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本スレに書き込めない職人のための代理投稿依頼スレ

976R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA:2011/05/29(日) 15:09:45 ID:.jmCVDEE
『おい、何なんだ!』
『分からない。だが、あの奥に何かが居る・・・くそ、幼体だ! 幼体の群れが出やがった!』
『私達にも見えています! 砲撃が来る!』
『射線上の連中、こっちの考えは通じているよな? 其処を退け、撃つぞ!』

無数に交わされる念話、それらの内容。
やはり其処彼処で、味方間での意識共有が発生しているらしい。
そして、外殻上より放たれる、無数の魔導砲撃。
それら全てが青白い光を放ち、Sランクの砲撃魔導師ですら在り得ない程の、魔導兵器による砲撃にも匹敵する魔力の奔流となって、敵性体群へと襲い掛かる。
更に数秒後、着弾した砲撃が連鎖的に炸裂。
信じ難い範囲での魔力爆発が、有機構造体すらも細分化してゆく。
その光景を前に、ヴィータは堪らず叫んでいた。

「何なんだよ、これは! アタシ達に何が起こってるっていうんだ!?」
『知らねえよ! クソッたれ、身体が魔力炉にでもなった気分だ!』
『敵性体、更に接近中・・・駄目です、多過ぎる!』

魔力爆発によって殲滅された幼体群。
だが構造体の奥からは、更なる敵性体群が迫り来る。
その総数は、これまでに撃破した敵性体の総数、それすらも上回るだろう。
バイドが有する、無尽蔵の模倣能力。
その脅威が、眼前へと迫り来る。
R戦闘機群は2機が撃墜された事により、バイドと此方を潰し合わせる方針へと移行したのか、何処かへと消え事態を傍観しているらしい。
魔導資質が強化されているとはいえ、既に状況は生存者の手による対応が可能な範囲を逸脱していた。

『退却だ! 総員、ベストラより離脱しろ!』
『それで何処へ行けっていうんだ? ウォンロンはどうした、外部からの救援は?』
『ウォンロンは後方より出現した敵性体群と交戦中、外部艦隊による救援は絶望的だ!』
『おい、聞いてなかったのか? 向こうは駄目だ、挟み撃ちになってしまう!』
『それなら何処へ!?』

ヴィータは、ハンマーフォルムとなったグラーフアイゼンを肩に担ぎ、深い溜息を吐く。
彼女は、疲れていた。
これからどうすべきかと思考し、主の許へと戻ろうかと思い立つ。
事態が好転する様子など無く、この場を生きて切り抜けられる可能性は限りなく低い。
ならば最後くらいは、はやてと共に在ろうかと考えたのだ。
だが、その思考は思わぬ声によって中断する事となった。

「随分と悲観的な考えですね、副隊長」

背後から響いた声に、ヴィータは咄嗟に振り返る。
其処に、彼女は居た。
無重力中に漂う、赤味掛かった栗色の髪。
右手には拳銃型のデバイス、白と黒の配色が施されたバリアジャケット。
醒めた様に此方を見つめる、紺碧の瞳。

「気弱になっているんですね。似合いませんよ」



嘗ての部下、ティアナ・ランスターが其処に居た。



「ティアナ、お前・・・」
「ああ、キャロから聞いているんですね。御蔭さまで無事、戦線に復帰できました」

ヴィータの声に対し、身動ぎすらせずに答えるティアナ。
彼女の素振りに重傷を負っている様子は無く、キャロから聞かされていた負傷は既に完治しているものと思われた。
だが、それとは別の違和感が、ヴィータの胸中へと生じている。




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