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大河×竜児ラブラブ妄想スレ 新避難所

293◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/07/09(木) 23:07:32 ID:???
「りゅ、りゅう、じ……っ」
 竜児は歯を食いしばって、静かに喘いでいた。
 すべての殺戮に勝利して、周囲を埋め尽くす亡骸をひと眺めする、勝ち誇った獣の中の獣のような目をして、薄暗い部屋のぐるりを見渡して。
 そんな目のまま、大河の瞳に目を落とす。
 そんな目のまま、優しい光を宿してみせる。
 月光の中、凄まじく、美しく、
「来たよ、大河。来た」
 とだけ、言う。
 ふたたび勝利した獣となって、来てくれた竜児。
 大河は痺れてしまう。
 なんて凄まじいのだろう。
 なんて美しいのだろう。
 これがこのひとの絶頂なのだ。
 私の竜児の、絶頂なのだ。
「じき射精する。おまえの舌をくれ、大河。俺に射精されてイっている、おまえの舌を吸いたい」
 こんなものまで、奪われるのだ。
 そんなところまで、奪ってくれるのだ。
 最高の男。
 嬉しくて、とろけて。
 来てくれた竜児を迎えるために、すべてを奪ってもらうために。大河はそっと桜色の舌を竜児に捧げた。
 大河の絶頂が来る。



 絶頂する大河の舌を吸いながら。
 絶頂する大河の穴めがけて最期と尻をふりたくる。
 すでにスイッチは入っていた。
 竜児は瞬時に高まっていく。
 俺の涙を、おまえに注ぎ込むのだ。
 俺の血を、おまえに注ぎ込むのだ。
 獣のように腰をぶつけて、なおかつ愛しいと思うおのれを、どうすればよいのか。
 俺は、魂は、どこにあるという。
 どきどきと鳴る心臓も足りはしない。
 俺の心臓を手に取り出して、大河の心臓にのめり込ませても。
 くっつけ、こすりあわせても足りはすまい。
 なにも及ばない。捧げ足りない。
 だから俺はせめてと、涙を、血を注ぎ込むとでも。
 大河。
 大河。
 妹のように思った女だった。
 娘のように思った女だった。
 そして今は、やはりどんな言葉も及ばない。
 酔った大人の女の声だろうか、窓の外、誰かが遠くで大きな笑い声でわめいている。
 苦しくてたまらない。
 苦しくてたまらないと、大河も瞳をきつく閉じる。
 苦しくてたまらないと、大河も声をあげる。
 大河の目蓋の上に結ばれた雫は、俺の汗か、おまえの汗か。
 美しいおまえ。
 俺の女。


 いま、俺の涙が、大河の中に。
 俺の血がおまえの中にあふれる、と竜児は思った。


(この章終わり、16章につづく)


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