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大河×竜児ラブラブ妄想スレ 新避難所

72◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/18(木) 20:20:59 ID:???
「そんな顔するな」
 竜児はそれでも微笑んでくれる。竜児の我慢を大河は勘違いして、ドジな早合点して、変な難癖に付き合せたのに。
「嫌われたなんて思ったのか、バカだなおまえ……」
 バカと言われて、やっと大河の気持ちは少し軽くなる。竜児は頭を撫でてくれて、大河の額にキスしてくれたから、やっと大河も唇をむにゅむにゅ波に結んで、微笑むことができる。やっぱりこのひとが世界で一番、私を上手に可愛がってくれる、って思う。
「もっといっぱいキスしたかったよ、大河。おまえのに」
 大河はつい竜児の唇を見てしまう。思い出して、すぐにへその下がずきずきと甘く疼き出す。顔がほてって、つい鼻息を漏らしてしまう。
「おまえはどこもかしこも可愛くて……可愛すぎて、俺にはもったいないくらいだ」
 はっとして、大河は瞳を大きくする。せっかく竜児が止めてくれたのに、また涙があふれてしまう。なんて泣き虫。
「そんなことない! 何度言ったらわかるの!? 竜児じゃなきゃだめだもん! 竜児じゃなきゃ、私……っ!」
 大河はとうとう絶句してしまう。いっぱいいっぱいいっぱい伝えたいことがあるはずなのに、胸につかえて出てきてくれない。どれも的外れに感じてしまう、あいまいな言葉の雲みたいなところから、ようやく思い浮かんだことを、大河は唇をとがらせて、ひとつ呟くのがやっと。
「……何度もなんども好きになるの、竜児だけだもん……」
 竜児は涙で頬にはりついた大河の髪を指で梳き取って、親指で目元を拭ってくれる。
「あんまり泣くな、頭痛くなるぞ」
「あんま泣かせんな、竜児のバカ」
 言って、悪口だけは快調なのに、って、大河は思う。そして思いつくのはぜんぜん関係のないことばかり。
「ねぇ竜児。のど渇いた」
「おう、そりゃそうだろ。お茶とってやる」
 そうしてよつんばいになってペットボトルに手を伸ばした竜児を見て、また大河はそれとあまり関係のないことを思いついたから、言ってみる。
「あのね、竜児」
「おう」
「ゴムつけて、していいよ」
 竜児の手からペットボトルが落ちた。

(11章おわり、12章につづく)


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