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大河×竜児ラブラブ妄想スレ 新避難所

100◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/19(金) 21:05:13 ID:???
  12

「うっふ〜ん」
「……」
「あっは〜ん……」
「……」
「りゅ〜うじぃいいいいん……どう、上手くいった?」
「……いや、だめだ。これもう使えねえな……」
 がっくりと竜児は肩を落とす。ついでといってはなんだが股間の手乗り竜児もしょんぼりしている。そんな竜児の手には裏も表も無くぐにょぐにょと丸まって使えなくなったコンドーム。これで2個目であった。
 ゴムなんて当然のごとく今まで一度も着けたことなどない絶賛童貞中の竜児である。
 ゴム着きで挿入して良い――大河の許しをついに得て、竜児はドキドキワクワク、意気揚々と、装着すべく箱を開け、はやる気持ちを抑えながらしっかり説明書を読んだ。それでもその時までは股間のミニ竜児だって意気揚々としていたのである。ところが。
 袋を切ってゴムを手に取り、竜児がいざ勃起した自分のモノへと乗せてかぶせようとすると、なんだか上手くいかないのだった。上手く着けられないから萎えるのか、萎えるから上手く着けられないのか、とにかくと焦れば焦るほど、萎えてしまって失敗する。後に残るゼリーでべたべたするゴムの情けない残骸がまた、おのれ自身のさまを思わせて、竜児にはひときわ物悲しい。
 そこで「よし、私もひと肌脱ぐわ!」と協力を申し出たのは、ひと肌も脱ぐものとてないまっぱの恋人、大河であった。「私の性的魅力であんたのおちんちんを勃起させ続けてあげる! それはもうビンビンにね!」と、恋人の口から聞くにはいささかキツい表現ではあったが、それでもそんな大河の気持ちに竜児は素直に感動していた。「おう、頼んだぞ!」なんて、竜児も元気に応えたのだった。
 そして、その結果が、さっきの「うふ〜んあは〜ん」なのだった。棒読みではないにせよ、そんな如何ともしがたく紋切り型のヨガリ声を上げながら、竜児の前で大河がとるポーズもまた、どこかのギャグマンガにでも出てきそうな紋切り型のセクシーポーズ。この上さらに大河の性知識の仕入先まで心配することになった竜児である。
 こいつのする「協力」ってそういえばそんなだったな……と、お互いに別の恋を応援しあっていたあの頃の大河クオリティを思い出す竜児は感慨もひとしおだが、そんな感慨では当然、勃起しないのである。今や大河と相思相愛、大河にメロメロ(つられて紋切り型)の竜児だから、やばいエロ人形みたいになっている大河を見ても、こいつすごく可愛い、くらいは思う。写メで仮撮りしまくりデジカメで永久保存したいとも思う。思うが、それもやっぱり勃起の方向からはななめにズレているのだった。
「……なあ、大河。協力してもらっているところ悪いんだが、せめてその『うふ〜んあは〜ん』だけでもなんとかならないか?」
「なによ。私にこんな恥ずかしいことさせといて、その上注文するって言うの? あんた何様のつもり? 婚約者? 恋人? 私のご主人様?」
「おう……『様』はともかく、だいたいそこらへんではあるようだぞ」
「ちっ……どうすればいいわけ」
「本当にありがたいと思ってるんだ、大河。だからそうヘソを曲げるなよ……なんていうか、いつものおまえの可愛い声でいいんだが」
 竜児の言った「可愛い」の言葉に律儀にふるふるして、でも大河は不服そうに言い張る。
「じゃあさっきのでいいんじゃない」
「おまえは『うふ〜んあは〜ん』なんて言ってなかったぞ……?」
「そんなこと言われたって、よくわかんないもん」
 言って、大河は薔薇色の唇をつんと蕾にとんがらせる。


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