したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

SS練習スレ2

75シンの嫁774人目:2011/10/21(金) 00:43:12 ID:BJrvEIZ.
・東京都内−某所

逃げなければ そう思い伸ばした腕でシンとレイは地面を掴む
「はぁッ ハァ ハァッ ハぁっ ぁっ?」
ここで違和感を感じる二人 それもその筈、自分達はゴツゴツしていてデコボコとしたアスファルトを掴んだのに滑らかな平面を掴んでいる感触を手の平に感じたのだから
「はっ ハッ はっ は はぁっ」
ふと視線を地面に落とすとそこには滑らかな木があった 
「はぁ はぁ ハっ ハァっ ハァッ ハァッ」
落ち付いて状況を整理しよう まず今の自分達がうつ伏せになっている地面はコンクリートでは無く、色合いや感触や見てくれは木だ。しかしそれが有り得ない。何度も言うが自分達はアスファルトの地面を這いずっていた筈だ。断じて木の上を這いずってはいなかった。それに光が違う、先程まで人口の物ではあるが日光が射す場所に居た筈なのに今見ている光はどうみても蛍光灯の光だ。とにかく這いずったままの姿勢では周りもよく見えない、状況を確認すべく二人はゆっくりと立ち上がった。
「はぁ はぁ はぁ はぁ はぁ ぁ はっ」
二本足で立ち、周りを見渡すとどうみてもそこは先程までいた二人が居た道路ではなくマンションの一室だった。滑らかで平坦な地面の木はフローリングの床だったのだ。
「「はっ?!」」
ここで直ぐ近くに迫っていたトラックを確認する為に勢いよく後ろを振り向くがそこには白塗りの壁と明かりの付いていない部屋と、白い壁にもたれ掛って胡坐をかいている中年男性が見えるだけで、トラックなど影も形も無かった。死の脅威が消えた事を確認すると安堵から腰が抜け、シンは四つん這いになり、レイは腰砕けになってフローリングに座り込んだ
「た 助かったぁ・・・はぁ はぁ はぁっ」
助かった そう口にするシンだが素直に安心して良い物なのかレイには疑問だった
「助かっ たの・・か・・・? ハァッ はっ はぁ」
汗だくになり呼吸も荒いまま周りを良く見渡してみると 自分達が座っている場所はフローリングの床 周りは白塗りの壁 天井には蛍光灯とエアコン等の空調設備 自分達から見て右手の窓ガラスの向こうには手すり付きのベランダとそこから見える町のネオンの光 誰が何と言おうがそこはマンションの一室だった。有り得ない 自分達が居る場所が今まで居た場所と違う事が有り得ない 
一番有り得ないのが目の前に有る物体だ 家具一つ無い殺風景な部屋なのにその部屋の奥にはあまりにも異質な存在感を放つ物体が存在していた
それは黒い玉 直径一メートル程のサイズでツルツルとした滑らかな表面で、この世のありとあらゆる光を吸収してしまいそうなほど重く黒い色をした玉が二人の前に鎮座していた
「また出て来た・・」
動機が治まらない二人とは対照的に玉の前で中年男性が涼しい顔をしながら呟く
「ハァ ハァ ハッ・・んで・・・ここ・・ドコ?」
シンが疑問の言葉をレイに投げ掛けるがその質問には「知るか」という返答以外何も浮かばなかった。

マンションの一室 そこには出身 年齢 人種 性別 国籍の一切を問わず死んだ筈の人間が集められていた。
そこで繰り広げられる物、それは絶対に逃れられない。地球に潜むエイリアン『星人』との生き残りを掛けた殺し合い
その部屋を管理する物 死者を操る物 マンションの一室に置かれた黒い玉 誰が呼んだか その名は
 
 GANTZ


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板