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大河×竜児ラブラブ妄想スレ 新避難所
126
:
◇eaLbsriOas
◆dvuHYisf.g
:2009/06/20(土) 20:53:04 ID:???
「はっ! はっ!」
伝わる。痛みがある。竜児は歯を食いしばってこらえる。大河にもらった真剣で、弱る心を斬り伏せる。鼓動は高鳴り、鼻息を荒くする。
「大河……息を吐いて……」
出したためしの無い汗が竜児の額に結ぶ。すぐに雫となって、顎まで滑って大河の白い腹に落ちる。竜児は固唾を呑んで、大河が息を吐くのを読んで。
また進める。
「はっ!」
大河の吐息が跳ねる。痛い。辛い。
おのれが杭か、針になったように竜児は感じる。虫を……美しい蝶と刺し止めるピンに。一切のロマンも無く、ただ酷薄な認識として、そう感じてしまう。
そこは狭い。そこは熱い。大河の中に挿し込んだおのれから、幻のように大河の鼓動すら感じられるような気がする。幻ではないのかもしれないと、大河の小さな腹を見る。心臓までわずか20センチもあるか知れない。それを刺し止める……馬鹿なと首を振る。怖気づきそうになるのを真剣で払って、返した刀を大河に届ける優しい声に変えてみせる。
「息を吐いて……大河……息を吐いて」
「はっ、は……りう゛じ……」
痛む声とも違う、吐きしぼるような妙な声。見れば、
「……た、大河?」
はたして大河は顔面蒼白。いっそ青いほどで、
「も゛、も゛う゛、はげない゛……」
もう、ハゲない……もう、吐けない、か?
「馬鹿っ! 吸っていいんだ! 吸え吸え! 息しろ!」
「い゛い゛の゛? ……っすー……うう……ううう……うううううう」
「吸ったら……吐くんだぞ? 忘れるなよ? 吐けよ?」
薄い胸も小鳩のように膨らませて、大河は竜児を見てコクコクと。
「……うっ。っんはああああ〜〜〜〜っっっ! すうっっっ、はーっ! ふいーっ。はぁ……助かったんだぜ、竜児……ぐっじょぶ……」
助けても、グッジョブも、ねえだろと。しかし。
こいつは、ほんとに……竜児は思わずにはいられない。こいつは、ほんとに、こいつは、ほんとに、こいつは、ほんとに……。吹き出そうになる笑いを、折れた真剣の最後の仕事とばかり、なんとか斬り伏せて。切られた欠片を微笑みにして。
「よく、頑張ったな、大河」
言ってやる。大河がどれだけお馬鹿でも、それは本当なのだから。
だから竜児は大河を撫でてやりたい。右手を勃起から離し、さしのべて。なんともいえないいい笑顔でニコニコしている大河が、さあ撫でれ!とばかりに、あごを引いてつむじをその手に寄せるの見て、竜児は気づいた。
「あ、やべ……手……」
気づいて、右手のひらを見る。勃起はつかんでいたけれど、見た目に汚れは無い。見た目、には。
「汚れちゃ、いねえけど」
「じゃあ気にすんな。気にしない。許可する。さあ、この頭を撫でるがいい! 撫でろ!」
「はいはい……」
お馬鹿な上に偉そうで、でも痛みに耐えてよく頑張った大河の頭を、竜児だって感動して、撫でてやるのだ。
「返事は一回っ!」
大河は叱るのも上機嫌な声音。
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