したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

SS練習スレ2

88シンの嫁774人目:2011/11/06(日) 11:12:46 ID:2sXJoTtE
「起こしてみるか?」
この部屋の謎に玉の中の男性が関わっているのは明らかで、これまでの真相を知るには玉の中の男性から事情を聴かなければならない、その為シンは男性の耳元に近づくと大きく息を吸い、部屋中に響く程の大声を出して眠っている男性を叩き起こそうとした。
「おーい! アンタ! 何でこんな所に居るんだよ!? この部屋は一体何なんだ!?」
しかし返答は一切無し 玉の中の男性は相変わらず熟睡している。
「起きろぉ――――――――ッ!!」
耳元で大声を出そうが体を揺すろうが、男性はノ―リアクションだった。
「起きないね・・」
「はーっ・・・・もう放って置け。時間の無駄だ」
普通耳元でこれだけ大声を出せば起きるか何らかのリアクションは示すものだが、それが一切無いという事はこの男性は何をしようが起きないという事なのだろう。これ以上この男性に関っても時間の無駄だ。
男性を放っておく事にしたシンは、後ろの引きだしに近づき、そこに有る物が銃では無く、別の物だと気づく。
「コレなんだろ?」
後ろの引き出しに入っているケースを取りだすと、ケースには自分の名前が彫ってあった。
 [シンくん]
「名前・・彫ってある・・・」
「どうした?」
しかも良く見れば自分を含めて レイ おじさん 犬 さっきのガラの悪い男と 全員分のケースが有った
「人数分有るし・・」
「ちょっと全員に回してくれ」
そう言われ、自分のケースの下に有ったケースを取りだしレイに回そうと取りだすが、自分の名前とは違い変な名前が彫られていた。
 [パッキンロン毛]
「はぁ? これレイのか?」
「どうした? 良いからこっちに渡してくれ」
本当にレイの物か疑問だったが、この場に金髪でロン毛の人間と言えばレイしかいなかった為、レイにケースを手渡した。
「はい」
「何だこの名前・・・」
自分のケースは普通に名前が彫られていたのに、何故レイはあだ名が彫ってあったのだろうか。他のケースも取り出していくと、全てあだ名が彫ってあった。
 [おっさんA]
「これじゃないですか?」
「おっさんって・・・」
確かに良い年齢は行ってそうだがコレは酷いんじゃないか? 受け取ったら目に見えて落ち込んでしまったし。
 [おっさんB]
「ハイ 多分アンタのだよ」
「・・・」
先程一悶着あった男に渡そうとしたがシカトされた。コーディネーターから物など受け取りたくもないという事か? まぁ本人が要らない用だしコレは後ろの引き出しに戻しても良いだろう。
そしてその下には犬のケースまで有った、用意周到と言うか何と言うか。若干呆れながら犬のあだ名を見ると。
 [バター犬]
最悪だ 意味は伏せておくが、このあだ名が真実ならつまりこの犬はそういう犬で、その舌で先程自分の顔やら手を舐めまくったということだ。
「バター犬・・」
しかしこの玉は何故、そんなことまで知っているのかが疑問だった。
「その犬OLか誰かに飼われてたんだろ」
「何で意味知ってんだよ」
玉だけじゃなく親友のレイもその意味を知っていた。レイはこう見えてソッチの知識もそれなりに持ち合わせているようだ。
「何が入ってるんだろ?」
そんなこんなでケースが行き渡ると、ケースを受け取らなかった男とバター犬以外の全員が座り込んでケースの中身を確認した。
「靴が入ってるな」
中には所々メタリックな部品や丸い金具が飾り付けられた黒い靴と黒く薄い布が入っていた。それにしてもこの玉から出て来た物はどれもこれも、玉と同じ様な漆黒の色をしている物だ。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板