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大河×竜児ラブラブ妄想スレ 避難所2

24虎注7/7+1 ◆wVNPBvxl56:2009/11/05(木) 08:12:07 ID:???
「…………す……好き、な、人が……いる」
「おうっ!?」

 竜児はしゃがんだ姿勢のままよろめき、それでも尻餅は死守し、勢いで立ち上がる。背中にぶつかった電柱に
そのまま寄りかかり、身体を支える。
 竜児が衝撃を感じている間に、北村はといえば、

「くくく……」

 泣いていた。

「お、おい、北村!? 大丈夫か!?」
「大丈夫なわけがあるかあっ!」

 泣き顔のまま立ち上がると、鞄を放り捨てスクワットを始める北村。高ぶった感情の対処が体育会系っぽい。
竜児の前で北村の泣き顔がすごい勢いで上下する。
 気持ちが悪かった。

「……大丈夫か?」

 竜児は改めて、頭は大丈夫かという意味で訊ねた。

「ダメだ!」

 北村はあくまで男らしかった。

「脱ぐしかない!」
「脱ぐな」

 学ランのボタンに手をかけた北村の頬を、竜児は力なくぺちゃっと叩いた。

「ダメだダメだダメだ、ダメだーっ!」

 社会的に致命傷を追うことは思いなおしたが、頭をかきむしる北村。狂乱の体である。

「高須竜児!」
「はい!」

 クラス委員は定規のようにまっすぐ親友の凶相に指を突きつけた。端から見れば正義感が不良の非行を
見咎めたかようだった。しかして優等生である竜児はついいい返事を返してしまう。

「逢坂大河が好きか!?」
「はい! ……ってあれ!?」
「よろしい!」

 北村の眼鏡は夕焼けが映りこんでいたが、竜児にはその下の熱く燃える目がありありと見えた。
暑苦しい男である。
 暑苦しい男に戻ったのだ。
 告白してくる――吐き捨てるように宣言すると、北村は元来た道を駆け戻っていった。一路、学校へ。
 竜児はぽかんである。何が起こっているのか理解するまでにしばしの時間が必要だったが、
自分が何か親友に重大な影響を及ぼしたことは分かった。逆に北村は、勢いで竜児から本音を引っ張り出して行ったのだった。

「はい……って」

 やがて一人歩き出した竜児は、スーパーの特売を思い出した。動揺はしていても、衝撃を受けても、
何があろうと安くておいしい晩御飯を作るのが竜児の使命である。
 きっと、大河も食べにくるのだろうし。



*


普通に分母間違えたです。


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