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大河×竜児ラブラブ妄想スレ 避難所2

39とらドラ!で三題噺 ◆Eby4Hm2ero:2009/11/16(月) 04:58:18 ID:???
 気づけば着ぐるみは消えて、向かい合って対峙する大河と『大河』。
 黒いドレスだけの大河。白いコートに赤いマフラーをした『大河』。
「……あんた、誰よ?」
『わかってるくせに』
「……」
『今度は私から聞くわね……なんで逃げるの?』
「……逃げて、なんて……」
『逃げてるじゃない、ずっと。竜児には逃げるなって言ったくせに』
「っ!」
 その名前が突き刺さり、大河は思わず胸を押さえる。
『ほら、そんなにつらいんだから、言っちゃえばいいのに』
「……駄目よ」
『何で?竜児なら受け入れてくれるわよ、きっと』
「絶対に駄目。竜児が好きなのは……みのりんだもの」
『でも、みのりんは竜児をふったじゃない』
「それは……きっと、みのりんは勘違いしてて……」
『だから、勘違いじゃないでしょ?私は竜児が好きなんだから』
「……言うな」
『告白しちゃえばいいのよ。きっとみのりんも祝福してくれるわ』
「言うなぁっ!」
 何時の間にか手の中にあった木刀を『大河』に向けて振う。
『強情ねえ。竜児に告白して、幸せになって、何が悪いっていうのよ』
「幸せに、なんて、なれないっ!竜児を、苦しめて!みのりんを、傷つけて!
 そんなの、絶対、絶対っ!」
 ぶん、ぶん、と振われる木刀を、『大河』はひらりひらりとかわす。
「竜児は、みのりんと、一緒になって! 二人は、本当に、幸せに、なるんだからっ!」
『それで、私はどうなるの?』
 すぐ後から耳元に囁かれる声。大河は振り向きざまに木刀で横一閃。だがそこに『大河』の姿は無く。
 ただどこからともなく声だけが響く。
『竜児もみのりんも居なくなって、私はまた一人ぼっち。それでいいの?』
「うるさあぁぁぁいっっっ!」

 自分の絶叫で目が覚める。
 ベッドから身を起こし、肩をぎゅっと抱き、うつむいて唇を噛み締める。
 だがそれは、ほんの束の間。
 大河は決然と顔を上げる。
「いいのよ……私は、強くなるから。なってみせるから」
 そして、ただ一人で立ち上がる。


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