したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

SS練習スレ2

89シンの嫁774人目:2011/11/06(日) 11:14:05 ID:2sXJoTtE
「これ・・・もしかして服? パイロットスーツ?」
布を広げてみると、それは首から足元まで覆えるサイズの全身タイツスーツだった。
「これを・・着ろという事か?」
ここでシン達は一つ勘違いをする、言うまでも無いかもしれないがシンとレイはMSパイロットだ。だから全身を覆うスーツと聞けばパイロットスーツがまず思い浮かぶ。そしてパイロットスーツには全身を機密できるスーツともう一つ必要な物が有るのだが、ケースの中にはそれが影も形も無かった。
「どうでも良いけどヘルメットどこ?」
「何処にも無いな」
そうヘルメットだ コレが無ければ宇宙ではMSの気密が破れればそのまま窒息死するし、宇宙で無くとも高速で動くMSのコクピットの中で派手に頭や体をぶつける危険性が有る為、ほぼ全てのMSパイロットはパイロットスーツとヘルメットを被る物なのだがケースの中にはそれが無かった。だからコレをパイロットスーツだと思っている二人はヘルメットが無ければ、この服を着ても意味が無いと思っているのだ。まぁ何事にも例外は有り、パイロットスーツやヘルメットを被らないMSパイロットも居るにはいるが。
「コレまた良く出来てるねぇ」
男性の言う通りそのスーツは良く出来ていた。サイズはピッタリだし、丸い金具が取り付けられている位置は完全な左右対称。おまけに糸のほつれ一つ無いという状態だ。
「でどうする? 着る?」
一応レイに着るかどうか聞くシンだったが、レイはこれを一蹴に伏せた
「意味不明な部屋に意味不明な玉に意味不明な文章、そしてその玉の中で全裸で熟睡した男がいる そんな部屋で誰が何の為に用意したかも分からん服など誰が着るか」
「だよなぁ」
そういうとレイと男性は服と靴を出しっぱなしにして、シンは服と靴をケース内に戻してケースを閉じた。
「じゃ 取り合えずこの銃が本物かどうか、試してみようぜ」
ここでシンが先程玉が展開してから、持ちっぱなしだった小型の銃を構えた。
「これ・・・本物か?」
「やっぱりオモチャじゃね?」
「それにしては重いし良く出来てるけどね」
確かにオモチャにしては良い造形をしているし、手に持った時に感じる重量感は、正に本物の銃のそれだ。
「どうやって確かめる?」
「それはやっぱ一回撃ってみないと」
まぁこの銃が本物かオモチャかは試し打ちして見れば分かる事だ。玉が出れば本物 出なければ見た目通りのオモチャ それで終いだ。
「どこに撃つんだ?」
レイが聞くとシンは窓ガラスに向かって銃を構えた。
「窓ガラスにしようぜ これなら壊れても問題無いし。皆離れて」
この銃が本物だったとして、それがどれ程の威力を発揮するのか分からない以上、近くに居れば巻き添えを食らわないとも限らない。
「シン もう良いぞ」
全員がシンと窓ガラスから離れたのを確認すると、シンは銃を窓ガラスに向けて腰を落とし、脇を締め両手で銃を構え、万全の態勢でトリガーに指を掛ける。
「それじゃ一発!」
掛け声と共に、銃に二つ付いている上のトリガーの引き絞るが、反応は無かった。
「アレ?」
引く場所を間違えたのか 今度は下のトリガーを引いたがそれも反応無し。
「はぁ・・・やっぱオモチャだよ コレ 上引いても下引いても弾出ねぇし」
「やっぱりいたずらか何かか?」
服も銃もオモチャだった以上、この部屋でする事がもう無くなってしまった。まさかねぎ星人と、表示されている写真の子供を『やっつける』準備を、常識ある人間が始める筈も無く、部屋の中の人間は途方に暮れるしか無かった。
「一体何なんだよこの部屋・・・マジ意味分かんねぇんだけど」
「これからどうすれば・・・」
「ん?」
ここで周りを見渡していたシンが、男性の体に異常が起こっている事に気付く。
「どうしたシン?」
慌てふためきながらシンは、震える指で男性の頭を指さした


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板