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大河×竜児ラブラブ妄想スレ 避難所2
619
:
◆oLWU/inCrU
:2011/06/21(火) 20:35:24 ID:???
能登が「今のうちに済ませろ」とジェスチャーをすると、下級生たちは我に返ったように数メートル先の物置きへ、物音を殺して入ってゆく。
彼らが製図用の大道具を担いで立ち去るまでの間、能登はシャッター音で驚かさぬよう、少し距離をとってから二人の姿を携帯カメラにおさめた。
すぐさま悪友たちに『爆睡カップル:略してバカップル@校舎裏』なるタイトルで一斉送信。
昼休みは残り10分ほど。他の誰かがやってきたら、早速起こして一緒にいじり倒すつもりだ。リスク分散、賢い投資。
それまでもう少しだけ、二人に穏やかな微睡みを。
斜向かいのベンチに寝転がると、能登は持っていた短歌集を日除け代わりに開いた。
ぺらぺらとめくるうち、とある歌に目を止めてクスッと笑う(かわいくない)。
「……『プレンソーダの泡のごとき唾液もつひとの傍に昼限りなし』……ねぇ。」
刹那の恋を詠んだ歌だが、目の前のこの二人には、“昼”のような明るさと暖かさが、永遠に続くことだろう。
何故なら、高須は本当に良い奴で──タイガーはその良い奴に惚れた女の子なのだから。
「……でもさ、妬けちゃうよ高須。妬けちゃうよ。」
いつかは自分も、こんなふうに誰かさんと手を取り合ったりできるのだろうか。
気の強い澄まし顔がちらっと脳裏に浮かび、思わず溜め息をつく。
どうやら先は長そうだ。
「あっいたいた! 能登っち〜〜〜!」 校舎の裏窓から、メールを見たらしい春田が空気を読まない大声でこちらに手を振ってくる。
「高っちゃんとタイガーまだ寝てる〜!?」
──馬鹿!シーッ!シーッ!!
慌てて合図をするも既に遅し。竜児が煩そうに肩を震わせて。
仕方なく冷やかしの文句を考えながら、能登はその目蓋が上がるのをニヤニヤと待ち構えた。
《了》
叙情性がなくなっちゃうのでボツにしましたが、能登のままでも良かったかな…?すまん能登。
気になると言ってくれた方に捧ぐ。ありがとうございます!
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