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大河×竜児ラブラブ妄想スレ 新避難所

188◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/26(金) 20:38:12 ID:???
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 泣きながら、震えて。ぎこちなく、歯も閉じて。
 初めての時よりも、よっぽど初めてするような、竜児のキス。
 その唇に、大河もまた蕾と閉じた薔薇の唇を捧げる。逢わせる。
 潤いも無く荒れた竜児の唇が、途方もなく愛おしい。
 きっと私のために、格別に、喘いで、干からびて、割れた、竜児の唇。
 愛しています。
 愛しています。と。
 大河は自分の唇に想いを込めて、震えるその唇に届けようとする。
 やがて離れれば、微笑み。
 竜児のこわい、優しい目。こわくて、穏やかな目が、大河の魂を撫でる。
 愛を口にすべきだろうかと、大河は迷いながら薔薇色の唇を、そっと開く。
 その唇を竜児に吸われて、おねだりと思われたのだと気づく。
 今度はやらしいキスをしようねと、竜児の舌が誘うから。
 大河も桜色の舌を出して、捧げようとして。


 キスが魔法を解くと、物語は言う。


 その舌が、お砂糖になる。
 唇が、頬が、鼻が。
 目まで届いたとでもいうかのように、大河は瞳を大きく見開く。星を振るわせる。キスの、最中なのに。
 はたして。竜児も細い目をこれでもかとばかりに見開いていたのだ。
 竜児も、なの?
 お砂糖へと変わっていく波は止まらない。変化の震源は、もうひとつ。
 竜児の熱くて硬い肉をきつく包む大河の肉が、お砂糖へと変わる。途端に甘く甘くとろける。
「あっ!」
 大河はとうとう声を漏らす。瞳が甘い涙の雫をこぼす。
 腰が、のどが、ももが、胸が、すねが、腕が、足が、手が、お砂糖になっていく。
 気づけば、指の先、髪の毛の先までもが甘くなっていた。
 お腹の底、へその下に、とろけた砂糖が流れ込み、ふたたび流れ散る、濃くて甘い疼きの溜まりが現れる。
 ずきずきとそこが激しく疼く。
「あっ! あっ! あっ!」
 止められない声は、溶けて吐息となった砂糖の欠片だったのだ。
 竜児。
「り、りゅうじ……っ」
 私をお砂糖に変える、特別なひと。
 竜児だけにとろける、お砂糖の私。
「たっ、大河……おまえの中、熱くて、キツくて……とけそうだ……っ! へ、平気なわけが……っ!」
 無かったのだ、平気なわけが。
 平気なわけなど。
 大河の唇にまで振り落ちてくる、竜児の汗。
 桜色の舌を出して舐めてみれば、やはりしょっぱいのだ。でも、これは、きっと。
 お砂糖になった、竜児の雫。
 竜児も、なのだ。
 きっと大河だけにとける、お砂糖の竜児。
 竜児をお砂糖に変える、特別な私。
 嬉しい。
 嬉しい。
 私たち、こんなにくっついて。
 とうとう、つながっていて。
 平気なわけなど、無かったのだ。
 キスが魔法を解くと、物語は言う。
 キスが魔法を解いたのか、それともキスが魔法をかけたのか。大河にはわからない。竜児にも、きっとわからない。
 けれど、きっと、何が解けたのかはわかる。
 痛めないようにと思う竜児の気持ちが、痛がらないようにと思う大河の気持ちが、解けたのだ。
 心から身体が取り戻されたのだ。
 今や大河は、身体じゅうが甘かった。指の先まで甘いのだった。性器とそうでないところの区別など無かった。それは甘やかさの濃淡のようなもので、竜児に触れたところだけが格別に甘い。つながるところをひとが性器と呼ぶのだとしたら、竜児が触れたところは、そこがどこであろうと、大河の性器なのだった。だから。
 キスが途方も無く気持ちいいのだ。
 撫でられればそこが甘くなるのだ。
 乳を吸われるだけで絶頂しだのだ。
 つながるところは、身体ですらなくても、言葉でさえも、性器なのかもしれない。だから。
 可愛いと言われて震えたのだ。
 命令されて絶頂したのだ。
 ただ竜児だけが、大河のすべてを性器に変えることができる。
 ただ竜児だけに、大河はおのれを変えることを許したのだ。
 それを、好き、という。
 竜児、好き。
 竜児のことが、好き。
 私は竜児のことが好きなの。
 がまんできない。


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