶちのめすことができれば、
私の気も少しは晴れたかもしれないのに………ホント、残念だわああ…!!あはは……」

553美琴大好き:2011/12/31(土) 20:21:50 ID:QMOOmH.Y
美琴「…………、もう、いい……分かったわ……」ぱり……ぱり……


洪庵「…………」


美琴「アンタはもう……私が知ってる洪庵博巳さん、じゃあない……!!


例え、誰であろうと……私の『友達』を侮辱する奴は……絶対に許さない……!!!」


バリバリバリバリィィ…!!!


身体から強烈な火花を散らす美琴


洪庵「っぐ……
(な、なんて……なんてプレッシャー!!……これが……これが御坂美琴の全力……か…!)


洪庵「ふ……ふふふ……」


洪庵「………ああそう……やる気を出してくれて、うれしい限りだわ……全力でかかってきなさい……御坂美琴!!


私はもう逃げない………後輩の『電撃使い』ごとき……なんの小細工もなく、力でねじ伏せてやるわ!!!!



うおおおおおおおおおーーーーーーーーーーー!!!!!!」



美琴「あああああああああーーーーーーー!!!!!!」


バリバリバリバリバリイイイイイイィィィィィィィィィィ!!!!!!!


………………

554美琴大好き:2011/12/31(土) 20:23:13 ID:iMacFYS2
アッテンダントww

555美琴大好き:2011/12/31(土) 20:23:42 ID:iMacFYS2
誤爆さーせん…

556美琴大好き:2011/12/31(土) 20:28:18 ID:QMOOmH.Y
その同時刻

学園都市郊外

ドゴオオオオオオオン!!!

………

黒子「な、なんの音ですの!?今の爆発音は……!?……そ、それに…突然、街中が停電に陥っているんですの!?はっ!!」


黒子「爆発音は…第7学区の公園の方からでしたわ……まさか……まさか……お姉さまぁぁ!!」


全速力で公園に向かう黒子………


……………

557美琴大好き:2011/12/31(土) 20:29:07 ID:QMOOmH.Y
一旦小休止 また後ほど更新します

558美琴大好き:2011/12/31(土) 21:59:10 ID:QMOOmH.Y
…………
それから一時間後…


ざわざわ……

公園に集まるアンチスキル、ジャッジメントの面々と…
…一台の救急車両…


医療班「よーーし、搬入完了!」


洪庵「…………」


医療班「それじゃあ、出るぞー!!」ぶろろろろ…


負傷し、気絶した洪庵博巳を乗せ、公園を後にする救急車。


美琴「…………洪庵さん」


黒子「……………」

559美琴大好き:2011/12/31(土) 22:08:07 ID:QMOOmH.Y
………

黄泉川「決闘…??」


美琴「……ええ……洪庵さんが……突然、私と戦いたい……と、言いだし始めて……
わたしも……洪庵さんに黒子達をバカにされて……頭に血が上ってしまって……それで…」


黒子「(…………)」


黄泉川「決闘、ねえ……突然、学区内中に響き渡るような爆発音と、過去ない規模で停電が起きたと思って来てみれば…
…『電撃使い』同士でそんなことしてたなんてなぁ」


美琴「ご、ごめんなさい…まさかこんなおおごとになるだなんて……私…」


黄泉川「まあ、いいじゃん。結果的に逃亡犯を捕まえたわけだし…、
幸い、洪庵博巳の怪我も大したことないしな」


黄泉川「それにしても洪庵のやつ……相手がお前だったのもあるだろうが…これだけの規模の被害を出すなんて……想定外じゃん?

最初に奴を捕えたのがジャッジメントだったから、そのまま取り調べもお任せしたが……今後、洪庵博巳の取り調べは、アンチスキルの方で厳重にやった方がいいみたいじゃん?」


黒子「……めんぼくありませんの。一度とらえた洪庵を取り逃がしたのはワタクシの責任ですわ」


黄泉川「まあ、別に気にすることないじゃん……よし、それじゃあ、私たちもそろそろ行くじゃん

……それじゃあな」


……………

560美琴大好き:2011/12/31(土) 22:17:32 ID:QMOOmH.Y

……………


美琴・黒子「…………」


黒子「…………、それにしてもお手柄でしたわね、お姉さま……!
まさかお姉さまが逃亡した洪庵博巳と接触していましたとは…
…お姉さまが洪庵を下してくれて助かりましたわ。あのまま野放しにしていては……、

……、」


美琴「…………」


黒子「………おねえ……さま……?」


初春「し、白井さーーーん」


佐天「だ、大丈夫ですかあ!?」


黒子「初春に……佐天さんも…!どうしてここに……!!」


初春「はあ…はあ…どうしてもこうしてもありませんよ…!白井さんがまた、一人で突っ走ってしまわないかどうか不安で…
…あの後、白井さんを追ってきたんですよ!!」


佐天「私も……御坂さんと一緒に病院を出て別れた後………こっちの方からものすごい爆発音が聞こえてきたから……嫌な予感がして来てみたら…

……い、一体何があったんですか??」


黒子「実は………」



…………


…………

561美琴大好き:2011/12/31(土) 22:29:58 ID:QMOOmH.Y
…………

………こうして。洪庵博巳の引き起こした一連の事件は幕を閉じた。


事件の犯人が、あの『常盤台中学の生徒』ということで、
一時、学園都市の中で話題になりはしたが、それも長くは続かなかった。


その原因としては……自身の中学から犯罪者を出した、という事実の火消しに躍起になった常盤台中学の活動が大部分を占めるものの、
犯人の『洪庵博巳』の名が、かつてレベル5候補とまで呼ばれた『能力者』とは思えないほど……今や何の知名度もなく、人々の記憶に
残っていなかったことも幾分かあったのかもしれない。


話題に事欠かないこの学園都市の中で、事件はあっという間に風化の一途をたどっていった。

562美琴大好き:2011/12/31(土) 23:16:22 ID:QMOOmH.Y

…………


常盤台中学 食堂


婚后「…ホント、貴方達にも見せてあげたかったですわ!!御坂さんを襲わんとする暴漢どもをこの婚后光子がバッタバッタとなぎ倒すその雄姿を……!!ですわよね、お二人とも!!」


湾内「え、ええ…そうですわ」


泡浮「と、とっても勇敢でしたわ」


女子生徒a「へ、へえ…そうですの…す、すごいですわね」


女子生徒b「と、とってもお強いんですのね、婚后さんは……あはは…」


婚后「ええ!しかもそこに座っている白井さんは、まさにその暴漢どもに襲われようとしているところを
ワタクシに助けられたんですのよ!?ねえ、白井さん!?」


黒子「……………」


婚后「し、白井さん……?お――い…」


黒子「…………」


………

白井黒子には、この一連の事件の中で忘れられないことがある。
それは、御坂美琴が、事件の最後の最後で見せた『表情』である。

事件の中でレベル1になったときも、スキルアウトに襲われた時も、
全く動じず、普段通りに振舞っていた御坂美琴が……


洪庵と一対一で戦った末、御坂美琴が最後に見せた『寂しげ』な表情を…
…白井黒子は忘れることができなかった。


自分を落としめようとしていた犯人が、かつて低能力者だった自分のはるか先を行き、
強い憧れまでいだいていた洪庵博巳であることを知り……

さらには、今やその洪庵を遥かに凌駕する力を振るい、
彼女を下した御坂美琴の『心境』を、誰が推し量ることができるだろうか?

563美琴大好き:2011/12/31(土) 23:17:17 ID:QMOOmH.Y
だが、御坂美琴がその時を除き、そのような『寂しげ』な表情を見せることはなく
…事件後はすっかりいつもの御坂美琴に戻っていた。

そう……いつもの、強く、優しく、何事にも動じない御坂美琴に……

白井黒子は、そんな『いつも通り』の御坂美琴を見て、歯がゆさを感じると同時に、ある強い疑問を感じないわけにはいかなかった……

何が、御坂美琴をそこまで強くたらしめるのか、と。


……………

564美琴大好き:2011/12/31(土) 23:23:16 ID:QMOOmH.Y

…………


…………

それから数日後。

後日談 上条の寮


禁書「へー、それでとうまは要するに、今回の短髪の事件の中で、
なんの役にも立たなかった、ってことなんだね」


上条「い、いや……そ、そんな言い方しなくてもいーじゃねーか!!インデックス!
お、俺だって、必死で頑張って……そ、それで……それで……」


禁書「けど、話に聞く限り、とうまがやったことって、悪い男達から街中をうろちょろ
逃げ回っただけなんだよね。要するにとうま。それって、ただの役立たず、ってことに…」


上条「う、うわああああーーーー、や、やややめろインデックス!それ以上言うなああーーー!!」

…………

565美琴大好き:2011/12/31(土) 23:40:42 ID:QMOOmH.Y
アンチスキルの支部


鉄装「な、……なんですか…黄泉川先生……その書類の数字の羅列は……?」


黄泉川「例の事件で、御坂美琴と犯人の洪庵博巳がやり合った時に第7学区中が停電に陥ったじゃん?
……その復旧までにかかった被害総額だってよ…」


鉄装「う、うわあ……な、なんですかこの額は……これって…一体誰が誰に払うもんなんですか?」


黄泉川「知らねーじゃん、そんなことは!!
ったく、御坂美琴の奴、能力が元に戻ったのは分かったから、もう少し加減してくれねーと…
…全く参ったもんじゃん、アイツも…!!」


鉄装「ま、まあまあ……良かったじゃないですか…御坂さんの能力も元に戻って…
犯人も捕まったわけですから…」


黄泉川「…それで?その犯人は、今どうしてるじゃん?」


鉄装「え……?って、ああ、洪庵さんのことですか?
ジャッジメントから身柄を引き取ってからは、なんだか、取り調べにもずいぶんおとなしく応じてるみたいですよ?

一度、能力を使って、ジャッジメント支部から逃走した、っていう話だったから、もっと暴れるのかと警戒してたんですけど…」


黄泉川「ふーーん、そうか……あれだけの事件を起こした奴だから、もっとどうしようもないヤツかも思ったんだが…

…何か心境の変化でもあったのかもしれないなぁ……」

……………

566美琴大好き:2012/01/01(日) 00:01:28 ID:QMOOmH.Y
…………

とある喫茶店


初春「…取り調べの供述によると、かつて研究所からもらって、残っていた『サイコダウナー』で犯行に及んでいたそうです。
『サイコダウナー』自体はもう、生産中止の薬ですし…

…洪庵さんが所有していた薬もすべて回収しましたし………類似する事件の再犯はもうないと考えられますね」


黒子「あーーそーですの、良かったですわね…」


佐天「へー、そうなんだ。けど、初春。その洪庵って人、ずいぶんあっさりと取り調べに応じるようになったんだね?」


初春「そうですね、アンチスキルも取り調べはもっと難航すると踏んでいたみたいですけど…
少しは心を入れ替えたのかもしれないですね」


黒子「けっ、それは分かんないですわ。ただ単に、アンチスキルの取り調べにびびりあがって、供述してるだけかもしれませんし……」


佐天「(な、なんか初春……白井さん……機嫌悪くない……??)」ひそひそ…


初春「(実は…白井さん……取り調べ中に犯人の洪庵さんに暴行を加えてしまって……
固法先輩から謹慎2週間の罰を与えられてしまって…多分、それで…)」ひそひそ…


白井「よ、余計なことは言わなくていいんですのよ!初春!!!」

567美琴大好き:2012/01/01(日) 00:20:38 ID:QMOOmH.Y
佐天「あ、あはは……、と、ところで初春!…その、洪庵さんの話なんだけど…
…なんで最後の最後であんなことをしたんだろうね?」


初春「え?あんなこと、って、一体……なんのことですか、佐天さん?」


佐天「いや、だからさ初春…御坂さん相手に一対一で勝負を挑むなんて真似……

あの時、御坂さんがレベル5に戻っていたことくらい知っていたはずなのに…
どうして最後に、そんな戦いを挑んだんだろうな、って…?」


初春「それは………」


黒子「…………」

568美琴大好き:2012/01/01(日) 00:23:39 ID:QMOOmH.Y
黒子「……洪庵博巳もかつては、レベル5候補とまで呼ばれた能力者…
…その時に持っていたプライドを……完全には失っていなかったんでしょうね…

かつての『電撃使い』の頂点として持っていた強烈なプライドを…洪庵も事件の中で
少しばかり思い出したのかもしれないですわ」


佐天「なるほどねえ…
けど、それにしたってレベル5の御坂さんに一対一で勝負を挑むなんて真似、よくできますよね」


黒子「確かに、洪庵が最低の糞野郎だったことに変わりはないですけど、
最後の最後に『超電磁砲』にガチンコで勝負を申し出たことについては、認めざるをえないですわね」


初春「へえ……それじゃあ、洪庵さんが心を入れ替えて一から出直せば、
いつかまた『電撃使い』として帰り咲く日も来るかもしれないですね」


黒子「けっ、それはどーでしょうね。いずれにしても、『電撃使い』の頂点はお姉さまただ一人なわけですから、
洪庵なんかが割って入りこむ余地なんてどこにもないことに変わりなないんですの!」


初春「また……んもう、白井さんたら…さっきからそんな言い方して…性格悪いですよ?」


黒子「なーーに、言ってんですのよ初春!何であれだけの事件を起こした犯人の肩を、
ワタクシが持たなくちゃいけませんの!?まったく!!」


佐天「あはは……」

569美琴大好き:2012/01/01(日) 00:29:37 ID:QMOOmH.Y
佐天「あ、それはそーと2人とも!あとちょっとで、御坂さんの診察が終わる時間ですよ!」


初春「あ、ほんとですね、もうこんな時間!」


黒子「どうやらずいぶんと長く話こんでしまったみたいですわね…
では、そろそろ、病院へお姉さまを迎えに行きましょう、2人とも」


佐天・初春「ええ!」


喫茶店を後にする3人

………

570美琴大好き:2012/01/01(日) 00:51:04 ID:QMOOmH.Y
……………


……………


とある病院


病院の正門前から出てくる美琴。


美琴「ふう……」


佐天「御坂さーーん!」


美琴「あ、佐天さん!それに初春さんと黒子も!わざわざ迎えにきてくれたんだ!!」


初春「御坂さん…それで、どうでしたか!?診断の結果は!」


美琴「え?ああ、何の問題もなしよ!例の薬による後遺症もないし……それに…
ほら、この『身体測定』の結果見てよ!」


初春「ええっと…あ!『総合評価…レベル5』ですって…
…すごい…さすが…御坂さんですね!!


佐天「これで事件の起きる前の元の通りですね!いやーー、良かったですね!」


美琴「え?違う違う…総合評価のところじゃなくて…ほら、元通りじゃなんかじゃないわよ?」


佐天「え??」

571美琴大好き:2012/01/01(日) 00:56:30 ID:QMOOmH.Y
美琴「ほら、ここの能力のパラメーター、私、事件が起きる前よりほんのちょっぴりあがってるでしょ!?
私、今回の事件を通してほんのちょっとだけど、能力値が上がったみたいなの」


佐天・初春「え、ええええええーーーー!!!!」


佐天「の、能力値があがった、って……なんで、どうして!?一体何が起きたんですか、御坂さん!?」


美琴「え?なんでって……自分でもよくわかんないけど、この数日間で結構ガチで特訓し直したから、
勢い余って、元の能力値より上にいっちゃったみたい、あはは…」


初春「あはは……って……え、えええ!!そ、そんなことがあるんですかあ!!」


佐天「つい数日前まで元のレベル5に戻れるかを心配していたのに……
それ以上にパワーアップして返り咲くなんて……一体、どーなってるんですか御坂さん!!」


美琴「え、ど、どーなってるって……え、え?」

…………


黒子「(……………)」


黒子「(全く……どこまで底なしなんですの、お姉さま……)」

572美琴大好き:2012/01/01(日) 01:38:38 ID:QMOOmH.Y
黒子「(こんな風に…お姉さまは前に、前へと…進んでいくんですのね…
…今までも……そしてこれからも……


そう、誰よりも優しく…誰よりも誇らしく……誰よりも強く……!)」


黒子「(ですけど……)」


黒子「(ですけど…お姉さま…

…なぜお姉さまは、…御坂美琴は、ここまで強くい続けられるのか……

その答えは、結局見つからないままですのね……

一体……一体なぜお姉さまは………)」



佐天「………けど、ホント今回ばかりは参りましたよ御坂さん」


美琴「ええ?参った、って佐天さん?一体、どーいうこと??」


佐天「だって、今回ばかりは、流石の御坂さんもピンチだろうと思って、
皆で必死になって助けようと思ったのに…」


初春「ほんとですよ……たった数日でレベル5に返り咲くだなんて…
ビックリしちゃいました!」


佐天「そうそう……なんだか今回は、逆に御坂さんのすごいところをまざまざと見せつけられる形になった気がして……
一体どうしたら、そこまで強く生きていけるのかなって……逆にこっちがへこんじゃいましたよ!」


美琴「え?なーに言ってんのよ佐天さん!私の強さの秘訣なんて…
…そんなの、皆がいるからに決まっているじゃない!」

573美琴大好き:2012/01/01(日) 01:42:56 ID:xRLUnSps
佐天「……え?」


黒子「おねえ……さま?」


美琴「私がこの数日間でレベル5に戻ることができたのは、自分だけの力じゃない…
…いつだって私の味方をしてくれるみんなが……そう仲間がいるから……、

それが分かってたから、私は安心してレベル5に返り咲くことができた…!

そう……例え私がレベル1になろうが、どうなろうが……
私は…私は一人なんかじゃあない…

…それが分かってるから…私は心を折れることなく頑張ることができたんだから。

…皆がいてくれたから、私はずっと強く居られるんだから!!」


佐天「み、御坂さん………」


黒子「……お、お姉さま……」

574美琴大好き:2012/01/01(日) 01:48:00 ID:xRLUnSps
黒子「(…………、ああ……そうなんですのね……)」


黒子「(『超電磁砲』を……御坂美琴お姉さまを強くいたらしめているのは……

お姉さまに味方をする周りの人間…

レベル5としてではなく……『超電磁砲』ではなく……純粋に御坂美琴のことを
尊敬し、慕い、味方をする多くの人間が、

お姉さまの根底にある心の強さを支え……お姉さまを強くいたらしめているんですわ…)」


黒子「(そう……これが…お姉さまの強さの真髄……きっと…他のレベル5には持ちえない……お姉さまだけの……!)」


美琴「あ、そーだ、そういえば黒子」


黒子「……え?」

575美琴大好き:2012/01/01(日) 02:04:09 ID:xRLUnSps
美琴「………初春さんから聞いたわよ。犯人の取り調べのとき、
私のことを悪く言われたとき、相手を殴ってまで、本気で怒ってくれたんだってね」


黒子「…え?あ、ああ…そうですけど……そんなの、お姉さまの『露払い』としては当然のことで…」


美琴「私がレベル1になったときだって、校内で常に私のこと気にかけてくれて…

…やっぱり黒子は私のルームメイトね…ホント感謝してるんだから。
黒子がルームメイトとして私のそばにいてくれたから、私はここまで早く復活できたんだと思う」


黒子「ええ…い、いいいや……違いますのお、お姉さま、
そ、そんなこと、当然のことをしたままで………


って……え?」


佐天・初春「……え?」

………


美琴「ありがとね、黒子」


優しく、黒子を抱き寄せる美琴。

576美琴大好き:2012/01/01(日) 02:11:25 ID:xRLUnSps
初春「ちょ、ええええええーーーー、な、ななななにやってるんですか、御坂さん!!」


美琴「え、い、いやあ、今回はいろんな人に迷惑かけちゃったけど……
特に黒子にはいろいろ心配かけて迷惑かけちゃったから……これくらいいいかな……って…」


佐天「こ、これくらいいいかな……って…だ、ダダダメですよ御坂さん!!
いくらなんでも白井さんにそんな『大盤振る舞い』しちゃあ!!!」


美琴「お、大盤振る舞い、って佐天さん……って、きゃああああ!!」


黒子「はあはあはあはあはあはあはあはあはあはあ……」


初春「白井さんの息切れが激しくなってきています!!御坂さん!!
は、早くに、逃げてください!!!」

577美琴大好き:2012/01/01(日) 02:19:07 ID:xRLUnSps
黒子「ふひ……ふひひひ……お姉さまが…お姉さまがワタクシのことを
…優しく……抱き寄せてくれて……ふひひ…あ、もうダメですの…プツン…
おっねえええさまーーーーーーーーーん!!!!」

美琴に襲いかかる黒子!!


美琴「あーーーもうアンタはああ!!!
せっかく感謝してたのにアンタってやつはあああーーーー!!!!!
どりゃあああああああ!!!」


ビリビリビリビリビリィィィ!!!


黒子「ぎゃあああああーーーー!!!」


佐天「あーーあ、もう…白井さんたら…」


初春「ほんと……台無しです白井さん……
けどまあ、何はともあれ…
…いつものパターンで、これで一件落着………って、あ、あれ……?」


黒子「ふひ……ふひひひひひ……お姉さまぁぁ…」

ゆっくりと起き上がる黒子……

578美琴大好き:2012/01/01(日) 02:27:38 ID:xRLUnSps
美琴「え…ちょ……く、黒子……ななな…何よアンタ……いつもだったら…
これで『オチ』なはずなのに……な、なんでまだ、立ちあがってくるわけえ??」


佐天「ちょ……や、やばいです御坂さん!!白井さんが興奮しすぎて…
…いつもとパターンが違う感じになってます!!!」


黒子「ぶひ……ぶひひひ……お姉さま……!」


初春「いやああああ!し、白井さんが……白井さんがあ……
いまだかつて聞いたことのない奇声をあげています…!!
御坂さん!!今度こそ早く逃げてください!!」


黒子「お姉さまあ!!ぶっひいいいいいいいいーーーーー!!!」

再度、美琴に襲いかかる黒子


美琴「きゃあああああああーーーーーー!!!!!!」

579美琴大好き:2012/01/01(日) 02:42:09 ID:xRLUnSps
美琴「きゃああーーー!!ちょ、く、黒子!!やめ、やめなさいってばああ!!
ちょ、怖……!!いやあああ!!もう、追ってこないでええええ!!」


黒子「ぶひひひひ……いやですわお姉さま!!さあさ!!今日という今日は、
ワタクシの愛を受け取ってもらうんですのお!!!!!」


佐天「す、…凄い……白井さんが……あの御坂さんを完全に圧倒している…!!
レベル5の御坂さんを……完全に攻略しているよ、初春!!」


初春「ああもう……一度でいいから…白井さんのヘンタイ精神も思いっきり陥落してほしいです…」


佐天「う、うーーん確かにそうだねえ……初春、ヘンタイ精神を落とす薬がないかどうか…
…今度、木山先生に聞いてみたほうがいいかもねえ…」


………………

美琴「ちょ、……黒子、わか……わかったから……もう、これ以上…近づかないで…
い、いや……ちょ……や、止め…!!」


黒子「おっねええさまあああああああーーーーーぶっひいいいいいいいい!!!!」


美琴「きゃあああああーーーーーーーーーーーーー!!!」



…………

『御坂美琴の陥落』。

これは、『超電磁砲』御坂美琴の根底にある、『心』の強さのお話。

おしまい

580美琴大好き:2012/01/01(日) 02:45:51 ID:xRLUnSps
最後まで付き合ってくれた方、ありがとうございました。

上条さんとからんでふにゃーとかする美琴ではなく、『強い』御坂美琴をテーマにして書いたSSです。

よく原作や二次創作でないがしろにされがちな美琴の実力ですが、
もっといろいろな意味で評価されてもいいような気がします。

ホントはもっと短い話のはずでしたが、いろいろ寄り道してしまい、
長くなってしまったことをお詫びします。

長い間スレを占拠してしまい、申し訳ありませんでした、感想お待ちしてます。


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