したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

生徒会の一存のエロ小説を創作してみるスレ part13

517K ◆v4XtHYlfYY:2013/05/10(金) 04:20:21
「杉さ……け、鍵?」
「俺が――俺達が、貴女の居場所になりますから」
 『居場所になる』――それは、リリシアさんが初めて俺達の方へ手を伸ばしてくれた言葉だった。
「俺は自他共に認める度し難い変態だし、節操もないけど――だからこそ、沢山の女の子を」
「……約束、ですわよ?」
「はい。俺とリリシアさんとの約束です――じゃあ、約束を誓うキスでもしましょうか!」
「なっ!? い、今わたくしは確かにキスしようと思ってましたけど、それはあくまでその場の雰囲気に導かれた結果であって言葉に表すものでは――んむっ!?」
 とやかく五月蝿いリリシアさんの口を、不意に自身の口で塞ぐ。
「んっ、む、う……ちゅ、む……」
 自分でも、何故この様な行為に走ったのかは分からない。無論、美少女が唇を差し出していれば迷わず猪突猛進を心掛けているつもりではいるが――今のキスだけは、俺の意志とは何かが違った。まるで、吸い寄せられる様な――
「む、んぅ! んっ……ちゅぅ」
 リリシアさんの後頭部を首に回した腕と掌で固定しつつ、唇と唇をぴったりと重ね合わせ、密閉する。リリシアさんどころか俺まで呼吸が辛いのだが、それでもこのキスを止める気は起きない。
「んっ、んむぅ! ちゅむ、むぅ、うぅ……っ!」
 酸素を求めて逃げ惑うリリシアさんの舌を執拗に自身の舌で追い回し、その舌先から水分を奪う様に強く吸い上げる。
「ちゅ、ぅ。れる、んっ……はぁ……す、杉崎鍵! ちょっと、その……レディに対するキスが紳士的ではなくてよ?」
「うっ……すみません、リリシアさん」
 謝罪の言葉を述べ、頭を垂れる。ハーレムの王が何とも情けない光景ではあるものの『謝るべき所で謝ることが出来る男はモテる』というジンクスがあるという話だ。
 俺の猛省に肩を竦めると、リリシアさんは問いを継続する。
「杉崎鍵。……ど、どうしてこんなことを? いつもは――あっ! いや、そんな頻繁にはしてませんのよ!? けど、ほら……わたくしとキ、キスする時はもっとこう……優しいエスコートだった筈ではなくて?」
「それは、その……どうしてでしょうかね? 何だか今のリリシアさん、シてる時よりも可愛くて……つい身体が勝手に――リリシアさん?」
「…………。……もう一回、だけ」
「へ?」
 腕に力を込めたかと思えば、リリシアさんは抱き着きつつも俺の胸板に顔を埋める。
「だ、だから……『今のキス』のことですわよ。『もう一回してあげる』と申しているのですわ!」
「それ、自分がして欲しいだけなんじゃ……俺が『したくない』って言ったら、どうしますか?」
「っ……あ、貴方の意見なんて……どうでも、良いのですわ。あむ、ちゅ……ちゅ、れる」
 羞恥心から顔を朱色に染めたリリシアさんが、何とも可愛らしい『デレ』を見せてくれる。勿論ハーレムの王として、この申し出を断る理由はない。

 筈だった――

「待ちなさい藤堂リリシア! 何ちょっと良い雰囲気に持ち込んでるの!?」
「あら、私達を差し置いてキー君と……これは、お仕置きが必要みたいね?」
「モテる男は辛いな、鍵。でもそうやってすぐ優しくしちまう所――あたし、出会い頭に殴りたくなっちまう程愛してるぜ!」
「酷いです杉崎先輩! 真冬は……真冬は、中目黒先輩を必要としない杉崎先輩なんて嫌です!」
 咄嗟に唇同士を離すも、間を引く銀色の糸が今までの行為を物語っており――乱入して来た四人の顔が、嫉妬とは別の何かを交えたとんでもない顔になっていた。
「やれやれ、嫉妬ですか? 全く皆可愛いな――」

『杉崎(キー君)(鍵)(杉崎先輩)はとっとと料理を作りなさい!(作れ!)(作って下さい!)』

「…………。……助けて、リリシアしゃん」
 妙に理不尽な後半二名の言葉に涙を流しつつ、土下座外交も辞さない想いでリリシアさんに悲願を行う。が、しかし――
「自分が蒔いた種ですのよ? 頑張って下さいな――ハーレム王さん?」
「ですよねー」
 これもモテる男が背負う因果なのか、笑いを零すリリシアさんに何とも手痛い返しを喰らってしまう。
 『今度こそ本当に倒れてしまうかもしれない』などと心中で一抹の不安を抱きつつ――俺と俺のハーレム達は、真昼の情事へと更けて行った。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板